スキル覚醒
あれから3か月、俺は魔物を倒しまっくていた。
人間は魔物を倒すことでしかレベルを上げられない。前に話した神のルールだな。
「お、レベルアップだ」
人間は魔物を倒すことでしかレベルを上げられないが、逆に言えば魔物を倒せばレベルが上がるということでもある。
魔物を剣で切り殺すときに死体や血が残らないのが救いである。もしあったらめっちゃゲロってた。
「ステータスオープン」
こう口にすることによって、自身のステータスを見ることができる。
名前:アキト
年齢:15
性別:男
職業:剣士 レベル:13
HP534/534 MP34/34
攻撃力153 物理防御153 魔法防御153 素早さ153
スキル
剣術:4 アイテム強化:9
こんな感じのステータスである。
レベル13の平均ステータスよりも俺の方が1.2倍くらいステータスが高いらしい。
「今日はここら辺にしとくか」
そう言って、村に帰っていくのであった。
☆☆☆
「魔石の換金ですか?」
「はい、そうです」
そういって、ゴブリンを倒した時に出る魔を取り出す。
今俺は、冒険者ギルドにいる。
冒険者ギルドに入るのは無料な上に、冒険者ギルドのギルドカードは身分証にもなる。
一石二鳥だな。
「はい!終わりました!合計4500コルです」
コルというのはお金の単位で、月に2000コルあれば暮らしていけるので、この金額は結構すごい。まあ毎日倒しまくってたらゴブリンの習性とかが分かってきたため、これぐらい狩れるようになった。
「ありがとうございます」
そう言って冒険者ギルドを後にし、自宅に戻ってねた。
(こんな生活でシーラにたどりつけるのかね………)
そう心の中でつぶやいた後、瞼を閉じた。
☆☆☆
今日は以前とはまた違う場所にきた。その名もダンジョン。
これまでゴブリンだけがいる森でずっと過ごしていたため、新しい場所に行きたくなったのだ。
「じゃあ狩りを始めますか」
30分後………
「はあ、はあ、はあ」
俺は今、全力で逃げている。
「なんで初心者用ダンジョンにあんな奴がいるんだよ!」
このダンジョンは狼がたくさんいるダンジョンであり、狼系魔物の中でも最弱の部類だけが出るはずだった。
だが、ダンジョンには強い狼が出現していた。それでもレベルを上げていたアキトには大丈夫だったが、とうとうボスが出てしまう。
魔物ランク、ランクB。
スキルと同じく魔物にもランクがある。
最大がSSで、最低がFである。
アキトがソロで倒せる魔物はせいぜいランクCまでで、Bに勝てるほど強くはない。
「くそ、くそ、くそ~~~~~っ!」
必死に潜ってきたダンジョンを抜けようと全力で走る。
道中狼系の魔物が襲って来るが、すべて切り伏せていく。
すると、
〖スキルレベルが10に上がったため、スキル『アイテム強化』を、『アイテム覚醒』に進化させます。スキル『アイテム覚醒』により、スキル所有者のロングソードを覚醒させます』
と、脳内にアナウンスが響いた。
スキルが進化したのか!などと考えている場合じゃない!
「なんだか分からないが、ロングソードが進化したんだろ!?ならBランクの魔物くらい楽勝だよな!」
どちみち俺より体力のあるあっちの方が有利なんだ。ここで終わらせてやる!
そういって狼系魔物の上位種であるブラッディウルフの方を向く。
「うおぉぉぉぉぉぉぉおおおっ!」
全力で叫びながら剣を振り下ろす。すると、スパっと両断することができた。
「え、え~~~~?」