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愁に助けられたものの、彼は自分が自殺しようとしていたとは気づいていない。しかし本当は気づいているかもしれない。

もしも気づいているならば絶対に自分を嫌う。

でも私は信じる。彼は私が自殺しようとしていた事をばらさない・・・と。

愁と目を合わせるのが異様に怖くて怖くて近くにいるだけでも今にも人にいいそうな気がして。ううん。疑ってはいけない。疑うなんていけない。






誰にも言ってないよね。







「最近暗いねー。どうしたの?」

隣のクラスの子が聞いてくる。

同じクラスの子は目を合わせようとも近づこうともしてくれない。聞こえるのは「あのコ友達に嫌われた子だよ。」「かわいそー」「友達に嘘ついたんだろ?嫌われんのあたりまえだよなー」

嘘なんかついてないよ。

ただ騙されたんだ。

「そうかな・・・いつもこうだよ」

笑ってみせる。

昨日はあんなに笑えたのに今日は笑うことが出来ない。笑ったとしても相手にはきっと伝わっていないだろう。昨日の事は幻で終わったんだ。

そうだ。昼休みから柚希たちに呼ばれたんだっけ。何が起こるかわからないけれど行かないと広められる。「友達に嘘言った」って。


いまさら私の考え言っても遅いよね。


半分諦めていた。言う気力をなくしていた。

人を失いたくない。


それにしても・・・


時間が過ぎるのが遅い。



10分はこんなにも遅いものだっただろうか。圭といたときは10分が2分に思えたのに。



教室の中で机の花を見ながら大きくため息をつく。

「ねぇねぇ柚ー。これ知ってる?」

「?・・・何これ」

遥は興味本位で聞き耳を立てる。

霧嶋の手には一枚の紙が握られていた。

柚希の耳に手を当ててコソコソと何かを話している。声が小さいので聞き取る事が出来ない。一体あの紙はなんなんだろうか?

「あ、先生来たよ。そんじゃ放課後ね」

放課後。

今日の放課後何かが起こるのか?

遥は放課後柚希たちのことを見てみることにした。何なのか気になって仕方が無い。

柚希と霧嶋が遥の後姿を見て不気味に怪しく微笑んだ。



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