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王妃王妃

ーエリザベート王妃ー

あぁ、忌々しい、エイミーの首はまだなの?

ワタクシの可愛いあの子の為にも、早くエイミーの首をここに持ってきなさい!!


「お……王妃様、そう怒られではお身体に悪ぅ御座います」


まぁ、この侍女はワタクシに指図するつもりなのかしら?

誰ぞ、この目障りな侍女を連れて行きなさい。


「お待ち下さい、王妃様?!王妃様ぁー!!」

「「「……」」」


まったく、侍女如きがワタクシに意見するなどもってのほか!!


『あの娘、確か三日前に来たばかりの?』

『えぇ、某男爵家の四女よ』

『誰か、王妃様に余計な事を言っちゃダメって教えてなかったの?』

『教えたわよ、でも……』

『気が強そうだったわね、あの娘』

『処刑されてなければいいけど』

『追放処分じゃないかしら?』

『分からないわ、取り敢えず、残った私達で王妃様の癇癪をどうにかしないと』

『でも、どうやって?』

『どうって……どうにかしてエイミー王女を探し出すとか?』

『手配はしたのでしょ?』

『騎士団にお願いしておきましたから』

『それにしても、何故急にエイミー王女の事を?』

『さぁ?何でも『夢の御告げ』で、エイミー王女が出て来たとか』

『夢の御告げって……そんな事で、私達動かされてるの?』

『仕方がないわ、王妃様だもの』

『はぁ……御給金がとっても良かったから応募したけど……失敗だったかも』

『某伯爵家に行った友達は、とても良い所だったって言ってたわ』

『私も、別の所に行くべきだったかも』


貴女達、何をぼそぼそと喋っているの?そんな暇があるなら、さっさと仕事なさい!!


「「「は、はい!!」」」


まったく、何て役に立たない者達なのかしら?

小娘一人捕まえて来られないなんて……王にお願いして軍隊を出してもらうおうかしら?


『何処に居るか分からない人を探すのに軍隊って』

『無理無理無理!!』

『王妃様、世間知らずにも程が』


ちょっと貴女達、手が止まってますわ!!ワタクシの言う事も聞けないのかしら?


「「「ひぃ?!」」」


まぁ、悲鳴を上げて逃げ出すなんて、ワタクシ付きの侍女としては失格だわ。

全員辞めさせてやるわ!!

それにしても、忌々しいエイミー、絶対に息の根を止めてやるわ!!

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