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葉月涼子の生活  作者: 砂場 箱太郎
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東の人、西の国

今日は駒込こまごめで営業なんです、と言おうとしたアイドル事務所の後輩がコミゴミと言い間違えた。コミゴミ~~?遥かなる~ヤマナミ!亡くなったおばあさんに捧げる~お悔やみ!プロレス界の帝王は~…グレート巽ィ!カカカカ!いちいち韻を踏んで言葉尻で後輩をいじくり倒した葉月涼子さん。うっう~~。それも今は昔。マス・オーヤマの影響で猛り、トイレでプロデューサーの睾丸を握りつぶしてからは打倒テイラースイフトと意気込み、単身ニューヨークに移住。それからもう25年。…良いこと、ボーイ、貨幣っていうのはコミュニケーション。持たないものは孤独よ。私はね、お金も持たずにこの国へ来たわ。あったのは、このバディだけ…。ペラペラの紫のサテンのドレスの肩を、荒れた手で、ひと撫で。生地に皮膚が引っかかり、カサカサと音。今は英語も少し話せるわ。でもそれも最近の話。孤独、孤独は本当に孤独。お金がないっていうのは、英語が話せないのとおんなじだったの。言葉。愛。お金は愛ではないけれど、言葉だったの。グッドコミュニケーション、本当に…。丸いサングラスの奥から光るものが一筋。二宮、杉並。薄暗い部屋の中で、毎日窓際の丸椅子に座り、通りを眺めた葉月涼子さん。冬が明け、電気の止まった独居で亡くなっていたのが見つかったという。

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