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53話 カキ氷製造機

 どういう風の吹き回しだかわからないが、ディーと陛下の了解の下、カキ氷機製作の為には無くてはならない人、職人オヤジさんにも冷凍箱を披露することとなった、無論、お弟子さんも。


「ほええ~凄いですねぇ~」

「どうなってんでい、こりゃぁ…」

 二人とも目を丸くして、中を触ったり、外側を叩いたりしている。


「こういうので氷を作って、かき氷という氷菓子を作りたいんです!」


 中略


「よし!! 作ってやろうじゃねぇかい!!」

「はい~、頑張りましょう親方ぁ~」

 こっそり描いてあった図を見せて説明すると、快く引き受けてくれた。


「この刃の部分で氷を削っていくんです、なるべく薄く氷を削るようにすると美味しいかき氷になります」

「氷はこのくらいの大きさの箱に作って。 そうですね、この氷を作る箱も作って欲しいです」

「この横のハンドルをまわすとこっちの歯車がまわって、縦の軸が回りこの円盤の下に氷を固定して…ええと、円盤に刺を付けておいてそれで氷を刺して固定してですね」

「下にはお皿を置くので、高さは…このくらいでいいと思います」

 イラストで説明できない部分を口頭で説明して、なんとか構造を理解してもらった。


「よしわかった、とりあえず一度作ってみっか。 あとは、作りながらやってみようじゃねぇか」




 出来上がるのに半月を要した。

 オヤジさんが王宮勤務の中頑張ってくれたのだから、これでもかなり早い方だと思う!



 その間に、バル隊長ん(用に冷蔵箱と冷凍箱を作成し、どうしても受け取れと言われて受け取ってしまったお金をカキ氷製造に費やした。


 まずカキ氷専用冷凍箱を作成。

 細長くしてね、中に何段も氷箱を入れる段をつけてたんだ! 沢山カキ氷を作れるように!

 それから、牛乳に砂糖を投入して練乳を作り、イチゴジャムを作ってそこからイチゴシロップを作り、同じようにその他の果物もジャムにして、来るべき時に備えた!

 というか、ジャム保存用に冷蔵箱1台作成した! 奥行き20センチ、幅1メートル、高さ1.5メートルで中の段が5段、ジャム瓶が合計25本入るんですよ。


 親方の家にも冷蔵庫と冷凍箱を設置しましたよ!

 あそこ、鍛冶屋だから凄く暑いし…。

 冷蔵箱には差し入れでいつもレモンウォーターを常備してます、蜂蜜も入れてほんのり甘く。


 なんかねぇ、もう冷蔵箱隠さなくてもいいらしいよ?

 わざわざ言いふらす必要もないけど、わたしとディーが良しと思う人の家にならあげても良いって、陛下が言ってた。

 ただし、わたしが魔術師ってことは絶対に秘密ってことで。

 なんか理由があるらしいんだけど(ディーと陛下でアイコンタクトしてたりするし)、それは知らないほうがいいと思うので、スルーします。





「どうでぃ坊主? かなり細かく削れるようになっただろう」

 親方が、カキ氷機を試運転してがりがり氷を削り、下に溜まった氷をわたしに渡す。

 スプーンでしゃくしゃくしてみる、そしてそのままパクリ。


「ばっちりです! 最高級のカキ氷です!!」

 昨日試食したのは、しゃくしゃくじゃなくて、ざっくざっくだったのに!

 さすが親方っ!!


 早速、工房の冷蔵箱に置いておいたシロップを出してきて、再度がりがり削ったカキ氷の上に掛け、3人で試食。


「おぉいしぃぃ!!」

「…うまいな」

「これです! カキ氷完成ですー!!」


 とりあえず、3人満足するまでカキ氷を食べ……お腹を壊しました…。



「お前は…本当に……」

 夕方迎えに来てくれたディーは、わたしたちを見て呆れていたが。



 自分だって3杯もカキ氷お代わりしたじゃないかぁ!!


 

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