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月の・・  作者: ましゅまろ・るぅむ
13/24

好物は


健一郎は3日間、天宮研究室に泊まり込み、研究成果の確認をしていた

とりあえず解った事は、生体と電子デバイスとの接続、連携に成功していること

コストと時間だけが課題になっている事

義手、義足等において、生体と直結でき、患者のストレスを大幅に減らす事が可能

マウス実験では、サイボーグ化まで成功している事

その後については、研究記録が残っていなかった


ルーモは、モーラのことを伝えたかった

モーラが意思を持っている事を知られることなく、独りぼっちで死んでいった事

ルーモに、何かを託したいと言っていた事




「うーん、っと」

健一郎は椅子に座ったまま、目一杯のびをした

「やっと、資料とデータの整理が終わったよ」

「雪奈さま、長らく、ご迷惑かけました」

「ルーモさま、相手してあげられなくてゴメンね」


雪奈はニコニコしながら

「大丈夫です、独りで居るよりも賑やかで楽しかった」

「みんなで食事してる時が、一番楽しかった」


(健一郎は、3日間カレーしか食べてなかった)


「ルーモの好物も分かったしね~」

(今までの中で一番、おいしかったデス)

「はいっ、先生っ! 光にも味があるんですか?」

「うむ。 良い質問だね、雪奈クン」

健一郎は指先に力を入れる、ルーモはグニャリと潰れかけるが、踏ん張る

「可視光と赤外線、揺らぎ、光源の形状、それら全てが絶妙にブレンドされ・・」

(あ。語りだした、長くなるよ)

「周囲の物体に反射した光は、波長を変えて干渉波を作り出し、ルーモに届く」

指先の力が更に強くなるが、ルーモも押し返す

「その干渉波を、『味』として感じているのではないかと推測する」


「長いねぇ」

ニコニコと楽しそうに解説を聞く雪奈

「ルーモ、アレだけじゃないぞ。日本には他にも、もっと種類があるんだ」

(食べてみたい~)

「今度、探しておくから」

(ありがとー)


「ルーモ、ハマったねぇ」

雪奈はルーモをツンツンしながら、嬉しそうにしている

(うん。 ローソク最高っ)




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