ロードの1日・2
ロード「沢山の種族の方々がいるんですよ」
ベルグス「獣耳可愛いよな!!」
「ドワーフ族の話にしましょうか。彼らは物を加工する技術についてはどの種族にも負けません。だだ、頑固で偏屈な者が多く反りが合わない人も多いです。更に、一度鉱山に籠ると数日は出てこなくなるので連絡をとるのが大変なんです。そういえば、ルイス様の持っている名刀も伝説の鍛冶職人ロレンツ様の作品でしたね」
ユーベルグの言うとおり、ロードの父であるルイスが持つ名刀・雷切りもロレンツの作った品である。
父いわく偏屈な爺さんに剣を見せたらこれより此方の方がお前に合っとると作ってくれた刀らしい。
刀と言うのは主に、鬼人族が使う剣の事を指す。この刀は伝説と呼ばれる鍛冶職人が作っただけあって担い手を選ぶ刀である。
ロードも昔、父に持たせてもらった事があるがロードが振っても何もおこらない刀がルイスが振ると雷を纏わせる事ができる。
ロードは自分もいつかはロレンツに自分の剣を作って貰いたいと思っている。
「それでは、獣人族の話にしましょう。このお屋敷にも沢山働いていますね。彼らは大きく分けて獣種と鳥種に別れます。獣種は地を走る者達の事で、狼、兎、虎、狐等がそうですね。鳥種は空を飛ぶことのできる者達の事で、鴉、鷹、隼、梟等が分類されます。彼らは、身体能力が他の種族より優れています」
獣人族は、ロードのまわりでは騎士のディランやグレイ、他にもメイドや執事達にもちらほらといる。
因みに、国王の第二夫人と第一王女と第二王子も獣人族である。
「さて、次は鬼人族の話にしましょう。鬼人族は男も女も大柄で頭に角を持つ種族です。この種族は、怪力で少々能筋な者が多いですね。因みに彼らは、力こそ正義と言わんばかりの実力派主義の方々で里のトップを決めるときは、一週間にも及ぶ戦いの末勝ち残ったものが鬼王と呼ばれるです」
昔はよく手合わせしろと迫られたんですよ、全て返り討ちにしましたがと笑うユーベルグに薄ら笑いを浮かべるロード。
この種族は、強くなるために里を出て修行の旅をするものが多い。
「そして、この国ではというよりはあまり地上では見かけない魚人族についてです。魚人族は、基本的に海で暮らしており地上にでで来るのはまれです。たまに、好奇心の強い者たちが地上に上がり活動することがあります。地上に上がると下半身の魚の部分が人の足になりパッと見は人に見えますが手に水掻きが残っていて耳も人のものとは違います」
いまだ見たことのない、魚人族の話に興味津々なロードにユーベルグは笑みをこぼしつつ話を進めた。
フェルノート王国は内陸国であるためロードは海も見たことがないのだった。
「次は、ロードお嬢様の種族でもある龍人族のお話にしましょうか。龍人族は空の民とも呼ばれ、天空にある空島にすんでいると言われていますが、そもそも空島は見えてもそこに行くことが出来ないので詳しい事はわかってないんですよ。ロードお嬢様のお父上であるルイスが久方ぶりに地上に降りられた龍人族ですので」
ですが、ルイス様はあまりご自分の事をお話になられませんからと笑う。
確かに、父から詳しく聞いたことがないこの前聞いたときも綺麗なところで仲間が住んでいるとしかいっていなかったのである。父は、空島の他の龍人族の事が嫌いなのかと顔を暗くするロードにユーベルグは困った顔をした。
「すいません。悲しませるつもりは無かったのですが」
「いえ、ユーベルグ先生が悪いわけでは、ありませんから。大丈夫です話を続けてください」
ロードが緩く頭をふってユーベルグに向き直ると、ユーベルグは話を続けた。
「最後は、魔人族です。魔人族のお話はルイス様にもお聞きしたことがあると思いますが、この事はしっかりと覚えておいてくださいね」
にこにこと笑っていた顔から一辺して真剣な表情で言うユーベルグにロードは頷いた。
「魔人族は、凶暴で残忍な奴らです。人の不幸を悦び悲しみを糧として生きる種族で体は黒く不思議な紋様が刻まれています。昔に、彼らによって滅んだ国がいくつも存在しています。ですから見つけたら必ず逃げること、自分一人で何とかしようとしないこと、この二つは絶対に守ってくださいね」
『はい』
しっかりとした返事を返すロードにユーベルグはニコニコと笑って頭を撫でた。
魔人族については、父であるルイスからもにたようなことを注意されていたその時に何故かルイスは少し複雑そうで悲しそうな顔をするのだったがその顔を見るとロードはいつも何故そんな顔をするのかと聞きたかったが言葉が出ずに返事を返すのだった。
「種族についての話は、こんなところですかね。次は、、、」
とユーベルグがロードから離れて他の本を取り出そうとしたとき、ノックと共にグレイの声がした。
「昼食の準備が整いました」
「おや、もうそんな時間ですか。それでは、今日はここまでにしましょう」
そう言ってユーベルグは取り出そうとした本を鞄に戻した。
「失礼します」
その声と共にグレイとワゴンを押してパティが部屋に入ってくる。グレイはロードの机の上の本を手早く片付けると昼食の用意を始める。
その様子を見てロードがユーベルグを食事に誘うと
『ユーベルグ先生もご一緒にいかがですか?』
「ご一緒したいところなのですが、この後腹黒ジジイ、、、、、ゴホン、いえ少し人に会う約束をしていますので申し訳ない」
ユーベルグの発した地を這うような低い声に驚き固まっている三人に笑顔を向けると、一礼して今度は他の国についての勉強をしますとだけ言うと早足に部屋を出ていった。
唖然としていた三人のうちいち早く正気に戻ったロードがぽつりと呟く。
『ユーベルグ先生のあんな声初めて聞いた、、、、、』
腹黒ジジイ恐るべしとロードが戦慄しているといつの間にかパティとグレイによって食事の準備は整っていた。
グレイがナフキンを手渡しながら言った。
「お嬢様どうぞ」
『うん、ありがとう』
その時、グレイが思い出したかのように
「そういえば魔法の担当の冒険者はあと、一時間ぐらいで来るってさ」
『え!じゃあ、早く食べて準備しないと』
机の上に並べられている料理を手早く片付けようと口いっぱいに詰め込む姿にグレイが呆れながら
「令嬢のすることじゃないぜ、それ。こんな姿見られたら、メイド長のカタリナさんに怒られるぞ、ロードお嬢様」
と言うと。ロードは何とか口に詰め込んだ物を食べ終えて半目でグレイを見ながら
『先生が来る前に本を読み返して、魔力の確認もしたいんだもん。それに、今は僕たちしかいないから堅苦しいテーブルマナーも必要ないだろ』
とまた、口いっぱいに詰め込み始めた。
パティはもぐもぐしてるロード様も可愛いとにこにこして注意する気は全くなく、グレイも一度言い出すと聞かないことを知っているためため息をはいてロードの食事風景を見守ることにした。
なお、手には水の入ったコップが握られている、グレイは以外と心配性なのであった。