ショートショート:「人体コピー機」
とある日、「人体コピー機」なるものが作られた。
自分の人差し指を人体コピー機に当てるだけで、コピー機からうにょうにょと自分のコピーが出てくるのだ。もちろん、能力は自分と全く同じなので、買い物に行ったり、仕事に行ったりするのが面倒くさかったら、このコピーに任せられるのだ。
このコピー機を買ったひとの中のひとり、K氏は、建設業につとめていた。もちろん、肉体労働というものは大変である。そこで、自分のコピーに任せることにしたのだ。
こうすることで、働かなくても、お金が入るようになった。
K氏がコピーに仕事を任せるようになってからちょうど一ヶ月がたった給料日、お金が入ってこなかった。コピーにたずねると、今日から給料は直接手渡しになった、と言う。K氏は、コピーにお金を自分に渡すように言ったが、コピーはそれを許さなかった。
そこでK氏は自分で働くことにしたのだが、コピーがあたかもK氏本人のように取り扱われていたため、働かせてもらえなかった。
そしてそれから三ヶ月がたった。K氏はコピーに全てを奪い取られた。
「偽物は出て行け!」
とコピーに言われ家を追い出されたたK氏は、今日も浮浪者として町をとぼとぼ歩いている。
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