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序章 重い病
「ええ、つまりこれがだな――」
ああ……つまんないな。
授業って何でこんなにつまらないんだろう。
こんなの寝て当然だ。なのに大人は寝ている方にキレる。
理不尽だ。
はぁ……ここで俺が先生を論破したらかっけえんだけどな。ま、そんな勇気もねえし。
まあ暇だし、厨二病な妄想でもしておこう。
――そうだな、まずこの学校にテロリストを送り込もう。
奴らの目的は最強の意能力を持つ俺の捕獲。
しかし俺はその異能力で敵を倒し……異能力はどうしようか。
無難に炎を操る能力。名前はそうだな……『炎獄者』。炎に取り込まれた者という簡単な意味だが、まあ字面がかっこいいからいっか。
炎獄者を使い俺は敵を倒し、校内では「あの陰キャが最強だった」という俺つええ展開が起こる。もちろん女子からはモテる。
――ふふん。こんなもんでええだろ。
ってやべ……めちゃくちゃ眠くなってきた。
こいつの授業、寝てたらめちゃくちゃ怒られるんだよ……な――