残された時間
テーブルの上には、12本のローソク。正解には、12種類のローソク
個性的な形状のモノが、立ち並んでいる
ルーモは楽しそうに、テーブル上をコロコロ転がっていた
早く火を点けろと催促してくる
「それではぁ~」
一瞬、間をおいた後
パンッ! パパパパパッ! パンッ!
クラッカーの音と共に
「ハッピーバースデー、雪奈」
(お誕生日、おめでとぉぉ)
直後
ドドン!!
ドパパパパパパパバパッ!!!!
家中に響き渡る、爆発音
「なんだ? 地震じゃないよな?」
すると天井から、半分焦げたネルモが落ちてきた。
「何があった?」
慌てて問う、健一郎と雪奈
(やられた)
(ヤツらは・・凶悪だ、容赦ない)
(発火装置をヤラれた)
「はあっ?」
「凶悪?」
「発火装置?」
爆発現場には大量の爆発物の残骸、その下にはロボット掃除機が埋もれていた
負傷したネルモが語るには
雪奈のために、大量の爆竹を用意したが、点火装置が見つからず、ロボット掃除機のモーター火花で点火しようとしたらしい
作業中にネズミと遭遇。ネルモは食物と認識されてしまい、必死で逃げ回る
ふとした弾みで、ネズミが掃除機のスイッチコードをカジってしまい、点火、誤爆してしまったとのコト
「ありがと、ネルモ。嬉しいよ」
雪奈はそっと、半分焦げたネルモをすくいあげ、頬に寄せる。少し、香ばしい
「でもね、お誕生日に鳴らすのは、爆竹じゃなくてクラッカーだよ?」
(クラッカー、光らないから・・つまらないだろう?)
(しかし爆竹は・・『美味』であった)
(あー、ネルモだけズルイ。ルーモも爆竹~)
「こらこら、何を言ってるんだキミはぁ~」
4人(?)の笑い声が部屋中に広がる
その後、ローソクの争奪戦が繰り広げられたことは、言うまでもない
いつのまにか、健一郎は呟いていた
「初めて出会ってから3年・・か」
「ふふ、ルーモは大したヤツだな。しっかり『セラピー』してるじゃないか」
「このまま・・時が止まればいいのに」
『10歳まで生きられれば・・』




