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エピソード1 魔法特区国家「アヴェーン」

誤字脱字などがあったら教えていただければ嬉しいです。あと感想をいただいたら涙を流して喜びます。


にしても、会話と地の文の間って1行あけた方がいいですかね?

暇になった時、退屈を紛らわさせる手段はいくつもあるだろう。たとえばP〇Pや3D〇などのゲームをする、気分転換に外で野球やサッカーなどのスポーツをする、これまた気分転換に音楽を奏でたり、逆に音楽を聴いたりする などだ。女の子ならウインドウショッピングという手もあるかもしれない。

これらの方法は、元の世界だったならできたかもしれない。しかし、この世界では無理だ。PS〇などのゲームどころか、液晶というものが存在していないし、野球やサッカーというスポーツも近いものは存在するが、そのスポーツにしても大規模なものなので、退屈を紛らわせるためだけにするようなものではない。音楽に関しては楽器は存在するが、CDなどは存在しないので、音楽を奏でることは可能だが、音楽を聴くことはそうそう手軽にできるものではない。ウインドショッピングは…俺男だし。


要するに何が言いたいのかというと、今とてもとても暇で退屈しているということだ。

前述したとおりこの世界で暇をつぶすものはあまりない。いや、あまりないという表現は正しくない。俺から見たらあまりないのだ。

精霊王騙されて契約してからすでに700年以上もの年月を過ごしているのだ。そりゃ、退屈になるに決まってる。

「だからって、明日の準備もせず、ずっと寝っころがっているのはどうかと思うけどね」

隣から俺をだました精霊王(フェル)が俺をジト目で見ていた。俺は寝っころがっており、フェルは普通に立っているため、フェルは俺を見下している状況だ。

このような状況のためフェルがはいている白いものなのがちらちら見えており、健全な男子高校生(700年前は)からするとうれしい状況なのだが、ここで指摘したら必ず俺がからかわれるので指摘するのはやめておいた。決して見ていたいからではない。

残念なことにフェルは俺から見てもスタイルもよく、長身と長い黒髪が見事にマッチしていて、はたから見たら見とれてしまうような容姿なのだが、性格がアレなのだ。俺と契約した理由の1つも「暇だったから」だそうだ。

「明日の準備って何かすることあるか?単に数日間国を離れて、向こうでパーティーに出るだけだろ?」

一応俺はこれでも1国の王をやっているわけであり、様々なパーティーに招待されることが多い。今回もそのうちの1つで、なにやら隣国の王様が60歳になったとのことで、お祝いのパーティーに招待されたのだ。

この世界に来て学んだことだが、この国では王族の20歳、60歳、80歳は他の国の王族や貴族を呼んで盛大にお祝いするらしい。

「確かにそうだけどね、せめて城内にいようよ」

俺がいるのは、城から2~3㎞ほどはなれた場所だった。この場所には1件の木造建築物、まさに和の建物というような建物が立っていた。周りには桜の木や、梅の木が植えてある。

当然のことながら、この西洋風の世界で、こんな建物が普通にあるわけはなく、俺が特別に自分で作ったものだ。

「いいじゃないか、やっぱりここのほうが落ち着くんだよ」

俺は元は日本人であるため、やはり洋より和のほうが合うのだ。

「私もこの場所は好きだけどね。」

フェルは俺の隣に腰を下ろした。

「木の床もいいものだけど、畳というのもいいものだね」

この畳自体、俺が数年の年月をかけ作ったものだった。そもそも俺はこの世界に召喚されるまでは普通の高校生だったわけで、畳のつくり方なんて詳しく知っているはずもなかった。

だからこそこの建物自体を作りあげるのに20年近く費やしたのだ。

「自分でも向こうの文化がこの世界で役に立つとは思わなかったよ。畳にしかり、食品にしかり、武器にしかり」

この世界は魔法が発展した世界だからか、科学技術はまったく発展していなかった。俺が召喚されたときは、水道や電気はあったものの(おそらく水魔法と雷魔法が存在しているからだろう)、その他のものに関してはほとんど元の世界の技術に劣っていたのだ。

食品に関しても複雑な味付けとかはなく、塩胡椒を振りかけただけなものも多々あった。そもそも食べれるものでも食べられていなかったりもしていたし。

武器に関してもそうだ。技術が発展していなかったため、剣に関してはものすごく質が悪かったし、鉄砲などは存在すらしていなかった。

これらの状況を逆手にとって、大もうけした&優位に立った結果、今のこの国があるのだ。



俺が700年前に作った国、そして今現在大陸の頂点に存在している国。



魔法特区国家「アヴェーン」。それが俺が王として君臨し、この世界の覇権を握っている国の名前だ。

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