44:クリスティーナの未来は……。
勢いでぶち撒けたら、マクシミリアンがなんか申し訳無さそうな顔で、「なんか、ごめんね?」と謝って部屋から出て行った。
――――何なのよ?
もやもやしながら紅茶のおかわりをララにお願いしていたら、クリスティーナが到着したと報告があった。
「サロンに通してくれた?」
「はい」
鏡の前でデイドレスの座り皺をチェックし、髪や化粧に乱れがないかも確認して、急いでサロンに向かった。
「またせてごめんなさいね」
「イザベル様! わぁ、今日も素敵なドレスです」
いつも着ている真紅のドレス。似合ってはいるのよね、物凄く悪役令嬢感はあるけど。
クリスティーナの薄ピンクのドレスも可愛らしくて素敵だと伝えると、クリスティーナが頬を染めて喜んでいた。
かっわいいのよねぇ。ナチュラルにこういう反応が出来る子って、みんなに愛されると思うのよね。ただ、ハーレムエンドは嫌だから、全力で止めるけども。
「今日訪問した理由なのですが……エドがイザベル様がお話していたのはこれから作る物語ではなく、未来に訪れるかもしれないものだって言うんです。本当なのでしょうか?」
「ええ。私ね、前世の記憶があるの。そこで、私たちが登場する物語を見たのよ」
この前と同じような説明しか出来なかったんだけど、今回はクリスティーナの反応がちょっと違った。
少し悩んでいるような表情で俯いて、私の黒歴史的手紙を開いた。
「私がイザベル様を処刑に追い込んでしまうんですか?」
クリスティーナの瞳から、ポロリと透明な雫が落ちた。
「ククククリスティーナ!?」
「やっと、貴族のお友だちが出来るかもと思ったんです。私、あまり友人が出来なくて――――」
そういえば、クリスティーナの家って、結構に貧乏で、わりかし令嬢たちから敬遠されていたんだっけ。
唯一仲が良いのがエドヴィン。
そのエドヴィンの見た目がそこそこに良いものだから、変なひがみも買ってしまい……って悪循環だった気がする。
私にいじめられることによって、周りがどんどんと味方になってくれて、最終的には友人や攻略対象、家族に囲まれて、溺愛コースまっしぐら、的な。
――――ん?
ということは、クリスティーナはこのままじゃボッチ確定!? だって、私はクリスティーナを虐めることなんてないと言い切れるんだから。
でもそうなると、完全に私のせいよね?
どどどどどうしよう!?





