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幻想世界XLEGEND 《ワールド・ファンタジア・クロス・レジェンド》  作者: 結城しじみ
第三章 黒騎士殲滅編
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最終世界 《 明日を抱きし者たち 》

 別の場所での出来事。

 イヴェラトールの姿が変わったときと同時刻グラン・エリアスやその他の場所では、様々な怪奇現象が起きていた。今までの力を吸い込むというものは、徐々に弱体し始め、下級能力者でさえも、外を歩けるほどにまでになっていた。



 しかし、結界の中なのは変わりない。 

 気が付けば、街には無数の黒騎士兵がこちらを見るなりして、襲ってくる。当然そこで戦いが起こり始めたのだ。周防和馬、九頭竜サトルなどもそれに参戦し始める。

 どうやら、グラン・エリアスは、他とは違い、ある程度の人数がまとまっての時空間の移動をされたらしく、そこまで苦戦を強いられるほどの人数ではなかった。


 

 結界の外に身を置いていた黒芝悠雅、ブラッディーメアリーも同じように戦いを始めていた。無数に現れる黒騎士兵、次第にこの謎を理解するものが何人か現れた。

 この兵はいくら倒しても出現する。これはすべて、吸い取っている力による集合体として現れている。

 同じくして、夜紅直哉もそれについて考えだす。やはり、最後は大元である黒騎士を倒さなくては何も進まないと……



 覚醒のイヴェラトールと戦いを続けている、春風霧火、水戸アヤト、リリア、八雲惷、夜紅奏翔の五人は、苦戦を強いられていたが、それでもなお、この世界のためにと戦っていた。

 いくら倒しても、奴は何かをしてくる。何も変わらない現状に何かを無理やりにでも考える五人であった。それを見ていたイヴェラトールは微笑むながら、攻撃を開始する。



「しまった……ぐあ!!」



「奏翔さん!!」



「くっそ!勝利の剣……うそだろ……」



「シハエイエンナリ……」



 八雲惷、リリア、奏翔の三人は吹き飛ばされる。奏翔に関しては、足に何かの呪いがかけられてしまう。それは、病魔死の烙印とされており、時間が立てばおのずとその足は死に耐えるものであった。

 いくらリリアの破壊の力を用いても、その烙印は消すことができなかった。絶対なる死に半ばあきらめ決心しだす奏翔。



「このままじゃらちが明かない!終わらせる!すべてを!!はあああ!!」



「ムダナコトヲ!キサマラニデキルコトハモウオワッテイル!!」



「魔王の力をうけろ!!『胡蝶之夢』」



 奏翔はそのまま突き進みあたり一面は黒くよどんだ光が放たれる。その後に突風が吹き荒れる。

 リリアの奏翔を呼ぶ声があたりを響かせていた。一撃が終わり、煙に巻かれながら黒い影が目を開きこちらを覗き込んできた。

 それは現実、最悪ではあった、壁に向かって吹き飛ばされ意識がない奏翔の姿があった。特殊技能の力を使ってでも、傷一つ付かない敵に驚く四人の姿であったが、リリアはついに堪忍袋の緒が切れる。


 

「勝利は我が手に!!」



 彼の左にある赤い目が光り始める。両手に持つ勝利の剣は、光を増し力を蓄えている。そんな気がしていた。八雲惷から逃げろの合図が言い渡される。

 言われるがまま、その城から春風霧火、水戸アヤトの二名は去っていく。

 何が起こるのかがわからなかったが、それは実際に起こっていた。光は徐々に輝きや大きさを増していき、やがて放たれる。

 

 その一撃は城を破壊するほどのものであり、破壊されるまでに城をでなくてはいけなかった。後ろからやってくる八雲惷は何やら、召喚獣のようなものを出し、二人を連れ空高く飛び上がった。

 強烈な光に包まれ、城は倒壊する。その恐ろしいほどの力に驚くが、リリアの全力の力であると話す。

 これでも、生き残っているのなら、さすがに終わる……そう思っていた矢先。

 破壊され崩れていく城の内側から、禍々しい黒い光が放出し始めた。何が起こっているのか、わからなかったが、それに包まれる三人。



 目を開ければ、そこに映し出されるのは、先ほどのイヴェラトール、周りは宇宙のようであり、しかし、禍々しい作りの空間であった。

 


「よどみし世界は終わりを告げる……我が力の解放だ!!『死の世界』(デス・フィールド)」



 イヴェラトールはフィールドと呼ばれる結界の中にさらにフィールドを作り始めた。その世界は、今までと違い、誰かが死ぬまで終わらないというものであり、黒騎士のフィールドの中にあるため、すべてイヴェラトールに有利な作りにされていた。

 死の世界からは逃れられない。八雲惷は二人に事情を話し、地面へと足を落とす。三人の目の前には先ほどよりも、さらに禍々しい姿へと変貌していたイヴェラトールであった。


 敵の姿を見て八雲惷は春風霧火と水戸アヤトに一つの願いを言う。



「僕は……もっと君たちと話したかったかな。つらいよ。しかし、やらなければならないんだ」



「何をいってるんだ?君は……」



「僕は全力で君たちを守る!!幻想よ……彼らに!!」



 そういうと、二つの魔法陣から放たれる光は後ろにいる二人を包み込む。八雲惷は顔を横にし、何かをつぶやき、突き進んだ。

 水戸アヤト、春風霧火の二名はその魔法陣から出ることができず、ただその惨劇を見るしかなかった。何の攻撃も当たることはなく、ただやられていく八雲惷。

 倒れ立ち上がることさえできなくなっていたが、最後の最後で彼らに手を向け何かの魔術を放ち、光となって消える。

 


 いよいよ二人だけになることにイヴェラトールはうれしく思っていた。

 自分たちより強いとされる三名がいない。この状況を打破する方法はすでに残されていなかった。そんなとき霧火は膝をつき何かの映像が頭に流れ込んでくる。アヤトも同様であった。

 それは、これから先とても大切とされるものであった。何かがやってくるそんな映像。



「春風霧火!!水戸アヤト!!うけとれーーー!!!」



 突如として、二人の目の前には剣が現れる。それが何なのかはわからなかったが、顔を見合って頷き引っこ抜く。それを手にした途端今までの傷は癒え、力が増してくるのがわかった。

 今までとは違うものがそこにはあった。そして……



「もう終わりにしよう!これが僕たちの答えだ!!いでよ霊光の剣!!」



「はあああ!!闇然の大鎌!!」



 そのまま突き進む二人、何かを考え、それを力とした。イヴェラトールはその力に翻弄され始める。

 ここから逆転へと歯車が動いたのであった。二人は力を発動し始める。その力の威力はとてつもないものであり、あたりにまで轟かせるほどであった。

 やがて、イヴェラトールに傷をつけ始める。黒騎士のフィールド内でありながらも、傷が癒えることはなく、驚きを隠せないでいた。


  

 何度も切り付けていき、イヴェラトールはついに声にならない声で叫ぶ。もう何が起こっているのかがわからなかったが、二人の攻撃は続いた。

 一対二の攻防戦、突然の力の解放により、二人の威力は増し、さらに追い打ちをかける。幾度となく迫ってくる斬撃のすえ、イヴェラトールは彼らに話始める。



「我が理想をなぜ理解しない!!無益な戦いは憎しみが生まれ、さらなる無益な戦いへと発展する!それを知っている私だからこそ、理想の世界を作ることができるというのだ!!」



「僕は国を作り、世界を作るといったことは学校などでしか教わった付け焼刃の知識でしかないからわからない。だけどね。その理想郷は絶対に破滅を生むことくらいは誰にだってわかる。人は楽しく、笑いあってこそ生きているんだ。お前のそれはただの人形遊びだよ!!戦いがなくせないのなら、別の方法を考えるまで!!それは僕の生きる世界でも課題となっているものだね」



「アヤト……」



「貴様らには理解できぬことだと!最初からわかっていた!これが最後だとして!我が身を削りし一撃は世界を創造する新たなる道へとなる!終わらせる!『黒き一撃その先へ……』(ナイトメア・エンド・ワールド)』



「霧火!!」



「アヤト!!」



「「これ以上好きにはさせない!!『最後の楽園』(ラスト・ファンタジア)!!」」



 両者の光は大きなものへと変わり、世界を包み込んだ。グラン・エリアス、ルージュ・シュプレーターやその他にいた者たちにまで届いき、やがて消えていった。

 

 

 『エリュシオン』それは、春風霧火により設立されたギルドである。死後の楽園や英雄たちが暮らすとされる場所である言葉の意味をそのまま付けた。

 彼らはのちに英雄となり、世界に名を轟かせるであろう。しかし、このギルド設立の時点ですでに、霧火は名前の意味とともに自分自身や世界のことに関して知っていた。

 春風霧火は後世このように呼ばれるのであった。



 偉大なる最強ギルド『アブソリュート』のギルドマスター黒星1ゼロを超えし、最悪な存在、春風霧火、異能強化指数黒星3。

 インデックスに記されている彼の力は《終焉の力》そして、すべての救済として頼みの綱とされた最後の英雄水戸アヤト、彼ら二人の未来は想像を絶するほど最悪なものであった……


 

 

ーーーーーーー彼はもういない……ーーーーーーーーーーー



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