番外編1 《 第一回露天のぞき見作戦開始!! 》
これは、とある日の出来事である。『ルージュ・シュプレーター』の東側の街である。『ルークスローレ』の会議室に九頭竜サトル、周防和馬、黒芝悠雅、水戸アヤトの四名がいた。
九頭竜サトルと黒芝悠雅の二名は、神妙な面持ちをしており、アヤトと和馬はそれを見て何が起こるのか二人で予想を立てていると……
「これは重大事項である。我らは今どこにいる?答えなさい」
「ハイ!悠雅さま!私たちは現在グラン・エリアスではなく、日本のような街並みである『ルークスローレ』の会議室にいます!」
「よろしい!では、アヤト君。今の時間を伝えてくれ」
「何が起こるのかわからないけど……今は夜の七時だね。夜ご飯のお時間かな?」
「ふん……甘い!!甘いぞ!!水戸アヤトオオオ!!!」
「え……和馬!僕何かした!?」
「わからんな~?俺にもさっぱりだ」
「甘いぞ!!!和馬あああ!!悠雅様がこれから何をするのかわからないのか?貴様ら二人はこの異世界に来て何も考えたことがないのか!?その脳みそはミジンコ以下のサイズなのか!!えええ!?」
なぜか、罵倒される和馬とアヤト。二人は、互いを見合って、なぜここまで言われているのかわからなかった。夜ご飯の内容がとても楽しみなのだと考えていたこともあり、予想外すぎる反応に驚いていたところも強かった。
必死になって、和馬とアヤトは考えるが、呆れたように悠雅が物申した。
「貴様ら……今七時だということはつまりどういうことだ?いってみろ」
「いってみろ~~」
「「わかりません」」
「貴様!!それでも男かあああ!!」
「悠雅様!俺もう我慢の限界っす!行きます!!これはチャンスなのです!!」
「おう!いくぞ!!殴り込みじゃー!!」
「「え……まさか……」」
「男たるもの女湯を覗かなければならぬときがあるんじゃあああ!!」
「悠雅さまああ!!!」
「「意味が分からない」」
半ば強制的にアヤトと和馬は連れていかれ始める。男だからしょうがないのだが、ここまで考えることなのか?っと甚だ疑問に思うところではあった。
気が付けば、女湯の目の前であった。しかし、堂々といくのは忍びないとして、裏側から回っての露天風呂を見るという作戦に移行する。
「俺はこんな時のために無属性魔法の力を高めていた……これはいけるぞ!!」
「さすがっす!悠雅様!!俺も見習いたいっす!!」
「僕もやらなければならないのか……」
「アヤトよ。男たるもの一度やると決めた以上進まなくてはいけない!!」
「和馬もノリノリなのね……はぁ~……」
「忍びねーな?アヤト君よ。俺様悠雅様前からお前にいくつか疑問に思っている点があったんだ。聞くかい?」
「それ……聞きたくないといっても聞かされるパターンでしょ……」
「さすが!アヤト君だ!そうだ!俺はお前が気にくわねー!!ゆずはちゃんのような狐っ子や如月美音のような清楚系万能少女たちを両手に花状態にしておいて!!手をださねーとか!!……!!まさか……お前ってやつは……」
「アヤトよ……男たるもの肉体を見せ合うのは決してそっち系じゃないと思うが、俺はお前のそんなとこ大好きだ」
「いつの間にか僕の味方はいなくなっていたようだ……」
なぜか敵に変わっていた周防和馬、しかし、彼だけ他とは違いダンベルを両手に持ち筋トレしながら話していた。もう彼の属性がわからない状態であった。
そのまま抵抗しても無意味な状態に陥り、最終的には露天風呂があるところまでやってきたのだった。
彼らは茂みに身を隠し、目の前には壁があり、穴をあける作業へと進んでいた。すると、そこからは女性陣のキャッキャウフフな声が聞こえてくる。
「こらこらゆずは、あまり走らないのだぞ?怪我したらどうする」
「うわ!」
「セーフ……ゆずはっち、気を付けてよ」
「さんくすです。弥生しゃん」
「ここは本当に大きいところであるなーどうだ?シロイ?あれ……?」
「露天はさすがに風邪ひいちゃうので、私は室内で……わ!」
「何をそこでぐずぐずしておる。一大イベントじゃぞ!!しっかりせい!」
パチン!
「痛いよ。クロイちゃん!お尻叩かないで~」
「おぬしがそんなに叩きがいのある尻を出しているから、おかしいのじゃ!前だけ隠しても意味がないのだぞ!」
そんな会話をサトルは鼻血をすでにだしながら聞いており、悠雅に至っては、はやく! っと小声でひたすら穴あけ作業をしているアヤトを急かしていた。
一方の一番後ろにいた周防和馬は、ランニングマシンに乗り一人で汗流しながら走っていた。もはや、彼をどこから突っ込めばいいのか、わからないのでほっとくアヤト。
すると、そこからやってくる何者かが現れた。
「何してるんですか……?そこで……」
「「……・あ!!」」
「このランニングマシン結構いいな。携帯できるとは恐れ入った」
そこにいたのはブラッディーメアリーであった。一番厄介なやつにばれたと彼らは思い、そちらを見て必死に見てませんよアピールしようとしたところ……予想外なことが起こる。
「男性ですもんね~?そうですね。私が少し手伝ってあげましょう。霧火様がいないのが悔やまれますけど……」
「ほんとか!!メアリーさま!!お願いします!!」
「悠雅の判断力の早さに僕は脱帽だよ……」
アヤトはそのことを聞き、呆れたようにして悠雅を見つめる。サトルと悠雅に関しては、もうすでに野獣のような必死さになっており、何も考えることができなかった。さすがは、三大性欲とアヤトは感じた。一方の周防和馬は、先ほどよりも大きなダンベルを二つ持ちながらランニングしていた。気を少しでも紛らわそうと、重りを聞けば、片方20kgと話し、筋トレバカと正直に思ってしまった。
ブラッディーメアリーは鼻歌をしつつスキップしながら女湯に入っていく、そして……
穴をあける作業にうつれと言われ、アヤトは再度進めていく。無駄な時間としなぜ、自分がこれをしているのか不思議で仕方なかった。
そうこうしているうちに、露天風呂の方から、先ほどよりも素晴らしい声が聞こえてくるのだった。
「メアリーさん!ちょ!やめ……はう~~」
「弥生ちゃんは、敏感ですな~!!これはおいしいですぞー!!」
「メアリー楽しそうじゃし!わっちもやろーっと!!」
「こら!やめないか!クロイ!う・・あ!」
「私のブラッドの力を見せましょう!!これがこの日のためだけに作られた技です!ブラッドの力を使って触手を作るのです!まだ三本ですが、一人いかせるのには十分でしょう!!」
「メアリーさん……それは……キャーー!!」
なんかすっごいことが起きている露天風呂であった。悠雅とサトルは息が荒く、どうにかしてみようとしており、アヤトは後ろから言われる罵倒に苦痛を抱きながらも、穴をあける作業に進んでいた。
「あやとおおお!!!もういい!俺がやる!!これは我慢できねー!!」
「これは一気にやるぞ!!悠雅!俺も手伝ってやらー!!」
「なんか……そこまで力注げること僕にも欲しいよ……」
「男っていうのはな!体を鍛えてこそ!美しく強くなるものだ!よーし!お前らがその気なら俺もやらなくてはな!まずは、腹筋1000回だ!いくぞー!!」
「一人だけ違うんだよな~……もう突っ込むのも疲れた……」
そうこうしているうちに、サトルと悠雅は耐え切れず、壁に向かって思いっきり攻撃を加えてしまう。すると壁は大きな音とともに崩れ始め。
露天風呂がそのまま見えてしまうのであった。しかし、そこに映し出された光景は最悪なものであった。
「キャーーー!!男よー!いやーーー男よ~~!!」
「「え……なんで……」」
壁を倒され、そこにあったのは、化粧を濃く露天風呂に使っている男性の姿であった。その光景を見た四人は一瞬冷めた顔をし、その場を去ろうと決心し、歩き出す。
しかし、そこにいた男性たち数十名は……
「綺麗な男よ!!いっくわよー!!捕まえなさ―い!!」
「おおー!!!」
ドタドタドタドタ!
「「にげろーー!!」」
「悠雅!お前!」
「サトル!お前の活躍ぶりは後世に語り継がれるといいな!」
「だめよ。悠雅ちゃんね?一緒に入りましょうよ!」
「え……ぎゃーーー!!」
サトルと悠雅は、そのまま連れていかれた。アヤトは和馬の力により、九死に一生を得た。ここでナノバーストを使わせるとは思わなかったが、平気だろうと……
露天風呂から必死に出て、女湯の廊下に差し掛かったところ、目の前にいた美音達が呆れた様子でこちらを見ていた。
それから1時間後……
正座をしたまま、ご飯を食べるアヤトと和馬の姿がそこにいた。
「ハハハ。男だからしょうがないよ!私も参加すればよかったなー」
「さすがにやりすぎなところもありましたけどね……クロイと弥生ちゃんのぼせて部屋で寝込んでますよ……さすがにメアリーさんは……」
「わたしがな~にっか?」
「まあたまにはいいだろう。教訓になったと思うぞ」
「「いってくれれば見せるのに……アヤト」」
アルフォンシーナの言葉や、シロイそして、直哉により笑いで済まされる結果となった。ゆずはと美音は二人して、アヤトに小声でいったが、彼は何か言った?と返され何も言ってないと話す。
その後サトル、悠雅の二名は、散々な目にあったとされ、露天風呂事件以後一週間ほど高熱をだして倒れていた。しかし、二人の覗きはやめないと決心する。
どうやら、彼ら四人は音声だけの露天風呂についてしまい。本来は別の人がいるところであった。最初から最後まですべて、メアリーのした結果であった。
覗き見作戦これにて、終了。




