冒険者ギルドの依頼は受けたくないお話
カナタ 幼なじみのミリアと冒険者をやっている青年。警戒心の足りない幼なじみの代わりに頑張ってる。
ミリア 警戒心というものが全くないため、よく騙される。その度カナタが救助する羽目になる。カナタは苦労人。
エルフさん 弓の腕前は超一流。エルフの里でも一目を置かれていた。が、里長といざこざがあり、里を出ていった。
冒険者ギルドの依頼はAランク以上の者しか受けることができない。
そして、使命依頼も同様。
冒険者ギルドからの依頼は色物、厄介で、誰も受けたがらないことで有名だ。
その難易度せいでAランク以上の冒険者以外は受けることができない。
────────────────────────────
【フラワーマンティスの群れの討伐】
依頼内容:フラワーマンティスの群れが、森深くの集落の畑で繁殖しているらしい。お蔭で野菜が作れず困っている。全て殲滅してくれ。
────────────────────────────
腕は6本、羽は高速で移動することを可能にしている。
花に擬態し、近付いてきた獲物を目にも止まらぬ速さで、その命を刈り取る。
「わあ~、綺麗なお花~!」
「っ!? まてっ! ソイツは──」
「──間一髪ってところでしょうか?」
「へ?」
「気を付けてください。ここにある花は全てフラワーマンティスだと思ってください」
「ここにあるの全部!?」
「でも、ひぃふぅみぃ、凄いたくさんあるんだけど……?」
エルフさんはおもむろに弓を構えると小さな花に射りました。すると
『ギィ!?』
花に擬態していたフラワーマンティスは、弓で身体を射られ、ビチビチビチと動きました。そして暫くするとピクピクと動かなくなりました。
「「……」」
「ね?」
二人とも無言になった。
まさかホントに全部そうなのか……?
花畑を見渡すと、何百何千もの花が鮮やかに咲いていた。
「擬鎌虫は手頃な巣を見付けては、一度に100個以上もの卵を産みます。更に脅威なのは、その周期が約一週間で回ることです」
「つまり……?」
「つまり速く始末しないと際限なく増え続けるってことですね」
「うわぁ……」
ミリアは綺麗な花畑──のように見えるフラワーマンティスの群れを見てドン引きしていた。
エルフさんは困った風に目を伏せると
「残念ながら、私の腕では擬鎌虫を殲滅し尽くすことができませんから」
「あんな凄い弓を射てるのに?」
「ええ、申し訳ございません」
「でもスゲェよあんた。今まで一人で戦ってたんだろ?」
「あは、気付かれていましたか」
「どういうこと?」
「少し考えれば分かることだ、こんなにたくさん数がいるのに、村には一人も被害者が出てねぇんだぜ? どう考えても可笑しいだろ」
「あ、確かに! 村の人たちの顔色それほど悪くなかったもん!」
「村に被害が出ないようにしてたんだな」
「ええ、それでも紙一重の状況なんですけどね」
『ギュィアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!』
「不味いですっ!? あの方向には村がっ!」
「何だとっ!? 直ぐに向かうぞっ! おいアンタも──あれ? アイツどこ行ったんだ?」
「何してるのっ! 早く!」
「お、おうっ! 急ぐぞっ!!」
(あのエルフ、まさか……な)
悪い勘が当たらないことを祈るカナタだった。
≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡
花カマキリという昆虫が居てですね……にゃあ