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幻想世界XLEGEND 《ワールド・ファンタジア・クロス・レジェンド》  作者: 結城しじみ
第四章 深淵奈落の幻想編
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第十六世界 《 三つのルート 》

「今までの活動および、これからやその他お話の中立立場として蒼龍水無月ここにいます。この場にいるものたちはそれでよろしいですね?」



「……」



「なんか……空気悪いね……」


「それもそのはずです。事情を聞けば何もかもがわからないことだらけですし……」



 蒼龍水無月家にて、水無月が中立立場として五十土響の両名は夜紅直哉、水戸アヤト、春風霧火、リリア、夜紅奏翔、プロジェクトノアのマスター、ロイヤルアカデミーのマスターのメンバーで話し合いがなされていた。

 これは今までとこれからの活動のものとしてなのだったが、水戸アヤトや春風霧火の夜紅直哉の信用が著しく低下しており、蒼龍水無月がそれを察しこのようなことが起こっている。



 夜紅直哉はノヴァによる電話の後にすぐさまアヤトと霧火の捜索に踏み出た。すぐさま奏翔を発見し、その後彼の持つ力によりその他の行方不明の者たちの捜索がなされていた。

 偶然発見したのが水戸アヤトとリリアの両名であり、アヴィスの使者による攻撃を受けていたころであった。緊急として直哉の次元魔術の力により、転移させ現在に至る。

 春風霧火は、フレア・ザ・ドラグーンとの死闘の末、蒼龍水無月と五十土響の両名に保護される形となった。



「惷は……いないんだな……」



 下を向きうつろな目をしたままのリリア、この場に親友である八雲惷がいないことを知り、生存が非現実的なことだと考え始める。戦いというものはいつこうなるのかはわからないであることから、常日頃彼の所属するギルドプロジェクトノアのマスターは語っていたが、それでも友をなくしたことを素直に受け入れるほどことは持ち合わせていなかった。


 すると、立ち上がりその場から去っていくリリア



「大丈夫ですかね……リリアさん」


「ほっといてあげてくれ。やはり一番の友をなくしたんだ。あとで私から話すとするさ」


「では、黒騎士殲滅した英雄を称えるとともに、今起こっている問題についてお話します」


「アヴィスの使者ですか……」


「奏翔君正解です。どうやらアヴィスの使者が復活しました。とてもあり得ないことが起こっているのです。しかし、現実でそれが起きている。人為的なものとしての復活説があると今グラン・エリアス本部で調査しているとのことです」


「それでもどこでアヴィスの使者の力なんて手に入れたんだい?」


「詳しい事情は何もわかりません。しかし、アヴィスの使者が確認される少し前から、風のマターである兎洞隼人君の行方がわかっておりません。これに関しては響知っています」


「黒騎士殲滅後のこの一年の間に様々なことが同時に起こりましてね?まず、兎洞隼人の行方がわからないのと同時に幻マターの所持者が発見との報告があがりました」


「質問いいですか?」


「アヤトさん何でしょうか?」


「マターの所持者発見とは一体……?」


「アヤトさんが知っての通り属性集合体と呼ばれるマターは、使用者を選びそのものにとりつくようになっております。本来であるのならマターは一人歩きしない存在です。しかし、現在はマターが人にとりついてないあるいはこの世界にまだ登場してないものが存在します。確認されている存在で……



・火マター : フレア・ザ・ドラグーン

・水マター : 蒼龍水無月

・雷マター : 五十土響

・風マター : 兎洞隼人

・地マター : ベルゼプト

・闇マター : 春風霧火

・無マター : クロス

・幻マター : 不明



 一応この数はいるとされています」



「草と光がいないのですか……」


「いないというよりかは、まだ一人歩きしている状態なのかと……」


「強烈な力なので、下手に変な人の手元にあると厄介なのですぅ~」


「しかし、もう幻マターが怪しいとされているので何とも言えないです」


「マター同士の戦いはやはり神の遺産同様ですか?」


「アヤト君のおっしゃる通り、マターも神の遺産同様戦いは激しいものです」


「水無月さんそのほかの人達は平気なのですか……?」


「フレアっちなら問題ないですよ!クロスさんも超絶やっさい~なのでーす!」


「五十土もこんな感じなので、平気だとは思います」


「アヴィスの使者にマター……」



 その場にいた全員はマターやアヴィスの使者の関係性について考えていた。夜紅直哉と春風霧火の両名だけは一言も話さず、互いに何かを言いたそうにしていた。

 それを察し蒼龍水無月はそちらの方に話を切り替えていく。



「ギルドエリュシオンは設立してまだそこまで日が経ってないこともあり、悩むこともたくさんあります。しかし、現在のあなたたちを見ると言いずらいところあるのですが……」


「直哉さすがに彼らに真実を話さないと……」


「……」


「また何も言わないんだな……何も話さないんだな?夜紅直哉……アヤトこいつどうすればいい?」


「さすがに奏翔の言っているように、僕たちに真実を伝えてほしいのだけど……」



 春風霧火、水戸アヤトは夜紅直哉に向かって一言話す。それは、知らないことや聞きたかった事。何が目的なのかもすべて……



「俺が前に話したことはすべてが真実であり、それがすべてだ。それ以外に何もない。第一にお前らはこれ以上のことを聞いて何ができるんだ?」


「……」


「何も言わないのはお前らもそうなんだな?黒騎士を倒し英雄として称えられるようになった。それは良いことだとは思うが、ちと浮かれすぎじゃないか?霧火!お前力が操れるようになったことをいいことに、好き放題しすぎだぞ?もう少し頭使え。水戸アヤト、何が天才だ?何が膨大に魔力があるだ?それを自由に使いこなせてたか?そもそもお前が天才であるのは実世界のみであり、この世界でその知識を使った戦闘をしたことあるのか?自分たちの力に気付けてないあるいは使えてない時点で、この世界の真実を教えろ?僕たちの知らないことをすべて教えろだ?お前ら本当に哀れだな?そもそもエリュシオンのメンバー全員にこれが言えることじゃないのか?なーんにもできない、何も力がない。なのに戦いに行く、ボロボロになって助けがやってくる。そんな戦闘に未来なんてないだろ。そもそもこのエリュシオンというギルド自体ただのガキのグループのようなものだからな。戦いなんて知らないものたちばかり、よく今まで生きてこれたものだよ……これが今俺がお前らに言いたいことだ。どうだ?」



「直哉さすがにいいすぎだよ……」



 夜紅直哉の発言によりその場は凍り付く、そこに奏翔が一言いうが、何も変わらない。春風霧火と水戸アヤトの二人は下を向いたまま、ただ言われたことをそのまま受けるしかなかった。言ってること自体は正しいもともと恵まれた環境に育っていた。この異世界では毎日のように近くの人が死んでいく中で、実世界はそれがない。そんなことを言われ何も言い返せない二人。ただただ悲しいだけであった。



 そこで春風霧火が納得したように立が上がる。



「そうだな……俺らはお前の言う通りだよ。力に溺れたり知らな過ぎたり、その結果わがまま放題でこの世界のことを教えろ。贅沢なのかもしれないな……そうだとしたら俺は俺なりの道を歩んでいくとするさ……」



 春風霧火はそのように言い、下に向けていた顔を皆に見せるようにした。



「霧火……」


「……!?」



 そこに映し出された素顔は、笑顔に加え右目からは涙が流れていた。しかし、左目は何かに飲まれたようにして黒く赤い瞳が輝いており、何かを恨んでいるようになっていた。そこから立ち去るようにして出ていく霧火、さすがにそれを見た夜紅直哉も驚きを隠せないでいた。



「直哉……彼……」


「……」



 それから、解散となり奏翔に呼ばれ直哉とアルフォンシーナと蒼龍水無月の四名がいた。



「このメンバーに私が入っている理由はなんだい?」


「先ほどとこれからについてす。シーナさんなら何か知っているのかと思いましてね?」


「女神さまが直々に悪組織の私にお話しをしてくれるとは、よっぽどよろしくないことなのですね?」



 そこに直哉から間に無理やり入るようにして話しをしてきた。



「アヤトと霧火の両名が白神と接触した。遅すぎたこちらの行動がな……」


「それは問題だな?でもなんで私が?」


「お前くらいなものだろ。霧火の力のブラッドやらに詳しいのは」


「左目のことか?ありゃー綺麗だね?」


「シーナさんことは重大を争います。直哉がいまどんな」


「知ってるよ知ってる。そこの女神さまも冷や汗すっごいしさ?」


「直哉さんの悪いところは後先考えず物事を発言するところです。あのようなことを言い放って二人が白神側についた瞬間終わります」


「そうだな……」


「なんか暗い雰囲気で申し訳ないけど、直哉いつまで隠し事をしている気だ?」


「俺がここまで追い詰められるとは思わなかったな。力がないのは俺もそうだ。世界の真理に関して知りたいのも俺もそうだ。エリュシオンのメンバーに言えることは当然俺も含まれているから俺もそうだ。彼らにはそれも踏まえてだったんだがな。ちと早すぎたか……」


「だとしたらなおさら隠し事することもないだろ……直哉」


「今このことを話すことも可能だが、実際この問題に関して悩むところは多々ある。俺がしようとしているところや、彼らに真実を話すことすべてだ。同じことを二度と起こさないためにもしてやらなければならない……」


「昔から直哉、お前の言ってる『同じことを二度と起こさない』とは一体……」


「簡単な話だよ。何度も同じように同じことが起こってる。永劫回帰といわれるほどにまで同じことが起こっている」


「どういうことですか?それは直哉さん!」


「俺らは何度もこの話し合いをしてきた。それは何百何千とな?しかし、それを知っているものは俺と白神と残り複数のものたちだけだ。終わりに近づいたときにみなが思い出す。だがな?思い出した瞬間にすべてがまた1へと戻るんだよ。何者かによってな?」


「その何者かを探しているのか?直哉は……」


「白神と俺はそれを探し続けている。だが、白神は過去の自分の過ち事直そうとしているからなおのこと、めんどくさいことになっている。あいつは親友をなくしているからな。それを今でも復活させようとしているんだよ。それだけは何回も起こっているのだからな……」


「必要以上にアヤトと霧火の二人を狙うのはそうなんだな?」


「その話混ぜていただけないでしょうか?」



 そこにいつの間にかに現れた白神の姿。四人は戦闘態勢に入るが、何もないと手を上に挙げる。しかし、警戒は解かれれない。



「やはり簡単に解いてくれませんか……」


「お前は瞬きだけで能力使えるからな?信用できない」


「これはこれはお恥ずかしいことです」


「何用だ?白神」


「何用も何も簡単なお話をします。アヴィスの使者の三死神が現れましたよ!このまま倒す未来が訪れます。その結果また英雄として彼らを称えるようになるでしょう。しかし、それだと今までと変わりません。この倒したあとどうするかで決まるはずです。また分岐がね?」


「どうすればいいのかはお前もわからないはずだろ」


「わかりますよ。ただ追放すればいいじゃないですか?その倒したものを」


「霧火の追放だと?それをして何になる!」


「この無限ループに終止符を打つのです。大丈夫ですよ。とっても簡単なお話ですよ。代わりに私が代行しましょうか?」


「お前にその手のことをやらせると返ってめんどうなことになる」


「しかし、直哉さん?今まではすべてアヴィスの使者を倒したあと彼をそのままギルドに引き入れてたじゃないですか?っとなると~?やはり……?そのルートもやってみないこともないはずでは?」


「お前の掌の上で踊らされてるようで嫌な気分だな」


「それでも直哉さん、私たちは血戦の向こう側にはいけないですよ?アヤト君をもっと信じましょう?」


「お前がそこまでアヤトを信じている理由を知りたいのだが?」


「そうですか?あなたにはわからないとは思いますが、簡単にお話します。現在ルートが三つに行くことができます。私とあなたが遭遇した一般ルート、その逆の反逆ルート、そして、なぜか新しく一つ知り得ないルートが確認されているのです。どうですそれにかけてみませんか?」


 

 悩んでいた直哉、その場にいたみなも白神の言うことに関して疑問を抱いていたのだが、そこを偶然訪れたアヤトはそれを聞き扉を開く。



「まってくれ……今の話って……」


「予想通りです!」




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