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転生王女と天才令嬢の魔法革命【Web版】  作者: 鴉ぴえろ
第2部 第6章 永久に尊きものよ
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第74話:I'm I.

「――アニスフィア」


 彼女は、そう名乗った。

 その名前を聞いた瞬間、私の中で何かが軋んだ。

 触れてはいけない。/触れなきゃいけない。

 思い出してはダメ。/思い出さないとダメ。

 矛盾する感情が身体を引き裂いてしまいそうだった。その痛みに目を逸らして、いっそ忘れてしまえば良い。気が付かなければ良かった。だから、だから。


「うるさい……!」


 気が付けば、彼女はもう目の前にいなかった。安堵が胸を満たせば満たす程、心の奥で捩れ続ける痛みが不協和音を奏でる。

 私は走り出した。あの少女を見つけなければいけない。城下町を人目も気にせずに駆け巡る。


「王女様! 危ないよ!」

「王女様、どこに行くの?」

「そんなに必死になる必要はないよ」

「ほら、そろそろ王城に帰った方が良いんじゃないか?」

「大事な人たちが待っているだろう?」


 行き交う人たちが私の足を止めようとする。善意で、優しさで、私を心配して。

 その声すらも私は振り切った。何故、と問われても、ただそうしなければならないという衝動だけが私を突き動かす。

 王女様、王女様。そう、さっきから、ずっと、誰も――私の名前を呼んでくれない。

 どうして? だって私は〝     〟なのに。あぁ、なんで、その名前が口から出てくることはない。


「――いるんでしょ!」


 どれだけ駆け巡っても景色が変わらなくなってきた。知っている筈の光景なのに、こんな場所を私は知らない。

 矛盾を一つ、また一つと見つける度に頭痛は酷くなっていく。脳に直接杭でも打ち付けられてるんじゃないかと衝撃が走る。

 これ以上は進めない。これ以上はどこにも行けない。それでも、私は彼女の姿を探す。なんとなく、彼女は私の傍にいると直感があった。

 だから私は空を睨んだ。空だけは世界が歪もうと変わらなかった。だから私は上へ、上へ、空に最も近い場所を目指して走った。

 向かった先は王城。そこで見知った人たちが私を呼び止める。


「またお前は何かしでかそうと言うのか? 程々にしておいてくれよ」

「貴方はまた廊下を走って! 王女としての自覚がないの?! こっちに来なさい!」

「姉上? また休んでろと言っただろう? いいから部屋に戻れ」

「何やってるのよ、馬鹿なの? ほら、一緒に部屋に戻ってあげるから」

「王女様。お部屋に戻りましょう」

「行っちゃダメですよ、ほら」


 一つ、また一つ、優しい声を振り切る。心が痛む。悲しみに歪む顔を見たくはない。悪いのは私だ。だから足を止めないといけない。じくじくと心が血を流し続けている。この罪悪感はいつか私を殺すだろう。そんな予感がする。



「――行かないで、ください」



 そして、ユフィが私の腕を掴んだ。階段を駆け上がろうとしていた私の手を。

 行かないで、と涙を流して。縋るように、手を伸ばして。その手の温もりに疲れた身体と心が搦め捕られていく。

 あぁ、どうして、こんなにも苦しい思いをして私は、どこに行こうとしているのか。

 辿り着きたい場所も思い出せないなら、足を止めても、良いんじゃないかな……?



「貴方が誰でも、どっちでも、いいじゃないですか」


「ここなら、全てが受け入れられるんですから」


「だから――――」




「――だから、だッ!!」



 〝ユフィ〟の顔をした誰かを振り切る。怒りで感情が振り切れた。悲しみで心が張り裂けた。憎しみだけが私の足を進ませる。恐れは涙になって流れ続けるだけで、私の足を止めるには至らない。


 ――言うもんか、誰が言うもんか! そんな事、誰も言わない! そんな事を言って欲しいと望んだ覚えもない!


 どっちでも良い訳がない。何一つ失わないから正解も間違いも要らない。そんな道理が通って良い訳がない。例え、全ての世界の人が過ちを犯さず、過ちが許され、過ちが正されなくても回る世界を望んでも、私は受け入れられない。

 私は――間違った。間違ったけど、今、ここにいる。たくさん間違えて、回り道をして、そして掴み取ったものがある。それがどれだけ不出来だと笑われても、許してくれた人がいた。認めてくれた人がいた。笑ってくれる人がいた。



「――だから、返して……!」



 もう、身体の感覚がわからなくなってきた。ただ上へ、上を目指して足を上げる。

 そして光が差し込む。広がったのは――空だ。空だけは、いつ、どこでも変わりはしなかった。様々な顔を見せても、空だけはずっとそこにあった。



「――私の、名前を、返せぇぇええッ!」



 半ば、確信があって私は叫んだ。空に向かって叫べば届くと。そこが最も近い場所だったと。

 そうだ、私は、誰かでも良い王女様じゃない。私は、この空を見た日から私を始めたのだから。

 その日から、私は〝名前の思い出せない誰か〟じゃなくて――!



「――私が、アニスフィア・ウィン・パレッティアだッ!!」



 私は王族らしからぬキテレツ王女。

 魔法の使えない異端児にして、異界の景色を垣間見た転生者。

 多くを裏切って、見放して、たくさんのものを傷つけた。

 それでも、大事な人たちが笑ってくれる明日がこの手の中にある。

 だから、その名前を誰かに譲ることは出来ない。

 私が誰でも良いという甘えを許すことは出来ない。


「――偽物だとしても?」


 いつの間にか、そこに〝私〟がいた。

 私を批難するように冷ややかな目で見下ろす〝私〟に、私は睨むように視線を返す。


「ずっと苦しかったのでしょう。甘えたくない、というのは貴方の罪の意識からでしょう? もしも何も思い出せずにいたら。普通の王女様に、誰からも愛されるお姫様になりたかった。誰も苦しめずに生きていたかった。認められないなら、許されないならそれで良かった。でも求められてしまった。求められてしまったなら許されないと。許されるために誰かを救わないと、救った気にならないと息が出来ない。それは、貴方がずっと普通じゃなかったから。それが許されるのよ?」


 〝私〟の言葉を、私は否定出来ない。

 それは紛れもなく私の本心だったから。このままずっと抱えていくだろうと思っていた、私という意識の根本に打ち込まれた杭そのものだ。

 貴方が誰でも良い。その許しが誰よりも欲しかったのは……――私だ。



「――それでも、今を手に入れたのは私だったからだ」



 本当に、素晴らしいものを手に入れたんだ。

 私を愛して、私が愛せる人たちがいる。ずっと一緒にいたいと誓った人が出来た。恩を返したいと思う人が出来た。

 私が私になったあの日、空を見て、前世の光景の断片を見て、魔法に憧れた。魔法があれば、かつて手に届かなかったものを手にすることが出来るかもしれない。そんな夢に、私はどうしようもなく魅せられた。

 そうして歩いてきた道を進んだのは、他でもない私だ。


「キッカケは前世の記憶だったのかもしれない。でも、それは選ばされたんじゃない。私が自分で憧れて、私が選んだんだ! 私は私だ! アニスフィアになる前に誰かだった人じゃない! この意思は、今までしてきた選択は、全部私のものだ! だから――私が誰でもいいなんて許しなんか要らないッ! 私は偽物なんかじゃない! そう言えるだけのものを、私は手に入れたからッ!」


 目を開く。景色が変わる。王城の屋上ではなく、そこは魔学都市の都庁の屋上へと変わっていた。

 そこから広がる街並みは、私が育てた夢の結晶。私の願いの始発点。私の名前をつけられた、私がこの世界で生きた証。

 だから奪わせる訳にはいかない。だって、ここは私が私になるまでのゴールで、私が私として始めるスタートラインだ。

 もう私一人の夢じゃない。多くの人の手を借りて出来たものだ。だから、私は自分を否定する訳にはいかない。皆が信じてくれた夢を私が裏切る訳にはいかないから。



「その許しが、私の夢を奪うなら――私は一生、許されなくて良い!!」



 ――その瞬間、私は立っていられないほどの激痛に襲われて地に倒れ伏した。

 内部から私を溶かしていくような甘い疼き。けれど、過ぎた甘さは猛毒のように私を内側から溶かしていく。それは灼熱のマグマを流し込まれて、それを甘美に思うように自分をねじ曲げられていくような不快感。

 私が溶かされていく。私が消えていきそうになる。私が死んでいく。私が私でなくなっていく。そして、だからこそ思い出した。


(そうだ……! 私、ライラナに噛まれて……!)


 意識を失う直前、ユフィに目の色に赤が滲んでいたと指摘された。つまり、私はヴァンパイア化しようとしている? この世界はヴァンパイア化の過程で精神を塗り替えられようとしているから起きた現象?

 レイニから魔石を奪って半端なヴァンパイア化をしたアルくんと違って、完全に正真正銘、ヴァンパイアからの精神支配だ。そうと考えれば、さっきまで見ていた幸せな幻影も私の心の防壁を溶かすための一手だと思えば納得だ。


「ぎ、ぃ……ぃぃ……!」


 痛いのは気持ちいい。苦しいのは心地良い。塗り替えられていく感覚は幸福だ。そんな常識を塗り替えていく精神への暴力に抗うように身を捩る。

 手放してやるもんか、消えてやるもんか。誰にだって私の精神を勝手に弄くらせてやるものか……!



「――それで良い」



 不意に、侵蝕が止んだ。瞬間、悲鳴が聞こえた。それは世界の悲鳴だった。痛い、苦しい、怖い、止めて、そんな風に無秩序に叫ぶ幼子の泣き声。そんな悲鳴が合唱される。

 その中心にいるのは〝私〟。先程まで私らしい仕草をしていたのに、今は尊大な態度で腕を組んで宙に浮かんでいる。

 ……あぁ、そういう事。〝こいつ〟が誰か、もう私はわかった。


「……手間をかけさせちゃった?」


 そう問いかけると、〝私〟の姿を象った誰かは不敵に笑った。


「所詮、幻影。ここに真にあるものはない。微睡みの夢の淵、何もかもが形を取る世界。これもお前の中にある願いの形の一つに過ぎない」

「……それでも、私は言葉を交わせることが嬉しいよ」

「言葉など要らぬ。要らぬが……それが人であり、お前の答えだと言うのならば祝福しよう」

「ありがとう。……もう、覚悟は出来てる」

「では、今一度問おう。全てが許され、傷つくことがない幸福がここには許されている。それを本当に捨てられるのか?」


 その問いに、私は身体に力を入れて立ち上がる。胸を張って、自分の心臓を掴むように片手を添える。



「――それでも、私は見たこともない〝明日〟が欲しい!」



 胸に火が灯ったように熱が走る。その熱は私の全身を駆け巡り、血液を沸騰させる。

 幼子のような悲鳴は遠く掻き消えていく。私と、私の姿を象ったものだけが残される中で、私の姿が剥がれた者が嗤った。



「――ならば行くが良い、〝稀人〟よ。我を喰らった先へ、果てのない未来に向かって飛び続けてみせろ」



   * * *



「ははははっ! あははははっ! もうその人は私のもの! 私と同じになるの! 楽しいわ、嬉しいわ、幸せだわ!」


 くるくるとスカートを翻すようにライラナが笑う。自分の身をギュッと抱き締めるように。

 そこにシャルネが放ったケラヴノスの雷矢が迫る。その雷矢は今までのものとは威力が違った。


「あぁぁああああッ!」


 言葉にならない絶叫を上げながらシャルネがケラヴノスから雷矢を放ち続ける。雷のオーラがいつもよりはっきりと狼耳の尻尾を象り、シャルネの魔力を食い潰しながら雷矢を奔らせる。

 それでもライラナは止まらない。だが、彼女も無傷とは言えないようで笑うのを止めてその場から飛び退く。


「フラムゼーレェェエエエッ!!」


 その背後から迫ったのは、頭部から血を流しながらも憤怒の形相で迫ったガークだ。炎を纏った刃は集束しながらも熱量を増し、赤ではなく青い炎へと変わっている。

 更にはガークの額に角のような炎のオーラが浮かび、憤怒の形相と合わさって幽鬼そのものと言えた。怒りのままに振るった蒼焔の刃がライラナの腕を斬り飛ばし、瞬時に燃やし尽くす。


「――怖いわ、貴方達。でも、アニスほど怖くはないわ!」


 けれども、ライラナには届かない。背中から伸びた蛇の頭が伸びて、その場でライラナがターンをするようにステップを踏み、鞭のようにしなった蛇の頭がガークとシャルネを吹き飛ばす。

 ガークは木に叩き付けられ、吹き飛ばされたシャルネは飛ばされた先にいた騎士たちに抱き留められる。見れば、ガークの傍にも騎士たちが素早く駆け寄っている。


「包囲陣形! 逃げ場を作るな! 撃てッ!」


 その間に騎士たちに指揮を取っていたナヴルが魔法を使える者で構築した包囲網で全方位からライラナに魔法を浴びせ続ける。

 キメラがライラナに取り込まれたのを見てから即座に包囲に切り替えていたナヴルだが、無数の魔法を浴びせても苦痛の顔一つ見せないライラナに歯噛みした。


「アニスッ! アニスッ!」

「ユフィリア様ッ!」


 その一方で、ユフィリアは半狂乱になりながらアニスフィアの名前を叫んでいた。熱に浮かされたように呻いているアニスフィアは何も反応を返さない。

 そこにレイニが駆けつけ、アニスフィアの首筋の傷を見て息を呑んだ。


「レイニッ! アニスが……アニスがッ! どうしたら……! ヴァンパイアに噛まれたら、どうすれば良いのですか!?」

「……ッ」

「レイニ? ……何とか言って下さい、なんでも、なんでもしますから! だから、アニスを!」

「……無理、です」


 レイニは顔を蒼白に変えながら、呻くように呟く。その呟きにユフィリアは信じられないと言うようにレイニを見上げる。


「……無理?」

「既に侵蝕が始まってます。一度、始まったらどうしようも出来ません。こんな無理矢理注がれたら、元々あった心も何もかも塗り潰されて……」

「どうにか出来ないのですか……?」

「……アニス様が、頑張ってくれたら。でも、ヴァンパイア化は……止められません。その時、アニス様がどうなっているかは、私にも……」


 レイニの消え入りそうな言葉にユフィリアの力が抜けそうになる。そのまま呆然自失になりかけたユフィリアの肩を掴む者がいた。

 それはアクリルに肩を支えられて歩いてきたアルガルドだ。アルガルドはユフィリアの肩を掴み、自分の方へと向けさせる。


「何を呆けている! ユフィリア!」

「アル……」

「呆けている暇があるか! 相変わらず、来たら来たで迷惑ばかりかける姉だ! いい加減張り倒すぞ! だからここであんな奴に塗り替えられてたまるか……!」

「で、でも、レイニが……」

「刻印紋に魔力を注げ。ドラゴンの魔力を叩き起こして活性化させるんだ! それしか手段がない!」


 アルガルドの叫びにユフィリアは目を見開かせて、彼の顔を凝視する。


「刻印紋に……?」

「ヴァンパイアの侵蝕は魔石の完成と共に成る。なら、その前にドラゴンの魔石を刻印紋という形でなく、魔石として復元させろ! ヴァンパイアではなく、ドラゴンに! その方が……まだ、姉上に近いだろう……!」


 それが何を意味するのか、アルガルドもよくわかっている。わかっているからこそ、その言葉には苦渋に満ちていた。

 ヴァンパイア化するとしても、ドラゴン化するとしても、もうアニスフィアが普通の人ではいられなくなる事を意味している。元々、その兆候はあったとはいえ、それはもっと後の事だと、確定していない事だと思っていたユフィリアの動揺は大きい。

 

「ユフィリア、やれッ!」

「……ッ」

「お前は精霊契約者だ! この場にいる誰よりも〝精霊としての魔力〟の純度が高い! 魔物は精霊を糧とし、魔石を生み出す。なら、お前が働きかければドラゴンの魔石を復元させられる筈だ!」

「私が、精霊契約者だから――」

「――お前しか出来ない! こんな馬鹿姉と付き合えるのは……お前ぐらいだろう、ユフィリア!」


 胸ぐらを持ち上げるように掴みながらアルガルドはユフィリアへと叫ぶ。

 その叫びにユフィリアは目を落とすばかりの見開いた後、表情を引き締める。


「……ありがとうございます、アル。やってみます」

「あぁ。……姉上を頼む」

「離れていて下さい。何があるかわかりませんから」

「わかった……」


 アルガルドがそこで立とうとするも、ふらついたのをアクリルとレイニが二人がかりで支える。

 アクリルはユフィリアに視線を一度だけ向けたものの、何も言わなかった。


「ユフィリア様……」

「……なんとかしてみせます。もし、何かあれば後のことをお願いします。レイニ」

「もしも、なんてありませんよ! ……だって、二人はいつだって、誰かを助けてきたじゃないですか! お互いを助けるだけなら……へっちゃらですよ!」


 無理矢理作ったような笑みを浮かべて言うレイニに、ユフィリアは口元を少しだけ緩ませて頷いた。

 アルガルドを支えながらレイニとアクリルが離れた後、ユフィリアは自分を落ち着かせるように大きく深呼吸をした。

 未だにアニスフィアは熱に魘されたように呻いている。汗が流れ落ちて、悪夢に苦しんでいるようにも見える。


「……アニス」


 ユフィリアは汗を拭うように頬に触れて、そのままアニスフィアを覗き込むように顔を寄せる。そして、瞳を閉じる。

 込めるべき思いは何だろう。いつかは人を辞めるかもしれないと、そんな話は確かにしていた。ずっと一緒に生きてくれる、でも、それが正しいのかはユフィリアにはわからなかった。

 日々の忙しさにかまけて、その事と向き合って来なかった。まだ今じゃない。もっと先の事だからと。そして――アニスがいれば大丈夫だと、根拠なく思っていた。



「――貴方がいないと、私、もうダメなんですよ。アニス」



 だから、どんな形でも良いから。また自分に微笑みかけて欲しい。

 そんな思いと共に、ユフィリアはアニスフィアに己の唇を重ねた。息を吹き込むように己の魔力を込める。その魔力が目指す先はドラゴンの刻印紋へ。

 今、アニスフィアを蝕むヴァンパイアの侵蝕に負けぬようにと、どうか、と祈りを込めてユフィリアはアニスフィアに魔力を捧げる。



 ――どくん、と。心臓が強く鼓動した。

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