表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】ソードストーンメモリー 〜勇者ロードの物語〜  作者: 両天海道
第8章 匂い袋作りの女性とエルフの里襲撃事件
97/352

第80話 本当の勇者


 楽しんでいってください。

 第8章完結です。


「ロード、話があるの」


 衝撃が拭えないまま、例の話を聞くことになった。正直言って、今は奴隷商会の方で手一杯だ。当たり前だ。俺たちがなんとか捕まえた奴らを、魔王軍の幹部が殺しましたなんか聞いて、だからこそ今は話を聞きたくなかった。

 そんな、思ってることを口に出してないので、届くわけもなく話が始まった。


「ロード、あなたが本当の勇者なのよ。今まで現れた勇者たちは作られた勇者。確かに貴方の剣には、獣の魂が宿っている。開くことのなかった扉を魔王が開けてしまった」


「開くことのなかった?魔王と会わなかったら俺は、あの力に目覚めなかったってこと?」


「えぇ。魔王がメグを奪わなければロードにその力が芽生えることはなかったわ」


「......」


「ロード少し性格変わったじゃないかしら?エルフ族を助ける為、ポーションすら出し渋って戦った。他人を自分より優先して行動してたんじゃないの?」


「そうだな。でもそれもこの力のせいって言いたいのか?」


「そうよ。勇者ってね昔からそうなよ。私たちが言う勇者っていうのは、今の勇者とかじゃなくて君と同じ能力持った子達のことね」


「人間に決められた勇者は、魔王に傷をつけられていない。本当の勇者たちは、それぞれ魔王に傷を残して死んでいった」


 昔俺以外に、この力に目覚めた奴がいるのか。だから魔王は、あの時の本当の勇者ってそういうことだったのか。

 でもこのままでは、師匠はいずれ魔王と対峙することとなる。師匠に伝えないと。でもどうやって説明すればいい?

 俺は、その話を聞いて納得もどこかでしたが、正直戸惑いもあった。

 そしてこの時の俺たちは、思いもしなかった。勇者カイトが、偉業を達成することになるとは。

 俺たちは、エリナの家を出た。旅立つ時だ。でもエルフの森を出るまでずっとコソコソと話されていた。

 そりゃそうだ。エルフ族にとって俺は勇者ロードとして完全に認知されている。

 俺たちは、痛い視線とコソコソ話に耐えきれず早歩きでその場を去った。

 あそこまで肩身の狭い時間はなかったと思う俺たちのなのであった。エリナとの別れがどんどんと近づいてくる。

 そしてエルフの森出口に辿り着いた。


「エリナ、またどこかで会おうぜ!!」


「何かあったらいつでも言ってね」


「お世話になった。またどこかで」


「また、会いましょうね。その時は、手合わせやりましょうね」


 そうして、俺たちはエルフ族のエリナと別れたのであった。

 

「これから小国リポーンに向けて再出発だな」


「そうね。気ままにゆっくり行きましょうか。どうせ王都には戻れないし」


 俺たちは、また小さな一歩を踏み出し始めた。これから小国リポーンまで何が起こるかな。

 そんなことを考えながら歩いていく。とりあえず今は、この時を楽しもうと思うのであった。

 

 最後まで読んで頂きありがとうございます。

 いかがだったでしょうか?

「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします!

 もししていただけたら作者のモチベーションも上がりますので、更新が早くなるかもしれません!

 ぜひよろしくお願いします!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ