チェンジするお話
何日か振りの投稿ですにゃー。
今回は友人関係に関するお話。
友達がいない
そんなことで悩んだことは無いだろうか? 友達というのは複雑怪奇なモノで、些細なことで壊れてしまう脆い側面も持つ。
少しのきっかけで壊れてしまうような関係無かったことにしてしまえばいい。態々修復せねばならないなんてとても面倒だ。
だから関係が面倒になればそれまでの友人関係を全てチェンジしてしまえば、それまでの柵を気にすることもなくなる。
だから変えるんだ、これまで親しくしてきた友人達を、彼らの感情を露も知らずに。
◆◆◆◆◆◆
何なのアイツ等!? この前はくつした隠されたし! しかものら犬に履かすなんて!
今度の今度はもう許さないんだから! 私は彼女達のいる教室へ向かった。
「雀柯! 渚! 清織!」
「あー、乃兎霧ちゃんじゃーん。どしたのそんなに慌ててさ?」
雀柯はクスクスとバカにした笑い方をする。他の二人もそれに釣られて笑っていた。
「いい加減にして欲しいんだけど!」
「何をいい加減にするのー?」
「はっきり言えば?」
「そうそう、何語喋ってるのかわかんねーよ」
ゲラゲラゲラと下品な笑い声を上げる三人。この瞬間今まで耐えてきた私の堪忍袋の緒が遂に切れた。もといキレた。
「あなた達みたいな友達は」
もういらない。
ゲラゲラゲラと耳に響きわたる不快な声を尻目に私はあるキーワードを呟いた。
「チェンジ」
次の瞬間、さっきまで耳に響きわたっていた不快な笑い声はすっと消え去った。
「さようなら雀柯、渚、清織、あなた達と過ごした時間は今までで一番──」
最悪だった。
乃兎霧が去った後の教室には誰も残っていなかった。
乃兎霧 主人公。一度"チェンジ"を使ってしまった者の人間関係は必ず崩壊する。
雀柯 五回目の"チェンジ"の友人。空気の読めない行動ばかり取る彼女を最初の内は天然だと思っていたがあまりに悪質、酷かったためハブった。その後も色々あり、現在の状況に至った。
渚 同じく五回目のチェンジの友人。ぽわぽわした雰囲気の女の子。はっきり言って彼女は何も関係なく。完全な被害者。
清織 二回目のチェンジの友人。最初の頃こそ仲の良い友人だったが、主人公のある行動がきっかけで仲違いになり、チェンジされるに至る。