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幻想世界XLEGEND 《ワールド・ファンタジア・クロス・レジェンド》  作者: 結城しじみ
第四章 深淵奈落の幻想編
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第十九世界 《 真実は解き放たれる。 》

「失敗だ……終わった……すべて終わったんだ……」



 腹部を貫かれ、一言発すると同時に瞳孔が開く過去の霧火。すべては失敗として語る彼の目の前には、自我をなくし無差別に殺戮を繰り返す本人がいた。

 目や口が真っ黒な幽霊と思えるような見た目の瓜二つの自分に襲われ春風霧火はそのまま何かに飲まれていく。



 朝がやってくる。エリュシオンのメンバーが一室に集まる。それは非常事態として緊急を要するとして……

 その場に春風霧火がいないことをみながわかっていた。なぜ集められたのかもそれが理由なのだろうと誰しもがわかっていた。次第に直哉から話されたあとに一瞬の間が続く、そこに悠雅が言葉を発する。



「なんでそんな大事なことを俺らに言わなかったんだよ!!」



 その言葉に対する言葉を発することは今の直哉にはできなかった。同時に水戸アヤトも言えないことに自ら腹を立てていた。仲間なのに、ギルドメンバーなのに何も話さず、非常事態になった途端に話し出す。

 どう考えても怒ることは明白であった。しかし、それを言えなかったのだ。



「俺はあいつを探してくる。あまり長い時間共にしたわけではねーけどな。仲間なのは変わりねーよ。あって殴ってくる」


「待ちな!どこにいるかもわからないのにのこのこと探すのかい?今はアヴィスの使者がそこら中に湧いている危険すぎる行為だろ?」


「だからなんだよ!このまま引き下がれっつーのかよ!!元反社会勢力だか何だか知らねーけど勝手にやってきて指示するとか意味わかんねーんだよ!!今すぐてめーをつぶしてやってもいいんだぞ?」



 そういうと黒芝悠雅はアルフォンシーナの首めがけて武器を展開する。それと同時にブラッディーメアリーの鎌で防がれる。



「やるのなら私をやってからにしてください」


「てめー……」


 

 両者睨み合いが続いているとき机を思いっきり叩く音がする。その後に直哉から一声が発せられる。



「戻れ……」


「あ?……」


「戻れっつってんだよ!!きこえねーのかよ!!雑魚ども!!」


「本性表しやがったな貴様-!!」


「「!!」」



 一瞬にしてブラッディーメアリーと黒芝悠雅は何かの糸のようなもので身動きをとれなくさせられた。それは透明なものであり視覚では確認することができないものであったと同時に無属性魔法でもないと感じる。直哉特有の次元魔術によるものであった。とてつもなく強力なものであり、両者の力が徐々に吸い取られていく能力が備わっていたことにより、二人は同時に膝をつき始める。



「いいか?お前ら全員にこれから俺の言うことをすべて聞くように命令する!!わかったな?」


「直哉……」


「口答えしようもんならすぐさま首をはねるように夜中細工をした。自分らの首元にそれが付いている。見えないがそれは次元魔術によるものだ。諦めろ……」


「直哉さすがにこれはやりすぎだろ?そんなおかしいだろ。これじゃー独裁と同じじゃないか?」


「サトル正解だ。次口答えしたら殺す。お前らは俺の駒であり、俺の操り人形だ。これからすべてにはいと答えろ。いいな?」


「「……はい」」



 何を考えているのかはまったくわからなかった。水戸アヤトもそれを思っていたが今口に出すとそれが一番危ないと感じていた。直哉がここまで焦っているのは初めて見る光景であり、それほど春風霧火が現在失踪したのがまずかったことなのだろうと予想することが簡単であった。それほどにまで夜紅直哉の焦り方は尋常ではなかったのだ。



「直哉これからどうする気だ?アヴィスの使者がやってきている。戦うのか?」


「エリュシオンメンバーはこれより、全員無期限謹慎とする。外に出たやつは無差別に飛ばす。以上だ」



 その後に直哉はその部屋からでていく。納得してないものたちしかいなく、悠雅に至ってはものに当たる始末。さすがのアヤトもそれに関しては納得していなかったが、アルフォンシーナから一言言われる。



「疑問に思うのも仕方ない。今は彼の自由にやらせてやってくれないか?」


「いきなり来たお前にとやかくいわれたかねーよ!意味わかんねーよなんだこれ」


「やろうものなら私が相手をします」


「しかし、どうして直哉があんなに焦っているのかが俺にはわからないのだが……」


「ループ現象に関しては、もうすでに聞いたはずだろう。そのループ現象で記憶が引き継いでいるものたちの中に直哉がいる。そこで霧火と何かがあったんだろう。それもとてつもない何かがね」


「世界崩壊させるとかそんなレベルじゃないんだからさ……逆にそこまで焦らすってどんだけやっばいことになってるんだよ……」


「世界は崩壊させますね……彼なら間違いなくやりかねません」


「へーそうなんか、世界崩壊させるほどの力持ってるんだすっげーなあいつ……え?世界崩壊!?」


「何をそんな驚くのですか……」



 突然蒼龍水無月が一室に入ってくる。彼らに霧火の失踪のことの重大さを話しに来たようであった。それは想像を超えるほどのものであり、実質討伐対象になりえる可能性すらあるとされた。

 グラン・エリアスだけの話ではなく、他の地域の能力者たちもすべてが束になって戦いに来る大きな戦争に発展すると水無月は語る。



「なんでそんなことをあなたがご存じなのでしょうか?」


「私も少なからず記憶があるのですから……」


「霧火になんでそんな力があるんだよ……俺と周防とが一緒にいたころはそんな強くなかったのに……」


「春風霧火君の力は負を吸収し強大になるものです。現状それが一番の理由でしょう。前世と言うとあれですが、そうでした。そもそも彼の持つ能力の多くは元使用者の力の欲により破滅したものが多いです。ダークマターなんかも使用者はみな最後は飲み込まれていますし。メアリーさんも知るようにブラッドも最後は暴走と言う形に切り替わります。それが一斉に彼に入っているわけで、彼ははっきりと言うとあれなのですが、とてもひ弱な方です。すぐに飲み込まれるのも無理ないかと……」


「彼を救う手立ては何かないのでしょうか……」


「そこまでの記憶は私には持ち合わせてないのです。なぜならば、私はそれを知る前にやられています。時間のループの力を持つものによって……」


「もしかして、あなたは時間のループの力を持つものの存在を知っているのですか……?」


「……はい」


「なんで今まで教えてもらえなかったのですか……それを倒せればすべて丸く収まるというのに」


「アヤトさんそれだけで終わらないのです。この問題は……」


「どういうことですか?まだ何か存在していると……?」


「とてもそれを口に出すことができません。しかし、あなたたちは特にアヤト君、あなたなら必ずわかるはずです。時間のループの力を持つものとそれを裏で操っている者の正体が、すでに、前世ではこのくらいの時期にて知っていました。なおかつ、討伐しようともしていました」


「倒せなかったということですか……」


「……はい。詳しいことはあなた自身がよくわかっているはずです。今までをすべて思い出してください。前の会議室であなたは何もわからないっとお話をしていましたが、それは嘘ですよね?本当はもうすでに、前世の記憶も残っているはずなのですよね?」



 蒼龍水無月は真剣なまなざしでアヤトを見ていた。それは必死にそれでいて助けてほしいと感じざるおえないほどの表情で、しかし、水戸アヤトは何も思い出せなかった。なぜ思い出せないのかはわからない。だが、一つだけこの場所に行けばよいと考えるようなことは前々から感じてはいた。

 今はそれをするのが得策なのだと思い。今すぐに準備を始めた。



「おい!どこいくんだよ!!アヤト!!おい!!」



 サトルの声虚しくその場から何かを感じとったようにして立ち去る水戸アヤト。それを見ていた蒼龍水無月は小声で


「御分を……」


 身の心配をしていたのだった……

 何かに導かれるようにして走るアヤトは、気が付けば自室の目の前に来ていた。目をつむり胸に手を当てそのまま扉を開く、目を開けた途端に広がる光景はいつかに来たことがある場所であった。

 一面が暗く足元は濃い霧がまっている。巨大な階段が続き歩き始める。次第に巨大な扉の目の前に差し掛かる。覚悟しその扉を開ける。そこにいたのは……



「お久しぶり、やってくると思っていたよ。水戸アヤト君」


「僕もなぜここに来たのかはわからない。ただ導かれるようにしてやってきた。お久しぶりアルス」


「あはは!まさか君思い出しのかい?驚いたな~!」



 権幕な顔でアルスと名を言う水戸アヤト、元々知っていたかのように話し始める。それに驚くノヴァは彼に質問を開始する。



「どこまで思い出したのかね?聞きたいな?」



 水戸アヤトは自分の記憶を思い返そうとしていた。すると浮かんできたのは今まで体験したすべてのことであった。時間のループの正体やこの世界の理由。自分の力について……ありとあらゆるものを思い出し、そのままノヴァを見つめ答える。



「すべてだ……何もかもすべて……」


「そうか……なら、霧火君もそろそろかもしれないね?試しに簡単でいいから、君が思い出したのを話してくれないか?」


「僕はアヴィスの使者以後死んでいる。それは春風霧火との一体一でね。だから、それまでしか記憶がないし、そもそもこのルート自体進み方がおかしい。今まで起こることが一度に一斉に起きている。だれかが何かをしたのだと確信せざる負えないほどにね?」


「アヴィスの使者は誰かの差し金で、黒騎士やメアリーも!というこかね?」


「わかっているのなら、話は早いし、第一にこれを仕組んだのはアルスのお前じゃないのも明白なる事実だ。しかも、この話自体知ってるし、それを今聞いているんだからなおのこときっついよね?ってことだよ」


「私をアルスと知ったのは白神か……まためんどうなことをいいおって……」


「前世では白神とコンタクを取り最終までいけた。しかし、霧火がそこで表れ、それで負ける。だが、今回は違う。記憶がちゃんと戻ったこと。希望の力と言う名の別次元の組織アブソリュートが期待してくれている。それほどまでにうれしいことはないよ」


「アブソリュートが別次元ということも理解したのか……君はさすがだな。どこでそんな情報を得ているのかも謎だ~」


「これからライトマターが僕にやってくる。そこで巫女ちゃんが話してくれるよ。今までと違うところと言えば、すべての物語が一つになったということかな?」


「この異世界自体おかしなものだしな?」


「まさか、この幻想世界は転移転生と言うのだけど、自分の叶えたいことを実行するべき場所だなんて誰が思うよ。ほんと……」


「死して何か一つ心残りが強くあるものがこの世界に引き込まれる。転移されたものは心残りが強くあるものが同時に吸い込ませたということである。1被害者である水戸アヤトと春風霧火」


「惑星などの星ではなく、ただ人や生き物がどうしても叶えたいという思いが一つになっている世界がこの幻想世界であり、同時にそれは破滅を生む世界に転換する。なんというか発想自体は面白いけど、戦争があることは変わりないよ。まったく……」


「そこまで理解しているということは、もうすでに答えはわかっているんだな?」


「僕たちはこの世界にもともと属さない存在であり、僕たちはこのルートによって、この世界に引き込まれた。運がいいのか悪いのかはわからないけど、今いるのだから仕方ない話だね。僕の答えはただ一つ、そこで影として存在し、聞いている夜紅直哉と八雲惷!お前たちを倒す!!」



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