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この街の朝焼け
死ぬまでこの街で暮らしていくのだと
思い知った瞬間
喜べなかった自分に
酷く
落胆した
不自由だと分かりきっていた
だからこそ
何もしたくなくて
小さな自分の内側にある
ちっぽけな楽しみを
一人で
噛み締めるように
楽しもうと努力する
疲れるな
毎日が
疲れる
飽きる
同じ風景の中に
角度を変えれば見えてくるものだって
たくさん
あるだろうに
真昼の月を見上げて思う
疲れる毎日に飽き飽きしていても
この街の朝焼けは
心が洗われるほどに
綺麗で好きだ
一つだけでもいい
この街にいて好きだと思えるものが
一つあるだけでもいい
まだマシだ
死ぬまでこの街で暮らしていくのに
それが理由だと
誰かに胸を張れる日を
夢に見たっていい
綺麗な朝焼けを毎朝見続けて
死ぬまでこの街で暮らしていく
折り重なって紡いでいくこの暮らしを
捨てたもんじゃないって言えるように




