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残夏のある夜
ざらついた
表面
見たくもない
醜い
適当な返し
うんざり
どうにでもなれ
おざなり
言い訳をしないと
正当化できない
私は
大丈夫だと
呼んでも
来ない
呼ばれても
行かない
暗がりの攻防は
無意味
棘を投げすぎて
痛みに鈍感になってしまったのか
はたまた
そもそも痛みすら感じていないのか
耳を澄ませても
ガラクタの音しかしない
(ねぇ、いつまでそうしてるの?)
エアコンのAIに嘲笑われている
寝ている時にまで汗をかきたくないよ
電池が切れる時間は決まっている
だけどそれまでの時間も
待てないんだよ
耐えられないんだよ
(ねぇ、本当に、いつまでもそうしてるの?)