僕とお隣さん
僕は家に帰昼食って洗濯物を取り入れ、買った本を読んでいたが、今は夕食の準備中だ。僕は親の監視から逃れる為にわざと実家から遠い高校を選び、親をなんとか納得させて一人暮らしをしている。まぁ認めさせるまでは大変だったが、その後は両親の性格もあり成績の維持、偶に顔を見せる、掃除や洗濯などの家事をしっかりやることといった基本的なことさえしていれば、特に何か言われることはない。
「よっと」
ハンバーグをひっくり返してしばらく待つ。
「よしできた」
完成したハンバーグを皿に乗せ、あまりはタッパーに入れて冷蔵庫へ入れる。
いざ食べようとしたとき、家のチャイムが鳴った。
暖かいうちに食べたかったなぁと考えながらさっさと済ませてしまおうと思い玄関を開けた。
「あの…お食事時にすみません。私、隣に引っ越してきた朝霧と申します。今日は挨拶をと思いましてお訪ねさせていただきました。ご迷惑をお掛することもあるかもしれませんがよろしくお願いします」
そういったのは昼間カフェで働いていた美少女だった。仕事をしていた時よりも少し幼く見える。ちょっとした偶然に驚きながらも僕は冷静に対応した。
「僕は舞並と言います。こちらこそよろしくお願いします。近所同士仲良くしていただければ幸いです。では失礼します」
僕はそれっぽい言葉を並べてドアを閉めようとした。
「あっ‥ちょっと待ってください。これ、つまらないものですが」
「あぁ、ありがとうございます」
僕はそういって扉を閉めた。