台風で停電になりました。
つい先日から、私の住んでいる沖縄では台風が接近しており、暴風警報が発令されております。
沖縄は別名「台風銀座」と呼ばれていることもあるほど、とにかく台風が来ることが多く、台風のたびに台風対策をすることになります。
飛びそうなものは家の中に入れたり、ロープでしっかりと固定したりする……ところまでは例年と同じだったのです。
ところが、今回は違っていました。
停電が起きたのです。
夜の8時頃、数秒~2分ほどの停電が8回ほど定期的に起き、やがて完全に電気が絶たれました。真っ暗です。本も読めません。
いちばん心配になったのは冷蔵庫です。
一度、台風時の雷で冷蔵庫が壊れたことがあり、頻繁に停電→復旧が続くと内部が壊れるのではという不安から、コンセントを抜くことにしました。
復旧するまでどれほど時間がかかるかわかりませんし、また雷で冷蔵庫が壊れるのが嫌だったのです。
しかし、冷蔵庫の食品は時間が経つほど腐れていきます。
アイスクリームなど、速攻で溶けていきます。
時間との闘いです。
電灯もつきませんから、足元も暗いまま。
非常用の懐中電灯で時計の確認だけはできますが、いつまでもつかわからない。
そして何より、食糧の問題が発生します。
停電ですから、電化製品は使えません。
電子レンジが機能しないので、冷凍食品も、レンジで温めるご飯も使えません。
ラーメンはありましたが、数に限りがあります。
この時ほど、パンの存在を強く思ったことはありませんでした。
パンは袋を開けるだけで食べられますし、何もつけずとも美味しい。
冷えていても温かくても食べることができるのです。
ガスがあればラーメン類などもできますが、手軽さではパンとは比較になりません。
命をつなぐ貴重なパンですが、私の家には食パンがたった2枚しか残されていませんでした……
先日、パンを購入しすぎたと思い控えていたのです。
停電時にはパンと水があれば生き延びることができるな、と思いました。
水は浄水器でペットボトル6本分ほど汲んで床の上に置いていましたが、いつ断水になるかわかりません。
この冷蔵庫にも水の備えはありますが、開けると冷気が逃げるリスクがあるので極力は使えないのです。
真っ暗の中、私は眠る決断をしました。
テレビも見れない、スマホもできない、本も読めない状態では、することが寝るしかありません。
停電の間、ものすごく睡眠時間が増えた気がします。
翌日になっても復旧はせず、不安が襲い掛かってきました。
スマホの充電残量です。
何もせずとも1時間に1パーセントずつ減っていきます。
3日で0になるでしょう。だからといって電源を切るわけにはいきません。
身内からの連絡が来るかもしれないのです。緊急事態に備えなければならないのです。
可能な限り連絡を取れるようにしておかねば、家族に何かあったときに対応ができなくなりますから。
停電から解放されたのは3日後の午前中でした。私は仕事中でしたが、安堵したのを覚えています。
今回の停電は完全に運によるものでした。
停電していない家としている家でこれほどの差が生まれるものかと驚愕し、人生において運という要素が与える影響の大きさを身をもって知りました。
最後になりますが、みなさんも停電にはご注意を。
おしまい。
停電になった時の体験を書きました。