64話 鬱々とした
今回も短いですが…
立ち去る間際、ホロ越しに。
何も言わずに囮になってくれ、と言われた。
わたしがイストーラに連れて行かれるのに、どんな意味があるのか皆目検討も付かないが、イフェストニアとイストーラが険悪な仲であるらしい事を考えれば、わたしの与り知らぬところで何かあってもおかしくはないのかもしれない。
だからって、承諾できるかー!!
縛られて荷台に転がされるのってイタイんだぞ!
ホロの下は灼熱地獄なんだぞ!
ご飯も出してもらえないんだぞ!!!!
暗い暗いホロの下。
ふつふつと怒りが湧いてくるのですが。
なんでですか、と。
なんでわたしがこんな目にあわなきゃならんのですか、と。
水を飲んで頭がすっきりしちゃったもんだから、色々と目が冴えてしまうわけですよ。
日中と違って随分と涼しいしね。
だから色々考えたヨ?
”殺さない”で戦う方法。
無論、魔法ありきですがね!
はっはっは!この手も足も出ない状況ではホント、考えるだけ無駄ってやつでしょうが…orz
ああ、考えがまとまらない。
ディー…何してるのかなぁ。
また、洗濯物ためるんだろうなぁ……。
冷凍箱また盗まれちゃったかなぁ…、帰ったら1台も残ってなかったりして……いや、まさかね。
というか、帰れるんだろうか。
いや、帰るけど!
ディーは助けに来てくれないかな?
颯爽と……あ、いや、それディーにはあんまり似合わないか?
色んなもの蹴散らしながら
あの、屈強な筋肉で、容赦無い剣さばきで
周囲を凍てつかせる、怒ってるときのあの視線で
全部が懐かしいって…イヤだなぁ、もう会えないみたいなこと考えちゃったよ…
あぁ、でも…
せめて、夢で逢えたらいいのに…・・・・・・
次話は長めですヨ