第22話 悪霊
突然届いた神社からの依頼。
果たして、どんな悪霊が待ち受けているのか...?
ある日、とある神社から緑宛に手紙が届いた。
それは、とある悪霊を退治してほしいという、
所謂『依頼』だった。
緑「神社が個人霊媒師に徐霊の依頼ねぇ...情けないったらありゃしない。」
香月「やめておいた方がいいんじゃないかな...?
だって神社でも手に負えないような案件だよ?危険すぎるような...」
すると、緑は手紙をしまい、少しだけ笑みをこぼしながら言った。
緑「まっ、この神社は小さいときに少しだけ世話になったこともあるし、これに関しては仕方がない。
一肌脱ぎますかぁ。」
香月は未だ気遣わしげに緑を見つめている。
それに対して緑は意欲的な目をしていた。
ーー神社にてーー
神主「お忙しい中ご足労いただきありがとうございます。」
緑「そんな畏まらなくていいですよ。敬男さん。」
敬男は緑と同い年ほどの神主だ。
緑は幼少期、この神社の神主に悪霊関係で世話になったことがある。
そして、敬男はその神主の息子である。
敬男「それでは早速こちらへ。」
緑は心配だとついてきた香月に合図を打ち、敬男と緑、香月の三人で境内の奥にある森へ進んで行く。
草木に囲まれた獣道を、ゆっくりと進んで行く。
薄暗くじめじめした嫌な雰囲気が、五感を鈍らせる。
草の背も高くなり、日の光が届きにくくなってきた頃
香月「これは...」
そこには、半径メートル程の草木が枯れている
範囲があった。
緑「これほど神域を荒らすことが出来るとなると...」
敬男「えぇ、かなりの力を持った者ですね。」
緑「わかった。出来る限りのことはしよう。」
香月「でも、なんだか...」
香月は少し釈然としない様子で、呟くように言った。
香月「嫌な予感がする。なんか、僕は口が上手くないから言い表せないけど、今までにない嫌悪感を感じるんだ。」
緑は下唇を噛んで黙る。
敬男も同じだ。
しばらくの間、沈黙が続いた。
湿った風が辺りを漂う。
すると、突然緑は自分の背後に目をやる。
香月と敬男もそれに釣られて緑の背後に視線を向ける。
一瞬、風が妙な冷たさを帯びる。
緑「一旦ここ、離れよっか。」
敬男「そうですね。」
香月「うん。」
来た道を引き返すとき、大抵は行きより早く感じることが多いだろう。
ただ、今回は違った。
異様に長く感じるその帰り道、訝しんだ香月は言った。
香月「これ、ループしてない?」
緑「そうだねぇ。まずいことになってきた...」
敬男「緑さん、これ」
すると、敬男は緑に札を渡す。
緑「ありがとう。とりあえずここから脱出するためにも、根源の悪霊を探s」
ザザッ
香月「っ!!」
緑「思ったよりデカいなぁ...まぁ、私の敵じゃないかな」
左手にある茂みの奥から、黒い影が飛び出してくる。
いや、緑にはハッキリと視えているのだろうか。
ソイツの姿を。
緑と敬男は読経をし、緑が翳した札が青く光る。
香月が目を開けられるほどになっな頃には、黒い影の姿はなくなっていた。
緑「一応追い払うことは出来たけど、これがどれだけ持つか...まぁ、この先5年近くならやつも大人しくしてるだろう。」
敬男「いやはや、さすがは緑さん。思っていたよりもとても効果があるようで。本当にありがとうございます。」
緑「いいんですよ。私もこの土地を守りたいんです。ここを荒らすことは私が許さない。」
緑は凛とした目で答えた。
柳井「どれだけ力の強い悪霊も、彼女の手にかかれば徐霊完了。」
柳井「そんな祖母の術に、初めて徐霊されずに生き残った悪霊。」
柳井「時は進み、3年後の話になります。」
いやぁ、悪霊がでてきましたねぇ。
敬男の読経で強化がかかった緑の術ですら祓いきれないというね。次回も乞うご期待!




