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ナイトダイブ
重い瞼をこすって
かさついた手の感触に気付くのは悲しい
眠いのに寝たくない
私の
私だけの時間が
終わってしまう
前は良かったな、とため息を漏らせば
贅沢な悩みだ、と片付けられて
結露した窓をぼんやりと眺める
何も見えないだけなのに
ナイトダイブ
深くて暗い闇夜に
呼吸をするのも忘れて
ナイトダイブ
底には
ひんやりと冷たい過去の栄光
馬鹿みたいに満たされていたあの頃の自分に
舞い戻っていくような
危うい、衝動、
(堕ちていく、)
救いの手は、どこに。