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第四世界 《 新しい挑戦 》

 突然の光、突然の巨大な敵、突然の声

 すべてが突然すぎて混乱していた水戸アヤトは前が見えた瞬間に一つの疑問を思い始めた。



「なぜ……朝になっているんだ……」



 そこに映し出されたのは何もなくただいつも通りの光景がそこにあった。

 アヤトの疑問はそれだけではなかった。九尾石がもとに戻り、それ以外の巨人が荒らした場所がすべて元通りになっている。今までは九尾石だけが元に戻っていたが、何かがおかしいと感じる彼はすぐさま父親の方に走っていく。



「父さん!どこ?父さーん!!」



 必死に父親を捜し見つけたが、アヤトがとても急ぎ焦りがあったことから逆に父親の方が心配していた。

 メイドさんがおはようございます。とアヤトに一言申すとその後掃除をし始めた。

 アヤトはひとまず冷静になり考えた結果、今の時間時刻を気にし始めたが、そこでさらなる問題が発生した。



「同じ日……6時……昨日じゃないかこれ……」



「アヤトどうした。朝から走ってきて大声出して、怖い夢でも見たのか?陰陽師のくせに困った子だ。ハハハハ!」



「どうやら毎日が忙しいようで疲れているみたいですね。少し休まれてはいかがですか?」



 メイドさんがそのように言い父親も「それもそうだな」と談笑が始まってた。

 一方のアヤトは昨日と今日起ったことを思い出し、もしかしたらと前の日と同じような行動をし始めた。せっかく父親が休むと言ってくれたのだが、今はそれどころではなかった。



 神社をぬけ階段あたりにいったところで一つのことを考えた。



「助けてください……まさかあの声が……?」



 九尾石の札を取れば何か、わかるのではないのか?と彼自身思い無理やりはがしに行こうとしたが、残念なことにそこを使用人に見られ父親のところまで連れていかされ、その後今までにない行動をする自分の子を叱るというよりかは心配するように声をかけていた。



 そもそも昨日起こった状況をどのように話しても普通では理解できないとアヤト自身考えたため

 何を言われようとも答えることができなかった。その後に九尾石の札を取らないか?と尋ねると「それは絶対にだめだ、もし災害が起こったりでもしたらどうする気だ?」と怒られてしまった。



 大事を取って今日は自宅から出るなと言われ、挙句に使用人の見張りまでもつけられてしまった。

 今まで一度もそのような行動をしなかったから心配してくれたのは素直にうれしい。

 どうすればいいのかという葛藤が彼の中にはあった。



 時間は経ち彼はのんびり勉強をしていると、鈴の音が聞こえてきた。

 どこから来るものなのか彼にはわからないでいたが、その音をたどり縁側の方に歩いていくと、そこには昨日見た景色がそのまま表れていたのであった。



 そもそも部屋からでたときに使用人に見つかるはずだが、その人さえもいない

 家が大きいがここまでの道で一人も会わないことはあり得ない

 空は暗く霧が膝の高さまであり、まさかと思い九尾石の方にいった。



 急ぎすぎてて足元が見えなかったため柱にぶつかり上にある時計がそのまま落ちてきた。

 そこには朝10時と針が示されていた。すべてがおかしいと彼は思い急いで九尾石の方に向かった。

 九尾石は、長い坂の階段の先の鳥居を入りすぐ左手に存在する。アヤトから見れば家の表側に行くようになっている。なんとも遠い、この時ばかり家が大きいのが悔やまれる。



 すると九尾石の方から大きな声が聞こえてきた。それも昨日聞いたものと同じものだった。

 彼が九尾石についたころには、昨日見た巨人はしびれて、吹き飛ばされていた。

 まったく昨日と同じ状況であったがゆえに彼は急いで九尾石の札を取ろうと走ったが、何者かに腕をつかまれた。そちらの方を見ると、それもまたこの世のものではない醜い姿をした怪物であった。



 腕はあり得ない方向に曲がり5メートル先に、地べたにはいつくばってこちらに迫ってくる。

 髪が長く体がとても大きく人間と捉えてることができないような見た目であった。

 逆側からも似たようなものが現れてきた、彼らはうめき声をあげながらアヤトに近づいてきた。



 必死の思いで腕を振り払い九尾石の方にいこうとしたが無理だと考えさせられる状況が目の前にあった。

 同じような化け物が目の前に5体……7体と徐々に増えていっているのが見えた。

 たちまち彼自身囲まれてしまった、もはやなすすべないといったところだ。



 絶体絶命の状況の中でも彼は冷静を保っていた。どうすればこの最悪な状況を回避できるのかと。



(囲まれてて状況は最悪だ。だけど僕は水戸アヤト、水戸新の子孫である。ここで負けたら示しが付かない……でもどうすれば……)



 アヤトは唱え始めた自分が過去に見た水戸新の書物に書かれていた文字列をひたすら唱えた。

 水戸家では覚えなくてはならないものであったがために永遠と言うことが可能であった。



「これを使え!!アヤト!!」



 突然空から刀が下りてきた。それは黄金に輝くものであったが今はまじまじと見ている暇はない

 それを取り敵を倒しながら九尾石めがけて突っ込み札をとった。

 またまぶしい光に包まれた。



 ――――――――が!!



 彼は何としてでも真相を確かめるべくして左手で光を遮りながら刀を捨て右手で光の先に突っ込んだ。

 何かに触れた。それを触れたものを放さずして思いっきりわしづかみにし引っ張った。

 そのまま光へと消えていった。



 ―――――――――――――――――――――――――――――――



 男は両手を高く広げていた。

 とてもうれしそうに楽しそうにしていたその男はここ数日間まともに寝さえもせず、食事すらカップラーメンを平らげてる始末であった。とんでもなく研究が大好きな人であった。



 今回の成功は彼自身大きな変化を遂げるものとして喜んでいた。



「ついに……ついに私は成功した……これがこの力が……マターというもの……

 ふははは……ははは!!完成した。これが私のすべてであり、私自身である!!」



 男はマターと呼ばれるものの研究に成功し、それを自分に取り入れたことに大きく喜びを得ていた。

 彼が手に入れたのは『ライト』『ダーク』の二種類の物質である。

 それが彼自身どのように影響するかは定かではない。



 だがこれが人体に適合したとなれば相当な発見となりえることは間違いない。

 マターの見た目は玉のようになっており、色でその力の種類がわかる。

 彼が手に入れ適合した種類はライトの光を操るものとダークの闇を操るものである。



 一つ持つだけで相当な力を有し歴史では国一つ滅ぼすことが可能なほどまでに強大なものであった。

 彼は時期に『 白神しらがみ 』と言う名で世界に広く知れ渡る。

 のちに最悪を作りし一人として永久的に研究ができなくなってしまう。



 その後マターを学会に発表し功績を作ったが、彼はそれ以後強大な力に耐えきれず暴走し世界で一番巨大とされている魔術組織である『 インデックス 』にて葬られた。

 当時全勢力を有し彼と戦い死者や負傷者を多く出した。マターと言う名の存在を世に出さないために完全にしまい込もうとしたが、白神が持っていたマターは白神消滅と同時に反応が消えた。



 インデックス協会のナンバー6は次のようなことを言い残した。

「 今回のは未完成です。真実のものはこれから現れるでしょう。それもとんでもない存在として……」





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