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月の・・  作者: ましゅまろ・るぅむ
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はじめまして

「AI全盛期」である

しかし「生物学」も負けてはおらず、AIを利用しながら発展し続けている


そして


偶然か、必然か、はたまた神のイタズラか

ある生物が誕生した


とても小さく、弱々しく、綺麗で

手のひらで、コロコロ転がっていると

くすぐったくて、心地よく癒される

強いて言えば


『1㎝ほどの、光るマシュマロ』


名前は『ルーモ』、エスペラント語で「月光」を意味する「ルンルーモ」から


いまにも消えてしまいそうな程の、淡い光を放ちながらも、元気に水槽の中で

ふわふわと「空中を漂っている」


私は遺伝子、生物学者、研究者である

医療分野では、異端とされるが

アニマルセラピーの延長としての

新しい分野を開拓しようとしていた


新しい(可愛い)生物の創造

神をも怖れぬ、正真正銘の「異端」である


異端児、『羽田健一郎』


偶然でもいい

この世に生を受けたからには、最後まで愛情を持って育て上げるのだ




たまに、その生物を庭で遊ばせていたが

それを近所の子どもに、見られているとは

思ってもいなかった




その日も、庭遊びをしていた

私は、急な電話で、その場を離れてしまう

水槽は、そこに置いたまま。




その子は

いつもの様に、ルーモを眺めていた

不思議な生物を、好奇に満ちた目で



触れてみたい



誰でも、そう思うだろう


当たり前だ、そのように

「創った」のだから


多少、ためらいながらも

子どもは、庭に入ってきた

しゃがみこみ、水槽を覗く


「きれい」

「かわいいなぁ」

「さわってもダイジョーブ?」

「わたしは、雪奈」

「あなたの名前は?」


水槽に、そっと手を入れる

ルーモは、ビクッとして、ユラユラと、その手を避ける


いつもと違う「手」だ

でも「やさしい」いい匂いがする


ルーモには、人間以上の

いや、地球上のどのような生物よりも

敏感で繊細な感覚能力があった


「ダイジョーブだよ、こわくないよ」


ルーモは

その手のひらに、身を委ねてみた


(気持ちいい)


(お父さんとは違うけど、あたたかい)


(わたしは…)


(あなたは…)



その子は、急にビクッとして声を上げた


「ルーモ?」


水槽には、ルーモの名前が書いてあったが

ミミズがのたうち回った様な汚い字で

この子に読めるはずはない


「こんばんわ」


「ルーモ、すごいね」


「ルーモって、なんでも解るんだ」


「病気は治らないよ、

 お医者さんが言ってたもん」


はたから見れば、子どもの独り言にしか

見えないが、二人の間では意思疎通が

なされていた




「なんてことだっ!!」


不意に、子どもの背後、頭上から声がする

ビクッとして、その場にしゃがみこむ。

今にも泣き出してしまいそうな表情で

健一郎を見上げる子ども


「ご、ゴメンなさああい」


「ルーモと、遊びたかったの~」


「もう、しないからぁ」


グズり出す子どもを見て、オロオロと

慌てて取り繕う、健一郎


深呼吸して、一息着くと

声のトーンを落とし、優しく話しかける


「ゴメン。驚かしちゃったね」


「ルーモと、お話し出来たの?」


「ルーモの、初めての友達だね」


「いやいや、凄い。まさか、これ程とは」


満足気に、何度もうなずく健一郎を見て

子どもとルーモは、わけが分からなかった




拙い小説を読んで頂き、ありがとうございます

まだまだ、執筆途中です

この後の展開は、シリアスあり、ほのぼのあり、漫才あり?

書きたものに加筆訂正をして、順次投稿していきたいと思っています

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