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幻想世界XLEGEND 《ワールド・ファンタジア・クロス・レジェンド》  作者: 結城しじみ
第四章 深淵奈落の幻想編
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第六世界 《 天空都市 》

「もう今日の鍛錬は終わりにしませんか? リリアさま!アヤトさま!」




 野原というのだろうか? 一面が平原となっているが、ある程度進むと壁がありその先は霧がかかるほどまでに下が見えないほど高い天空都市にリリアと水戸アヤトの両名はいた。

 このようなよくわからない状況になったのも今から数時間ほど前のことである。




「なんかいつまで歩いても同じ世界が広がってるな? 神秘っていうのか知らんけど、俺はつまらないぞ~」


「今までが悲劇や惨劇の連続だったり、忙しかったからこのような世界も時には必要だと思うよ?」


「アヤトがそういうのなら、そうなのかもしれんな?」


「そこまで信用しなくてもいいのだけどね……」


「俺らはもうすでに両者戦友だ。惷はいなくなったけど、それほど守りたかったと言える存在が目の前にいるんだ。頭わりーからわからないけど、あいつが死んでも守りたかったのなら俺も守りたいと思える」




 リリアは、水戸アヤトを見ては話し始める。それは八雲惷に関することも踏まえて。

 二人は本当に仲の良い兄弟のような存在であり、喧嘩などもして長く旅をしてきていた。ギルド『プロジェクトノア』のギルドマスターも二人を見て戦闘に関しては、リリアたちに任す方が何かと成功するとまで言われていたエースの立ち位置にいた。


 しかし、戦場はいつまでもそんな環境のまま終わるはずもなく、イヴェラトールという強大な敵と戦ったときに八雲惷は水戸アヤトと春風霧火の二人をかばってそのまま反応が消えた。

 願わくば生きていればよいとするのだが、あのイヴェラトールのフィールド魔法『デス・フィールド』から逃げるすべは対象が死ぬ以外に終わりがないことだ。

 あのような閉鎖空間でなおかつ、光となって消えたとなると、ほぼ確実にこの世にはいない。それはアヤトが一番わかっていたことだ。これまでの異世界での戦いでこの世の死は光となって消えること。

 何かに吸い寄せられているのかとは思ったのだが、それも実際どうなのかはわからない。この世界の真理を追い求めるのは苦痛ではあるが、それでも知りたいとさえ思える要素の一つだとアヤトは感じた。



 そうこう話して歩いているうちに何やら街のようなものが見え始めた。そこは、地球の世界遺産マチュ・ピチュのようなところであった。

 空には翼の生えた人が飛び回っており、現代のアヤトたちの知っている文明とは少しばかり違い、一世紀前の文明のようにも見えていた。リリアはそれを見て走り出す。アヤトは何かあると思ってかいつでも戦闘ができるようにと準備だけして後を追った。




「すっげ~~~!!ここまじかよ!!」


「リリアさすがに何も警戒なしに行くのは危ない」


「あら? そこの旅人さん? この街に来て何かありましたか?」


「お!きっれいなねーちゃんじゃん!俺リリアっつーんだよ!特異能力者さ~!」


「あらまあ~特異能力者様でしたか~これはこれは驚きましたよ~」




 何やらおっとりしている女性が目の前に現れ話しかけてきてくれた。どうやらこの場所は天空都市の一つ『スカイライ・ハイランド』と呼ばれる場所であり、彼ら二人がいる空中島とそこら辺に浮かぶものをまとめてそう呼ぶとのことだった。国というシステムはなく、ただの街としてそれぞれ存在する。統治するものはいるにはいるが、大体会えないことも多いことや、何より黒騎士を倒したことにより大きく力を得た場所の一つとのことだった。

 リリアはすぐさま黒騎士を討伐したものたちと自信満々に言うもので、二人はおっとりした女性に連れられて何やら城のような場所に連れていかれた。




「それでは、私はこの辺で~」


「すっばらしいーねちゃーんだった……」


「リリアは素直だね」


「男たるもの素直じゃなければ~いけねー!っとギルドマスターに言われてさ」




 王室の中で二人で話していると空から舞い降りてくるものが現れた。




「そなたたちですね。黒騎士を倒した者たちは……」


「神々しい……さすがやで……あれ……」


「私の名はイルミスです。この都市の管理を任されている者の一人です」


「またうっつくしい~おねちゃんがやってきたな!!そうですよ!俺リリアっつーんです!!」




 舞い降りてきたその姿は天使と言わざる負えないほど美しい姿であり、両翼が白のようなピンクのような色をしており、額には水色の冠を付けていた。目はするどくはあったが、彼らを見た瞬間に表情は変わり先ほどのおっとりした感じになっていた。

 この世界の共通の髪色はそれまた翼と同色のようであり、それこそ天使のようであった。二人は神々しいとされるその姿を見て終始驚いていた。




「そこまで驚く必要もないですよ。イルミスはあなたたちを味方と判断しました」


「まっさかの~味方宣言!アヤト!これが勢いってやつよ!」


「こればっかりはリリアの正解かな~」


「だろ?天才と言うがよいぞ!」


「さすがに調子乗りすぎな気がする……」


「お二人さんは、どうしてここへ?」


「俺らは黒騎士討伐以後気が付いたらこの場所にいたって感じで、元の場所に戻る方法も知らないわけで……」


「行く当てもないということですか……ならうちに泊まってはいかがですか?」


「話早くて助かりますって! イルミスねえさん!!」


「あらまあ、私をお姉さんだなんて、できる子ね」


「でしょ!でしょ! まあ調子戻るまではここにいさせてくださいな?」


「大丈夫ですよ。それと一つ問いてよろしいですか?」


「なんですか! 俺の心に眠る赤き炎を解くのはまず無理な話ですな!!」


「水戸アヤトさん? あなたもしかして新さんの子孫でございますか?」


「なんでそれを……そうですが……」


「そうでしたか、ならお話早いですね。新さんとは直接的な接点はないのですが、彼の子孫なら今この『スカイライ・ハイランド』のどこかにいますね。とても助けていただいているお方だったので、もし御子孫様なら手厚くしようかと思いまして!」


「普通で構わないです。まさか僕の一族って相当数この世界にいることに驚きですよ……」


「何も不思議なことじゃないですよ~それでは、その休息が終わるまで宿屋を用意しておきます。案内人にお任せしてくださいな~」




 それから二人は違った天使のような見た目のものに連れられて自分たちの部屋に招かれた。色々なことがあったが、何も不思議じゃないことである。もう慣れてきている自分すら怖く感じる水戸アヤト。

 同時にこの世界には新以外の同じ血族がそこら中にいることを知った彼は、何もおかしいことじゃないのかな? と考え始めた。しかも、あの話以後案内人からもこの街の至るところに水戸家の作り出したものや技術が使われており、自分が知らないようなものまで所せましにあった。

 

 それは自分たちの住まうところも同じであり、なぜか実家のような安心感もあり、ベットに横たわるとそのまま眠ってしまうのであった。

 そこから数時間後に、突然ノックをする音がし、開けてみるとリリアが立っており、修行しよう! の一言で今に至る。



 周りには今もなお観客だったり、この都市の種族同士の決闘が多かった。内容は簡単なものばかりであるが、退屈しないような環境ではあることは間違いない。

 長時間の鍛錬の末、ようやく休憩に入る二人にイルミス側からコンタクをとってきた。なぜか、三人が同時に座り食事をかわすこととなったのだ。




「気になります気になります!! この都市のことを話すので、お二人のことを話してください!」


「楽しそうですね。イルミスさん」


「それは楽しいです!まさか英雄さんたちがやってくるとは思ってなかったのですからね!」


「イルミスねえちゃんさすがに食いつきすぎて嫉妬しそう……」


「「え……?」」


 


 イルミスは気が付いたら水戸アヤトに胸を押さえつけている感じにまで接近していた。真正面にいたリリアはそれを見て片目をぴくぴくさせながら、嫉妬心限界突破していたらしく、怒り口調で話す。

 しかし、イルミスはどこか鈍感なところがあり、それを気にも留めずさらにきわどく谷間にアヤトの腕を突っ込ませるほどにまで接近し始めた。




「さすがにそれは……」


「男性はすぐそのように落ちるのですか……これはこれはまだ子どもですな~?」


「俺嫉妬心MAXで今すぐアヤトぶっ殺しそう~」


「僕は何もしてないって……それにこれがこの種族の挨拶みたいなものなのかもしれないし……でも恥ずかしいことには変わりない……です……」


「挨拶ですか? あ~!そうですね!では!」

 

「「……?!」」


「おまええええええええ!!あやとおおおおお!!!」



「あ……・は……は……」



 まさかの行為に驚くアヤト、イルミスは何かを察知したようで、アヤトの頬に口づけをした。それも片方の頬を押さえつける感じで長~い時間していた。

 最後にイルミスは舌なめずりをし、ごちそうさまと言う。リリアはアヤトに嫉妬心MAXを超え今すぐ襲い掛かりそうになった途端すぐさま椅子に横たわる。

 さすがに度がすぎた! と思ってかイルミスはそちらの方を見たが、リリアは顔を真っ赤にして鼻血を出しながら、ぶっ倒れていた。



「意外とおませさんなのですね? リリアちゃんって?」


「さすがにそれは僕がする方じゃ……」


「では!今倒れてますし、二人っきりとなったのでいきますかねぇ~?」


「行きますってどこに……?」


「それは……女性から言わせないでくださいよ……アヤトさん。もしかしてそういう趣味だったり?」


「さすがの僕もそれはわかる! いかないぞ!」


「いやん!もう!ざんねーん!」


「この都市を管理する者の一人なのに、こんなだらしなくていいのかい? さすがに、これを周りに見られると厄介ごとになるかもしれないよ?」


「え……はい……」


「第一にまだ二十歳すぎてないよりも十八歳にもなってない僕とリリアのにそのようなことをしたら、間違いなく教育的によろしくないのだけど? そこはどういう考えを持ってるのかな?」


「え……え~っと……ハイ!大体の子は16歳くらいからスタートすると聞いております!」


「そんな違反行為誰がするのさ? そもそも愛し合うからこそ!そのようなことをするのであって、まさか何もないのに18歳以上の行為をするのは僕はおかしいとは思うよ?さすがに管理者なら、それ相応に覚悟や、周りの目を気にしてください!」


「(あれ……なんかアヤトさんって……)」


「何? その顔はもしかして、僕が変なこといったような感じだけど?」


「もしかして! アヤトさんって! 今の今まで女性との関係0ですか??」


「それは少なくとも十八以降にするものだし、するわけないじゃないか……」


「(これは勝った!!)そうですね!この都市の成人というのは12歳頃だといわれております。なので、あなたもこの都市の人間に一時的になるのですから、こういった行為はこの都市の住人なら普通なのです! そうです! アヤトさんが言う通り普通なのです!」


「そうなのか……そうなると違法ではないのか……犯罪じゃないのか」


「そうです! 犯罪じゃないのです! なのでホテル行きましょう!じゃなくてイきましょう!!」


「人の嘘っていうのはね? 大体左に目が動いてね。手やその他の細かなしぐさで顔などを触ったりするんだよ? イルミスさんはどうやら、嘘を付けないか、もしくは、僕には嘘を簡単に見破られるみたいだね?」


「……!!まじですか……」


「まじです!」


「ちなみに……どこから本当でどこから嘘だとわかりました?」


「僕もちなみにの話すると、今の話すべて嘘だよ」


「え……?」


「そんな初対面の人に違反が何だの言うわけないよ。めんどくさい人間として見らえてしまう」


「じゃーなんで私をはめるようなこといったのですか~?」


「一瞬でわかったのだけど、イルミスさんというよりかは、この都市は相当考えられて作られているみたいだね? 王室に来る前に案内人がいなかったら、迷っているレベルだったよ。だから、管理者もそうなのかなーって?」


「今のアヤトさん大っ嫌いですぅ~」


「(さすがにちょっとお酒入ってるからやばい……)あはは……」


「さすがに怒りました!イルミスは怒りました!既成事実を作って帰らせないようにします!イケメンは最高品なのですぅ~!ふがあああ!!」


「さすがに酔いすぎじゃないの!?ええーーーー!!」




 そんなこんなでアヤトとリリアはイルミスの管理する都市『スカイライ・ハイランド』で体を癒したり、鍛錬したりと日々を送るのであった。

 

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