とある吸血鬼のお話
今回は俺TUEEEを書いてみました。
後、主人公が成長する様を爽快に書いてみたかった次第です。あい。
吸血鬼になった。そして力を得た。
【吸血鬼Lv.1】
『吸血Lv.1』
相手を吸血して力を得ることができる。成功確率は30%
早速試してみようと思う。
「ギャァギャァ!」
洞窟の中には実験台となる生物が豊富に存在する。まずはあの緑色の小鬼に使ってみるとしよう。かぷっ
「ギャギャァ!?」
しまった、全部吸い取る前に仲間を呼ばれてしまった。計10人ほどいる。しかし、運の良いことに先程の吸血で力を手に入れられたようだ。早速試してみようと思う。
『怪力Lv.1』
筋力を増加させる。強化比率は30%
目に見えて力が強くなった。これなら腕力だけで撲殺できそうだ。やってみよう。
バキッ「グギャァ!?」
ボキッ「ギャァ!?」
メキッ「ゴギャァ!?」
ズビシッ「ギャギャッ!?」
ザスザスッ「ギャバババ!?」
メリメリメリ……「ギャァァァァ!?」
ジャリジャリ「ギャッ……」
ドゴンッ「ギャペッ!?」
パキパキパキ……「ギャバボラゲッ!?」
テイヤー「ギャァララララーーーーーーーー!!!?」
ふぅ、使い心地としてはまぁまぁかな。この能力は使うとお腹が空くようだ。さっき飲んだばかりなのに既に喉がカラカラだ。
さっき殴ったせいで腕が変な方向へ曲がってしまった。しかし痛みは少なく、しかも数秒ほどで治ってしまった。流石吸血鬼だ。
『吸血Lv.2』
相手を吸血して力を得ることができる。成功確率は45%
うん、レベルが上がった。これは吸血にも精が出そうだ。
『怪力Lv.3』
筋力を増加させる。強化比率は60%
ん? こっちは2つレベルが上がったみたいだ。多分あの緑色の小鬼を沢山殴ったからかな?
『自然回復Lv.1』
身体を回復させる。回復速度は毎秒100HP
新しい能力を得た。なるほど、折れた腕が一瞬で治ったのはきっとこれのお蔭だね。感心感心。
『影収納Lv.1』
影にモノを収納する。収納量は自分の体積×5
早速、さっきお亡くなりにした小鬼たちに使ってみた。
小鬼のサイズは自分の約半分。ギリギリだったけど全員仲良く収納できた。ただし、最初に吸血した小鬼。お前の入る隙間ねぇから。
【吸血鬼Lv.5】
吸血鬼としてのレベルも上がった。緑色の小鬼を倒す前より断然身体が軽い。今なら100匹来ても勝てそうだ。
一通り能力を確認し終え、再び洞窟の中を探索する。
「ガアァ……フシュルルル」
何やら蛇のような、もしくは伝承に出てくる……ドラゴンのような生物を発見した。よし、命名、蛇ドラゴン。
今のレベルでは勝てない、絶対に! 絶対に行くんじゃねーぞっ!? と吸血鬼としての本能が危険信号を発している。フリかな?
「ガアァァァァァァァ!!!!!」
あ、気付かれた。ヤバい無理、逃げられない、走るの速い、スゴい速い、これ死ぬかも。あ、グッドアイデアが閃いた。
「ギュワァァァァァァァ!!!!!!!」
ふう、危ない。影収納の中身を全て出してその中に入ってみた。一か八かの掛けだったけど、どうにか成功したみたい。腕一本持ってかれたけど。あー、痛った。直ぐに治らない。痛いし、きっと小鬼の時よりダメージが深いってことだね。
「フシュルルルル……!!! フシュルルルル……!!!」
ちなみに影収納から出した──もといぶちまけた小鬼の残骸は蛇ドラゴンのお腹へ収納された。小鬼は結局最後には収納される運命なんだねきっと。
さっきまでレベルが上がって有頂天になってたけど、自分がどれだけ井の中の蛙だったってことが判って良かったと思う。他にどれだけ自分より強い生物がいるか判らないし、調子に乗ってたら食い物にされる。気を付けよう。
『自然回復Lv.2』
身体を回復させる。回復速度は毎秒130HP
やったね、これでまた怪我しても大丈夫だよね。
『影収納Lv.3』
影にモノを収納する。収納量は自分の体積×15
小鬼を沢山収納したからかな? これでまた沢山収納できるね。
はぁ、今日は色々あったから疲れたよ。この影の中も居心地いいし、今日のところは……もうおやすみ。
多分主人公が見たのは蛇ドラゴンではなく、日本の"龍"の様なモノだと思うのですが……蛇ドラゴンって何やねん。