62:私のための計画。
首こてんのまま、返事を待っているのだけど、ユリウスがこっちをガン見したままで何も言わない。そろそろ反応してくれないと、首がモゲッとなりそうなんだけど?
「ふん。まぁいいだろう」
「やった! ありがと」
「その兄だか姉だかとも既に打ち合わせ済みなんだろう?」
やっぱ、バレバーレよね? でもいいわ。了承は得たもの。エドヴィンは王城文官として採用決定ね。
「で、これは誰のためのものだ?」
「ん? 私のためよ?」
クリスティーナがエドヴィンと結婚できなくても、ぶっちゃけ不幸にはならないだろうと思う。でも、クリスティーナはエドヴィンを選んだ。現状のエドヴィンにはそれを受け取り守り抜く力は、ぶっちゃけると無い。
そうすると、クリスティーナが悲しむ。
クリスティーナが悲しむと、他の攻略対象の出番になる。
アリスター? まぁ悪くはないけど、クリスティーナを任せたいかというとそうでもない。
マクシミリアン? 論外。
ツェザール? もっと論外。
ラウルは、私に何かないと、動かない。
ユリウスは…………っ、その……あれだから。あれ。うん。
結局、エドヴィンが一番だと思うのよね。
「イザベルはいったいどこ目線なんだ?」
「うるさいわね」
怪訝な顔をしたラウルの存在感がうるさい。
「つまり?」
「つまりね、クリスティーナが幸せだと、私も幸せだし、私の人生も安心! ってことよ」
ドヤ顔でそう言うと、一瞬だけユリウスの表情が和らいだ。
「ふっ。もし断っていた場合は?」
「エドヴィンがサインした書類を破り捨てていたわよ」
「なっ!?」
なんでエドヴィンが一番驚いた顔をしているのよ?
嫌ね、全くもう。
どうせなら、攻略対象たちも巻き込もうと思って、マクシミリアンに事業の話をしてもらっていたときだった。
「ところで、マクシミリアン殿の女装というのは、設定だけなのか? それとも実際に?」
なぜかこのタイミングで、ツェザールが爆弾を投下して来た。
「いやな、美しい男だとは思うが、男だろう? それに見た感じ恋愛対象は女のみのようだが?」
「え? ツェザールってそういうのわかるの?」
「分かるが……ん? 皆は分からないのか?」
そういえばツェザールの国もある程度寛容なんだったっけ?
マクシミリアンの恋愛対象は女の人だとツェザールに話していたら、勝手に話すなとマクシミリアンに怒られた。でも、本当のことじゃん?
「なるほどな。私はどちらでもイケる口だが、王太子を目指すのでな。火遊びの相手位にはしたかったが。無しだな…………いや、開発するのもありか?」
――――うぉぉぉい!
ツェザールが急に癖とか、なんか違う闇とか、色々聞いちゃいけないこととかを、ポロポロ出してきてるんだけど!? え、なんで!?
てか、王太子目指してるんなら、火遊びも駄目でしょうよ?





