第76話 エルフの里襲撃事件②
楽しんでいってください。
ロードが、激痛に耐えながら走っている最中、敵側でも動きがあった。
「リーベル隊長、お知らせしたいことがあります」
「どうした?」
「先ほどから、エルフ族を守っている人間がいるという情報が入ってきています。特徴は、黒髪で訓練用の剣で戦っているそうです」
「そいつは、ロードだな。俺たちの計画を邪魔をしているやつだ。エルフ族は、後回しだ。そいつとその仲間2名を殺してからでいい」
そうして、敵側に情報が渡り、より一層回復が出来なくなるロードなのであった。
その頃、カレンとレンの方では、今だ目立った動きがないのだが、カレンは、心の中で葛藤していた。
私も、戦わないと...でも怖い。またあんなことがあったらどうしよう。2人があんなことになったら。
でも戦わないと。足手纏いになっちゃう。でも、でも、でも、でも、でも。
それは、レンもわかっていた。先ほどから震えが出始めていたことに気づき、今はそっとしておくことにした。
そして自分もこんな時があったなと思い出していた。その時は、仲間が荒療治で治した。でもそれがあったからこそ、仲間をより一層大切にしていた。あの裏切りが無ければ、今もあの国で戦っていただろう。
そう考えながら歩いていると、周りを囲まれていた。完全に狙いは、俺たちだ。これは敵にバレたなと思いつつ、訓練用の槍を取り出す。
「どっからでもかかってこいよ!!相手になってやる」
薄気味悪い笑い方をしながら、登場してきた。そのまま攻撃を仕掛けてくる奴らを、1人残らず気絶させた。
カレンを背負った状態にも関わらず、全く関係なかった。弱かった。ただそれだけである。
そしてまた歩きながら、ただひたすらアリランと共に行動していくのだった。
その頃ロードの方も囲まれていた。今の彼には関係ない。聖女の願いで、防御力を上げたおかげで、だいぶ楽になり攻撃していき全員返り討ちにした。
そしてまた駆けていく。
エリナは、長が避難している場所にやってきていた。
「エリナ、ただいま戻りました」
皆んな、口々に喜ばしい声を上げていた。
「エリナ、よく戻った。ご苦労だった」
「そんなことより、ここに黒髪の青年来なかった?」
「来てないよ。それがどうしたんだ?」
「私を助けてくれてる友達なの。今さっきもエルフ達を救ってくれた。でも後ろからエルフ族の1人に刺されて重症ないの」
「いや、見てないよ」
そう言うと、すぐさま走って行ってしまった。他のエルフ達は、動揺していたがある女性がつぶやいた。
「あの子、ここに来てるんだ」
エリナは、行く当てもなくただ探していた。そしてエリナは、少し可笑しいと思っていた。
さっきに比べてほとんど、襲ってきていた奴らを見ていない。
まさかと思い、連絡することに。
(アリラン、聞こえるかしら?)
(手短に頼む。今交戦中)
(やっぱり!まさかのバレてるね。ロード達が来てること)
(だろうな。さっきからレンたちの方ばかり攻撃を受けている)
これは、ますますヤバいと感じて、ロードを全力で探し出す。気配感知で見つけることが出来ず、どこに行ったのよと思いつつ探していく。
その頃ロードは、敵の本陣にただ1人いたのだった。
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