ミーティング①
「文俊、こっちはどんな感じだ?」
不意に声を掛けられた文俊は体をビクッとさせ侑人の方を見る。
「侑人氏ご無事でしたか!」
「ああ、なんとかな。ケガも無いし大丈夫だ。」
「それは良かったですぞ。」
「それでこっちの方はあれだけだったのか?」
侑人は指を指して文俊に聞く。
「そうですぞ、先生殿が話しをしている途中にゴブリンが襲ってきたのですぞ。」
「そうか、ケガをしているやつはいないのか?」
「大丈夫ですぞ、ケガをされた者はいなかったですぞ。」
「へぇ、なかなか内のクラスのやつもやるもんだなぁ……ところであれって鑑定出来るのか?」
「出来ますぞ、というかもうしましたぞ。鑑定内容は魔物、ゴブリンとでましたぞ。」
「お、やっぱりゴブリンでいいんだな、あれで全然違った名前だと、それはそれで困るからな。」
「それより侑人氏、敵の増援とやらはいたのですかな?」
「ああ、それなりにいたぞ。まあ、その話しは後にして、ちょっと先生の手伝いに行ってくる。」
侑人は文俊にそう言って先生の方に向かう。
ゴブリンの死体を森の奥に捨てに行った後、春乃から話しかけられる。
「侑人大丈夫だった?ケガは無い?」と小声で話し掛けてくる春乃。
「ああ、大丈夫だ。おまえこそ大丈夫だったのか?」
「問題ないわ、此方はあいつらよりも数が多かったんだから余裕よ。」
「そうかそれならいい、後はタイミングを見計らってステータスの事を先生達に教えたいんだけど……頼めるか?」
「それなら問題ないわ、あんなのが出てきたおかげでクラスの何人かが「ステータスオープン」て言って実際にステータスを確認してたから、直にクラス中に知れわたるわ。まあ、私たちみたいにラノベを好きな子が結構いたみたいなのは意外だったけど。」
「ふ~ん、その割にははしゃぐやつがいないんだな。ステータスなんかあればチートだヒャッハーみたいなやつも居てもいいんだけどな。」
「現実はそんな事は無いって事ね、むしろ自分たちが本当に異世界に来たって事でさらに気落ちしている子ばかりみたい、まぁあんたと文俊君は普通じゃないって事よ。」
「いや、俺達をディスるなよ、こうみえて多少は動揺してんだぜ。」
「多少よね、それよりも好奇心の方が勝っているんでしょ!」
「……それよりも今後の事を考えて全員のステータスの情報共有をする事を先生に言ってくれ。」
「露骨に話題を変えたわね、たしかにそれはしないといけない事だからちょっと先生の所に行ってくるわ。」
春乃は刀華の所に生き話しかけた。
「鈴木先生、自分のステータスは確認しましたか?」
「春乃か……周りの生徒に言われてしてみたが正直ビックリだ、此処はやっぱり異世界なのか?」
「……そうだと思います、先生あんまりゆっくりもしていられませんよ、これから食料、水、寝床、先ほど襲って来た化け物の対処をどうするかなど、話し合わなければならない事がいっぱいありますよ。」
「さしあたり、全員のステータスがどのようなものか情報を共有していきましょう!」
「そうだな、あんまり呆けてもいられないな。」
刀華はゴブリンとの戦闘が終わり気が抜けていたが、今だに自分達の置かれている状況が何一つ変わって無い事に気づき、全員を集めて今後の事を話し合うのだった。
ご愛読ありがとうございました。




