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BLUE AI  作者: 七星北斗
4/4

3.屋台スーパー


 長い時間転がって遊んだベルは、

猫部長にバイバイをしている。

 私はソーラーチャージをして、

暇潰しをしながら、ベンチに座っていました。


「щ(゜▽゜щ)(ベル、そろそろ行きますよ)」


「わんわん(お腹空いた~)」


「(・・;)(しょうがないですね~、

おやつを出してあげますから、

リュックを開けますよ)」


 ごそごそ、ごそごそ、ジジジッ。

リュックのジッパーを開けると、

中から黄色く柔らかそうな犬用のおやつ、

お芋のスティックが現れた。


「ハッハッ(お芋、お芋。早くちょうだい)」


「(  ̄▽ ̄)つ(ちょっと待ってください。

いま包装紙を破りますから)」


 涎を垂らすベルに急かされ、

AIロボットなのに、つい慌ててしまう。


「(⌒‐⌒)-cつ(どうぞ)」


 お芋のスティックを差し出すと、

勢いよく一齧り、口をモゴモゴしている。


 ふとベルが、こちらをじっと見ていた。


「わおーん(ありがとう、コル)」


 私は照れ隠しに、つい頭をポリポリ掻いてしまう。


「( ・∀・)(どういたしまして)」


 お芋スティックをバクバク食べるベル、

包装紙までペロペロ舐め始めた。

 突然、辺りを見渡し始めたベルに、

私は困惑した。


「バウッ!(あっちからいい匂いがするよ!?)」


「( ;`Д´)(ベル、食意地張りすぎです…)」


 青いのぼりがゆらゆら揺れ、

すんすん鼻を鳴らすベル。

 買い物の目的であった、

屋台スーパーが目の前に。


 このお店は、移動型露店であり。

食材から小物まで、様々な物が取り扱われている。


 すると屋台スーパーから、ひょこっと人影が現れる。

飛び出したのは、屋台の管理人である双子姉妹の

アオとアカだ。


「おやおや~、二人とも、

屋台スーパーで買い物かね」


「( ̄ー ̄)(はい、アカさん。

お買い物にきました)」


「ベルく~ん、相変わらず、

抱き心地最高だね~」


「ワンッ、ペロペロ(アオの手から、

おにぎりの匂いがするよ♪)」


「ベルくん、くすぐったいよ」


「(´・ω・`; )(ベル、何でもかんでも、

舐めちゃ駄目です。この間も、

蒸かしたさつま芋をこっそり舐めて、

おねだりしてたじゃないですか)


「ワォーン(味見、駄目なの?)」


 潤んだ瞳で、じっと私を見るベル。

うぅ…その可愛さに、たじろいでしまった。


「コルさん、今日は、なんのお買い物?」


「( ´∀`)(今日は、充電缶(ステーキ味)、

ちょっとお高いマグロの刺身、炭酸イチジクミルク、

活きのいい秋刀魚と新鮮な大根をください)」


「ワオーン(ボクのスイカは?)」


「f(^_^;(そうでした。セール中の高濃度ロボット用

ゼリー風缶詰と、ミニスイカを追加で)」


「オッケー、ちょっと待っててね~」


 屋台の収納スペースから、商品を引き出すアカ。

アオに会計を済ませて、品物を受け取る。


「また、ご贔屓に」


 二人に挨拶をして、帰路についた。

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