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獲物じゃ獲物じゃ

2話目です。

少々短いですが……頑張って毎日投稿目指します。

ーどっかの誰かと誰かの会話ー

「HEYジョージ知ってるかい?」

「なんだいマイク、玉洗って」

「おいおいジョージ、それを言うなら『改まって』だよ」


どっと笑い


「大陸南部の獣人族がクレームを付けてるんだってさ」

「おやおや、そいつは穏やかじゃない話だね~、で、何のクレームたい?」

「彼ら獣人族では、フェンリル、ケルベロス、マンティコアは獣神と言って、神なんだってさ~」

「へぇ~『じゅうじん(獣人)』が『じゅうじん(獣神)』を祭るのかい、ややこしいね~」

「最近はここ、聖王国で、フェンリル、ケルベロス、マンティコアがちらほら見つかっててね」

「もしかして?」

「そう、『獣神』を保護しろって『獣人』が言いだしてね、担当者が右往左往」

「そりゃ~彼らの神様狩るってなったら騒ぐだろうね~」

「あぁマイク、それは違うよ?」

「おやジョージ、何が違うんだい?」

「担当者が困っているのは、書類を書く時、『獣人』と『獣神』がごちゃ混ぜになっちまうって事なのさ」


再度どっと笑い


「HAHAHA、そいつは担当者も災難だね~」

「まぁ、その担当者がこの僕なんだけどね」

「君かよ」



ーマンティコアのシロガネー

前略、日本のお父さん、お母さん、お元気ですか?僕は元気ですが死にました。

あぁ、語弊があります。

異世界で、新たな人生……マンティコア生(?)を元気にやってます。

どれくらい元気かと言いますと……


両手、両足を紐で縛られ、木の棒を通し、Y字形の木の枝の間にぶら下げられてる感じです。


いや~これ、腹筋に来ます、アブトロ何とかです、これさえあれば、あなたも理想の筋肉が……ってヤツです。

おまけに、周囲を包囲……見守ってくれる村人さん達が協力的で、背中に藁と薪を置いて汗をかかせようとしてくれます。

もっとも出てくるのは「冷や汗」なんですケドね。



ー神官少女リーンー

「あのマンティコアは、何をぶつぶつ言っとるのかね?」

「あ~気にしないで下さい、村長さん」


村人百人前後の小さな村。

そんな村の家畜を襲ってたマンティコアを退治してくれって依頼してきた村長さんですが……依頼終了書になかなかサインしてくれませ。


曰く

「あのマンティコアは、村人全員で処分を決める」

そうで。

いやいや、ギルドの規定では、狩ったモンスターは冒険者のモノですから。

「シロガ……んん、あのマンティコアの処分は、こちらでやりますから」

「それは困る、その……我が村は色々損害受けたのだし」


あっ、この村長、マンティコアの素材で一儲けする気ですね

「規定は規定ですので」

早く終了書にサインして下さい、こんちくしょう。



ー戦士ガーンズー

「あれ……いいんですか?」

仲間の弓使いジョルジュがいつもの無表情で語ってくる。

「まぁ……あのお嬢ちゃんが交渉するって言うんだからな」

マンティコア討伐の依頼、一応俺達パーティー「踊る牙狼隊」で受けた代物だが……

「お嬢ちゃん……神官リーンのお陰でこっちも無傷だったんだしな」


あそこでぶら下がってるのが、本来の獲物じゃないんだが……


「……親マンティコアに逃げられた事言わなくて良いのか?」

「言ってどうする?探しに行きたいのか?」

「……」

ジョルジのヤツ、目線が明後日の方向いていやがる。

「俺も早く町に帰りたいんだよ」



ーシロガネー

もうそろそろ腹筋がヤバイ……内臓へのダメージがジワジワ来ます。

ジワるんです。

ジワるって何?やっほーさん教えて下さい……え、だが断る?ちょっと、そこの漫画家さん、そんな事言わないで、天国への扉を開いて……あ、やっぱ閉めといて下さいな。


「そろそろ現実逃避も疲れたな~」


僕の周り、藁こんもりです。

あっ、奥の村人が火打ち石用意しだしやがりました。

これピンチ?ねぇピンチ?

その隣には、立派な包丁携えた女性陣が待ち構えてます。

ちょっと待って~プレイバ~ック~プレイバック♪

ねぇ、食べるの?食べちゃうの?僕を?

止めといた方が良いですよ?

肉食獣の肉は臭いって言いますし……


「ちょっとそこのお子さん達、ほらほら肉球、どう?肉球、触るとプニプニするんですよ?ねぇ、触ってごらん?」


こんな時は子供を味方にするんだ。

子供の笑顔なら、大人もイチコロ、ニコロ、サンコロコロコミック~。


「あっ、ちょっとそこの女~子~、枝でツンツンするのはダメだぞ?」


なんで子供って、すぐ枝とかでツンツンするんでしょ?鼻の穴とか狙ってくるし……あれ、金髪少女も鼻狙う?やっぱアレって何かあるの?ねぇねぇ何で……

『ゴスン』


「痛いー石……って言うかレンガ?アイエーレンガー何デー?」


ってか、壁から引き抜いたの?あの金髪神官少女……恐ろしや。



ー神官少女リーンー

「はぁ……はぁ……はぁ……」

何か知らないけど投げちゃった……目の前の……これ村長さんの家なの?ついつい壁石引っこ抜いて投げちゃった……あっ、村長さん引いてる。


「あ……あのぉ……」


全力で投げたから疲れてるのに……何で話かけるのよ村長さん。

『ジロリ』

「ひぃぃぃぃー?!」


ちょっと……睨んだだけで、その反応は無いんじゃないかと……いや……もういっか……


「……で、そろそろ終了書にサイン頂けます?」


笑顔だ私、そう聖職者たる者、いついかなる時でも笑顔を忘れちゃダメだ……って、シスターが言ってたわ……うん。


「後でシロガネ君シメよう……うん」


あ~ボソッと言っただけなのに、村長さん聞こえたのかな?焦ってる焦ってる。

別に、この村人をシメる訳じゃないんですけどね。

シメるのは、あそこで子供にツンツンされてるマンティコア。



ーシロガネー

『ゾクッ』

今の何?悪寒?熱燗?いや~んばか~ん。


ってか、ちょい待った、お尻の当たりに居る子供達よ、そこを突っつくのは止めたまえ。

そこは突っつく所じゃない、出す所だ。

何をって?こらこら、良い子がそんな事言っちゃダメだぞ?


あ、リーンさんがこっち来る、ガーンズさん達も来る……って事は……


「マンティコアは、俺達が責任持ってギルドまで運ぶ」


おぉ~ガーンズさん、村人達に堂々と宣言した。

格好いい~そこに痺れる憧れ……ない、うん。


「あ、リーンさん、交渉お疲れさまで……」


『げしっ』


「な……なんで鼻先蹴るんですかぁぁぁぁ?!」

「全部、君が悪い!!」


なんか……リーンさん大激怒?!何でー僕、突っつかれてだたけなのに何でー?


「ほ……ほらリーンさん、肉球ですよ?突っつくと幸せになりますよ?」


「……」


無言で睨むの止めてー!!

さぁ、次のネタを探しに行こう。

(=ω=;三三三

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