自分の好きな事が得意な物とは限らない
昔から下手の横好きなどという言葉があり、私もそれに該当するんではないかと思っています。
作品一覧を見てもらえれば分かる通り、お笑いが昔から好きで、コメディ小説を盛んに書いていますが、反応はいま一つのようです。若い時分は、漫画家を目指しギャグマンガや四コマ漫画を専門に描いていました。絵が下手すぎるのも原因の一つだと思うのですが、やはり周囲の意見は「おもしろくない」というのが大半でした。よく言われたのが「(お前は)常識を知らないから面白くできない」という批評です。常識的な物や、ありがちなパターンを崩していくのがギャグの普及している作り方みたいですね。
もしかすると、好きなジャンルが自分の得意分野ではないのかもしれません。「好きこそものの上手なれ」という諺もありますが、ギャグというのは特殊な分野で、面白くない人の書くものは本当につまらないことが多く。人を選ぶ世界です。努力してうまくなるというよりは、もって生まれたセンスに左右されるような所があります。同じおやじギャグを言っても、人によって妙に面白かったり、全然面白くなかったり差が出ることがあります。
私は過去にもお笑い芸人を目指して、公開オーディションみたいな舞台にも立ちましたが。まったくといっていいほどウケませんでした。5分間喋って、笑いが一回だけでした。普通の漫談から、落語みたいな話や、インチキマジックまで演じましたが、どれもダメでした。まあ、漫談形式は自分突っ込みができないので、漫才やコントに比べると不利なのですが。
ギャグを研究しようとして、漫画家やお笑い芸人の書いた本をたくさん読みました。落語研究会にも入りました。そこで気づいたのですが、「ギャグの作り方を学んでいるようじゃ無理だ」ということです。本来、ギャグが好きなら、本能的にギャグが何なのか、どうしたら人を笑わせることができるのかを知らないと、不向きだと思います。
落語について書きますと、演じる力がないとあまり受けないみたいですね。私の場合特に、「大学教授の落語」などと評されていましたから、後は想像にお任せします。きっと動きが硬くて棒読みでつまらなかったでしょうね。江戸っ子口調なんて大の苦手でしたから。
なのでこれからは、なるべく多くの種類の小説を書いてみようと思っています。私は恋愛経験がまったくないので、食わず嫌いならぬ、書かず嫌いでいましたが、もしかしたら向いているのかもしれないと思って書いてみることにします。他にも、まだ書いていない分野の小説がたくさんあるので、いろいろと手を出す予定でいます。
宝の山は、自分が好きで書いている物のすぐ隣に眠っているのかもしれません。ひょっとして、小説自体があまり自分には向きでないかもしれませんが、その考えは今は捨てておきます。




