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プロローグ

一人の少年が、剣を杖代わりにしながらふらふらと、暗い洞窟の中を光の見える方に歩いています。


 少年の服は、いたる所破れたり焦げたりしていて、服が破れて身体があらわになっているとこは傷だらけで血を流している。

 左腕で、小さな動物を抱えているが、その動物も傷だらけです。


 ふらつき洞窟の壁によりかかりながらも光の方、出口に向かって歩いています。

 少年は、この洞窟を抜けてふもとの町まで行き、そこでなんとか治療をしようと思っていました。


 なんとか洞窟の出口にたどり着いたときに力つきたのか出口を出たすぐの所で倒れてしまい、そのまま気を失ってしまいました。

少年が気を失ってからどれくらい時間が経ったのか、少年の出てきた洞窟へ向かって来る集団がいました。


50人くらいの集団で、それぞれ独自にあった鎧を着ていましたが、剣をさしているのと、マントを羽織っているのは、同じでした。

マントの背中部分に、この集団がどのような集団なのか一目で解る紋章が刺繍がされていました。


 その紋章とは、ガルシア国につかえる剣士団の紋章です。

ガルシア王につかえる騎士団は、魔法士団、魔空挺士団、などが有り剣士団もその中の一つの騎士団である。

 剣士団は、他の騎士団にくらべて創立されてあまり年月がたっていないのと、主に剣を使用して戦闘をするため、魔法の使えない平民の者がいました。

隊長クラス以上など中には、魔法の使える貴族もいましたが、他の騎士団の中には剣士団を軽視バカにする者もいました。


 集団より先行していた者が、慌てて戻って来ました。

本体の先頭を歩いている男の前まで来ると、会釈をして

「団長、報告します」

と、言いました。

 団長と呼ばれた男は、名をマッド・ミリガンと言いこの剣士団の最高責任者である。

マッド・ミリガンは、ガルシア国の五大貴族に挙げられ、北の地を納める領主です。

 ミリガン家の納める北の地は、貴族の中で一番の広さをほこっていましたが、そのほとんどが人の身では、越えることのでいきない山脈でした、そのため人が住めるのは、三分の一ほどしかなく五大貴族のなかで一番低い立場にいましたが、

 王様からは、誰よりも信頼されていたし団員の誰からも尊敬されています。


「何事か!」

「はい、この先にある目的地であるレッドドラゴンの棲むと言われている洞窟の前に傷ついた少年が倒れています。」

「なに!ほんとうか?」

「はい。今は、他の者が応急処置をしていますが、」

「解った、皆、その洞窟まで早めに行くぞ、案内をたのむ。」

そう言うと、伝令に来た者を先頭に少し駆け足になりながら、洞窟に向かいました。


 洞窟の前まで来ると少年が先行させていた隊員に応急処置を受けていました。

「マリア、直ちに治療をしてくれ」

「はい」

隊の最後尾から腰に剣をさしていますが皆よりあきらかに軽装の金髪女性が少年に駆け寄り治療を始めました。

マッドはマリアが治療を始めるのを見て部下達に指示を出しました。


 マリアと数人を洞窟の前に残して洞窟の中に入って行きました。


その洞窟は、人が二人並んで歩ける広さがありましたが、地面は、ゴツゴツとしていて歩きにくく壁もゴツゴツとしていて所々狭くなったりしていました。

 ただ、分かれ道みたいな所わなく一本道でした。

 

 奥に進むにつれ、なぜか段々と明るくまた暖かくなってきましが、なぜだか何かが焦げた様な匂いもしてきました。

 洞窟を進んで行くと奥の曲がった先が、光っている場所まできました。

マッドは、曲がり角まで来ると部下達に目配せをし戦闘準備をさせ、自分も剣を鞘から抜き

曲がり角の先を注意を払い確認をするのでした。


 慎重に確認をしていましたが、なぜか急に警戒を解きそのまま角を曲がって行ってしまいました。

「「「団長!」」」

隊員達は、何も解らないままでしたが、マッドのあとにつづき角を曲がっていきました。

 

 曲がり角を曲がると急に広くなっていた。

マッド達は、広くなってすぐの所で止まってただ前の光景をみていました。

そこは、壁、床、天井の至る所焼け焦げたり魔法が当たってできたような穴や引っ掻いたような窪みなどがが数えきれないほどできていましたが、

 皆は、レッドドラゴンの死体の方に注目していました。


しばらく立ちつくしていると、マッドは、レッドドラゴンの死体に近づいて行っていきました。

マッドは、死体を調べていました、しばらくして隊員の方をむき、

「皆、すぐに戻るぞ。ここは、このままにしていく。」

と言い、来た道を戻り始めました。


 その頃、洞窟の前では、マリアが、懸命に少年の治療にあたっていた。

マリアは、何かにマントを引っぱられる感覚を感じました。

 振り返るとマントの端をくわえて引っ張っている動物がいました。

怪我を負っていましたが強く引っ張ったのでマリアは、転けてしまい少年からはなれてしまいました。

マリアのマントを引っ張っていた動物が、少年を守るようにマリアと少年の間に立っていた。

 マリアが、少年に近づこうとすると動物は唸り声をあげて威嚇してきました。

 

 マリアの後ろに居た隊員が、

「この動物、ドラゴンですよホワイト・ドラゴンの子供ですよ、」

それを聞いたマリアは、自分の前で少年を守るように威嚇している動物をよく見ると

 

 体中傷だらけで、白い毛皮に被われて解りにくいが頭に小さな角がはえていて、背中に少しふっくらとしているところが二カ所あり、口を開けると鋭い牙がはえていました。

マリアが少年に近づこうとすると、唸り声をあげて威嚇してきました。

 

 その時、洞窟を出て来る団長達の姿が見えてきました。

洞窟の入り口にいた隊員が

「団長、何かありましたか? レッド・ドラゴンを倒せたんですか?」

と、聞いてきましたが、「うむ」とだけしか言いませんでした。

隊員は、どうしたのか?と思いながらもそれ以上何もいいませんでした。

 他の洞窟に入って行った隊員達も何も言わずいつもと違っていました。


 マッドは、何も言わずマリアの横に立ち少年を見ながらマリアに聞きました

「その少年は、大丈夫なのか?」

マリアは、横にいる団長に向き

「命には別状ないのですが、まだ 腕の傷が残っているのですが、このドラゴンの子供が邪魔をしていて治療が出来ません。」

「そうか」

そう言うとマッドは、ドラゴンの子供のまえにしゃがみこんで目を見ながら


「後ろにいる少年を守っているのか?

俺たちは、敵じゃない、そこの少年の怪我の治療をしたいからそこをどいてくれないか?」

その言葉を聞いて理解したのか少しマッドを見ていたが、ふらふらとよろけながらその場所からどいたが急に倒れてしまった。

「マリア治療をたのむ、ミリガンドラゴンの子供の治療してくれ」


マリアは、少年の治療を初めて、ミリガンと呼ばれた黒髪で角刈りのようにした男性がドラゴンの子供に近づき治療を始めました。

 しばらくして両方の治療が終わった頃にマッドは、

「よし、子供とドラゴンを連れて街の駐屯地に帰るぞ、

詳しい話は、帰ってからする、すぐに準備をして出発するぞ、皆それぞれ準備してしてくれ。」

 そう言うと、皆はすぐに帰る準備を始め、少年は、簡単な担架を作ってその上に寝かせて

ドラゴンの子供は、少年と一緒に担架の上に寝かされていました。


帰る準備が完了すると、ここまで来た道を引き返して街にある駐屯地帰っていきました。

街まで戻ると、それぞれ荷物など片付けたりしました。

少年とドラゴンの子供は、街にある病院に運ばれていきました。


 マッドは、自室にこもって少年の傍らにあった剣を見つめていました。

その剣はとても変わっていて刃から握りまで白一色(純白に近い白)で、鞘も白く唯一鍔が黒くなっていて、中央部分に紅い宝石みたいな物がはめられていました。

 剣の素材も何でできているのか解りません、マッドは、これまで何本もの剣を使い見て、使用してきましたがそのどれにも同じ様な剣を見たことがありません。

 

 しばらくすると、部屋のどあがノックされて、ミリガンが入って来ました。

「団長、病院から連絡がありました。少年の意識が、戻ったそうです。」

それを聞くと、剣を鞘に納めそれを持って部屋をでていきました。

 マッドは、二・三人に指示をだしてから病院に向いました。

 

 病院の少年の部屋に行くと少年は、ベッドに寝たままで、ベッドの横で椅子に座っているマリアの話を聞いていました。

 マッドが病室に入るとマリアは、席を立ちマッドの近くにきて一言二言話すと病室を出ていきました。

 マリアが座っていた椅子に座ると持っていた剣を少年の横に置き、少年と話をはじめました。

 少年の名前や、どうしてあの洞窟の前で倒れていたのかなど、いろいろと聞きました。


マッドは、数日、病院に通い少年とこれからのことについて話し合いました。

少年との話が終わった翌日に王都に帰って行きました。


 少年は、動ける様になるまで二ヶ月くらいかかり、マッドに言われたように行動を起こしました。


 退院して数年が過ぎ少年は、15歳になりました。


 













 













少年の現状、新たな登場人物もでてきます。

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