それぞれの夜
今日も一日頑張るぞい
ーシロガネー
一日の終わりと言えばコレでしょう、鬼ご~ろ~し~♪
「何歌ってるんですか君は?!」
知らないんですか鬼殺し、お酒です、鬼をも殺す……かもしれないお酒です、鬼切りです、三刀流です。
「……」
あれですよね~リーンさん、王都に来てから丸くなられて……マルエ……
「君は何を言ってるんですか?」
どっかの錬金術師の様になっていくのかと
「……」
あぁぁ~放置?放置プレイ?止めて~死んでしまいます。
ーエイミーー
「お帰りなさいませ」
「ただいまセドル、父上は?」
「はい、先程奥の間へと行かれました」
「また義母の所?」
我が父ながら義母に甘い……
「帰ったらすぐ来るようにとの事でしたが」
「今日は疲れたわ、先に休むと伝えて」
「……かしこまりました」
あら意外、すがり付いてでも行かせるかと思ったのだけど
「てめぇに愛想尽かしたんじゃねえか?」
失礼ねフェンリル、でもそれならそれで良いのよ、そろそろ子離れしてもらわないと
「無理だろ、あの親父じゃ」
そうね……ホント、どうにかしたいわ
ー神官リーンー
「むむむ?!」
「何よいきなり?!」
教会のシスターに案内された部屋は、こじんまりとした一室ですが……清潔ですね、ホコリ一つありません。流石は王都の教会。
……っと言う私の感動をシロガネ君は……また壊す気ですか?
「どっかでシリアスな雰囲気出してる気がする」
はい、やっぱりですか君は……毎回毎回、ちょっとはフェンリル君を見習ってマジメに……いや、いいです。
「諦めと絶望は違うんですよ?」
「知ってます!!」
私は君がマジメになる事を『諦め』てるんです。
「僕はマジメになる事に『絶望』してるんです、何故ならば~何故ならば~バカ○ンのパパなのだ~」
『とん』
「ひぃぃ~ナイフなんてドコに持ってたんですか?」
あらあら、冒険用のナイフを落としてしまいました。偶然にもシロガネ君の手元に刺さってしまいました、あぁ危ない危ない(棒)
「ひぃぃ~(ガクブルガクブル)」
これで暫くは大人しくなるでしょう。
ーフェンリルー
「フェンリル様……食事の用意が出来ました」
あ~また新しいメイドかよ、前のヤツ持たなかったのか?ってか、そんなに震えられてもコッチが困るんだが……
「……」
涙目でコッチ見るなよ、俺は人食いなんぞしねぇんだよ!!
「はぁ~」
『びくっ?!』
この体だと人間の国ってのは、住み辛くて仕方ねぇ!!
無理でした~(ガックリ)