異世界ゲート
「素晴らしい!」
とある丘の上で、7人の科学者達が、そこから一望できる景色に、拍手喝采を贈っていた。
「ふふ……実験は終了だ。では少女よ、感想を聞かせてもらおうかな?」
「あんたら……! 最低だ……!」
科学者たちは、火が燃え盛る街に、3つ目の爆弾を投げる。
「やめろよ! 街を、平和を返してくれよ! これ以上、壊す意味なんてあるのかよ!」
「ふはは……なら、止めてみろ!」
7人の科学者のうち、2人が少女の前に立ち塞がり、異形の腕を露わにする。
「どうした? 止めるんじゃないのか?」
「抗うことすらできないとは……」
「ガッ……」
科学者の1人の腕が少女の腹部を貫き、もう1人が少女を科学者と無理矢理引き剥がすと、胸部に膝蹴りを食らわせる。
「おいおい、大事な実験動物なんだから、殺すなよ?」
「「急所は外し、応急処置も済ませた」」
「そうか、なら問題ない」
問題大有りだよちきしょう……
2人とは別の科学者が2人に確認をとり、少女の髪を持って頭を持ち上げる。
「くそったれ……」
「いい顔じゃないか……」
「ぺっ」
その科学者は少女の悔しそうな顔を見るなり、彷彿とした気持ち悪い顔になったので、少女は間髪入れずに唾を科学者に吐く。
「きったないな……人間の汚らわしい唾を我々に向けて放つなど! この世にあるまじき行為である!」
科学者はぶちぎれ、少女を散々罵りながら蹴りを食らわせ続ける。
「フッ……ハッ……ハハッ」
「イカれてやがる……」
しかし突然、少女らは丘に落ちてきた爆弾によって、命を全て散らすことになった。