30. 足の痛みくらい........
「先輩.........どうしてここに........」
日向を泣き止ませたあと、冷静になった日向が質問してきた。
俺は日向の足に包帯を巻きながら答えた。
「実はな...........」
◆ ◆ ◆
日向が落ちた、日向が落ちた、日向が落ちた。
その事実が俺の思考をかき回す。
考えなければならないことは山ほどあるのに、思考がうまくまとまらない。
「くそっ!」
なにが危ないから走るなだ。
あのときもっと強く言っておけば.........
そんな後悔が俺の中を渦巻く。
俺は冷静さを欠いていた。
そんな中、ぐちゃぐちゃの思考をなんとか縫い合わせ、一つの言葉を作る。
『日向を助ける』
その言葉ができた途端、俺の頭は急速に冷めていった。
「君は先生に連絡して!俺は日向を探しに行く!」
「わ、わかりました........!」
「君、包帯をくれない?」
「はい、どうぞ!」
その包帯を受け取るなり、俺は走り出した。
「はやっ..........」
「かっこいい〜!」
すれ違う人間がそんなことを言ってくるが気にしている暇はない。
「ヴッ!!?」
足が痛い。
これは俺の持病みたいなものだ。
中学生のときの怪我の後遺症だ。
激痛が走り続ける。
けど、それに構うことなく、俺はスピードを緩めることなく走り続けた。
この旅館のマップは完全に頭に入っている。
学年1位の頭脳は伊達じゃない。
少し遠回りにはなるがこの道しか行く方法はない。
呼吸が荒れる。
痛みに神経が寄って、徐々に痛みが強くなっている気さえする。
でもそんなことお構いなしに走る。
痛みなんていつか消えるんだから、一刻も早く日向を安心させるほうが優先に決まっている。
「待ってろよ日向!」
そういって俺は走り続けた。
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しばらく走った。
息が整わなくなってきた。
喉が渇く。
足の痛みは相変わらず。
だが意識はしっかりしている。
まだ走れる。
そうして、日向が落ちたところの下までやってきた。
「ひ..........なた........」
息が切れて声を上げれない。
と、そんな俺の耳に、すすり泣く声が聞こえてきた。
俺は必死に足を動かし声の方へ向かう。
見つけた。
「先..........輩........?」
「日向、大丈夫か?」
俺はできる限りの笑顔を浮かべた。
◆ ◆ ◆
「よし、処置終わったぞ」
いやー、応急処置できる俺かっこいい〜。
「あ、ありがとうございました。その、探しに来てくれて」
「当たり前だろ?大事な後輩だからな」
「はい.......」
日向は笑っているが少し影が指している。
ああ、まったくもう世話の焼ける後輩だぜ。
「それに......その........大事な彼女候補だしな」
そういって俺は視線をそらしてしまう。
お願いだからこれに関しては許してくれ。
「.............!」
突如空気が変わったので日向の方を向くと、日向は満面の笑みを浮かべていた。
「はい..........!」
ああ、ほんとに。
かわいいやつ。
「よし、そろそろ戻るか」
なんだか恥ずかしくなって、俺は無理矢理話を変えた。
「ところでお前歩けるのか?」
先生には、さっき俺の持っていたスマホで連絡したため、あとは帰るだけなのだが、日向の足は赤く晴れており、とても歩けるとは思えない。
「だ、大丈夫で痛..........!」
めちゃくちゃ強がってんじゃん。
日向は恥ずかしそうにしているが、まあそこはおいといて。
「ほら、乗れよ」
俺はおんぶの体制をしてしゃがむ。
「え..........でも先輩足が...........」
「お前みたいな軽いやつ、持ってるうちに入らねえよ」
ホントはめっちゃ痛いですはい。
でも俺はどこかの誰かさんと違ってバレて心配させたりしない。
やると決めたら最後までやる。
「じゃ、じゃあ........」
と、日向は遠慮しながらも俺の背中に乗ってくる。
それと同時に伝わる柔らかい感触。
俺は心を無にした。
「えへへ、先輩の背中あったかい.......」
やめて!
照れるから!
顔が崩れるのを抑えれなくなるから!
そうして、恥ずかしくなった俺達は、無言のまま先生たちのところへと歩いていった。
100ポイント達成〜!
ということで、ついについに目標の100ポイント達成することができました!
本当にありがとうございます。
ということで、林間学校終わったら番外編(日常?)を出したいと思います。本編を停止してから書くかは検討中ですが、これからも好きマジをよろしくお願いします。
最後に感想を一言
陰キャが水泳無双したところみたいやついる?
いねぇよね!
シュン ぴえん
では!




