32. キャンプファイヤー
「きれいですね、先輩?」
「あー!バチッて言ったバチッて!」
「もう、結さんうるさいですわよ?」
「だって〜」
今、俺はいつものメンバーでキャンプファイヤーを見ている。
あの件があったあと。
俺と日向は無事に............無事ではないか。
まあ、ともかく生還を果たした。
その後、日向は保険の先生に連れられていった。
見た感じ足をひねっただけっぽいが、万が一があるといけないということだ。
そして俺は、担任の前にいた。
「なんで先生たちを待たなかったんだ?」
「.........日向が心細いと思ったので」
「正直だねぇ」
「俺は間違ったことをしたとは思っていませんので」
「お前は将来大物になりそうだな」
「ありがとうございます」
てっきり叱られるものかと思っていたのだが、少し注意こそされれど、基本よくやったというか、間違っていないというお褒めのスタンスだった。
それから少し話をしたあとに俺はその場をあとにした。
その後俺は日向と再開した。
なお、時刻はさっきの件の処理やなんやかんやあって2時を回っている。
さっき、せんせいに渡されたおにぎりをたべたところだ。
「日向、大丈夫だったか?」
「はい!ちょっと足をひねっただけでした!」
日向はいつものように元気いっぱいにそういう。
そんな日向の足からは、靴下で隠れているものの、サポーターのような凸凹があった。
「そうか。なにか困ったことがあれば相談してくれ。できる限りは力になる」
そう俺が言うと、日向はあのときのような小悪魔的な笑みを浮かべた。
「じゃあー、足が痛いのでおんぶしてほしいです。あと、なかなか告白をオッケーしてくれない先輩の落とし方とか...............いて!」
俺は無言で日向の頭にチョップをかました。
「いったい〜!何するんですか〜!」
「馬鹿なことを言ってないでもっと現実的なのを言えよ」
「いや、おんぶは割と現実的だと思うんですけど!?」
いやー、今日もうるさいな〜。
そんなことを考えながら、俺は適当に日向の相手をした。
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その後、ちょっとしたレクレーション(ドッチボール)をした俺達は、少しの勉強を挟み、キャンプファイヤーの準備をしていた。
「先輩、こっちもてつだってくださいよー」
「わがままを言うなわがままを」
現在俺達は西の森でキャンプファイヤーで使うための木を集めていた。
といっても、キャンプファイヤーを形作るような大きなものでは決してなく、最初の発火の際に使う小枝を集めている。
西の森は他の方角の森と比べて、細い木が中心になって構成されている。
そのため、最初に発火する際に使う受け木にもってこいなのだ。
「ほら、あと少しでいいから頑張れ」
「ぶ〜!けが人を働かせるなんて良くないぞ〜!」
日向はさっきから文句ばかり言ってくる。
まったく、本当にわがまま後輩である。
「じゃあ、20本集めたらご褒美やるから」
そういうと、日向はさっきまでのめんどくさそうな雰囲気を一転、顔を輝かせていった。
「いいましたからね!約束ですからね!」
おっと、余計なことを言ってしまったかもしれない。
その後、日向が40本の小枝を集めたのは言うまでもない。
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午後8時。
キャンプファイヤーが始まった。
ちなみに疑問に思った人もいるかもしれないが、この林間学校はバスの中で一泊し、明日の朝に帰り着くので、正確にはちょうど3泊である。
そして俺の周りにはいつものメンツ、結、夢、灯、望海、日向、会長、そしてコリス。
キャンプファイヤーは班に関係なく自由なので、みんなが集まってきたのだ。
なお、結は火が少し苦手なので、キャンプファイヤーを前におののいている。
「にしてもきれいだな。色々あった林間学校をまとめるにふさわしいな」
「そうだね」
灯が俺の主張にさらっと肯定の意を表してくれる。
こういうところがいいところで可愛いところなんだよな〜。
そんな俺の思考を具現化するように、キャンプファイヤーはごうごうと燃えている。
この大きな炎を出しているのは、準備された大きな木であって俺達が集めた小枝ではないが、この炎の基盤に小枝があると思うと、なんだか感慨深いものがある。
大きくて暖かくて。
一見いつまでも消えそうにない炎。
でも永遠なんてそんなことはなく、いつかは必ず消えてしまう。
それはこの炎に限ったことではない。
俺達の寿命だったり、時間だったりもこうしている間に刻一刻と減り続けている。
そしてそれは...................この奇妙な関係も同じだ。
永遠には続かない。
3年生の進級日までの時間はたしかに減っていっている。
いつまでもみんなで一緒にいれるかどうかはわからない。
でもだからこそ。
みんなと過ごすこの時を。
みんながみんな一緒に笑えるこの時を。
大事にしたいと、そう思った。
ブクマと評価マジでして〜。
最近熱くなってきたけど、塩分しっかり取ってね。
まあ、俺は摂らんけどな?めんどいし。




