第48話 レンvsラング②
楽しんでいってください。
暗示で何とか誤魔化して立ってるけど、本気できつい。もう限界だけどこんな所で諦めたく無い。
こんな所で諦めたら一生後悔する。それなのに体は全身ボロボロで血だらけだ。
どうしたらあいつに重い一撃与えられる?どうしたらあいつに勝てる。あいつを倒してロードを助けたい!!
そんなことを考えながら瓦礫のクッションから立ち上がる。もう槍を杖代わりにしてないと、まともに立たない体をなんとか支えながら歩いていく。
「もう立つな。これ以上やったところで無駄だ」
「それでもまだ戦うだよ。どんなに劣勢だとしても」
そう言い終えるとレンは武器を握り直し飛び込んでいった。ただ決めるっていうのなら、まだ決めることが出来る。
でも狙った場所に確実に決めるなら今この状態ではきつい。それでも関係はない。
そうしてまた槍と槍のぶつかる音が新たに響いていくのを感じ取った。
レンの攻撃は長くは続けられない。立ってるだけで精一杯なのが見てわかる。
でもあの2人の邪魔はだけはしてはならない。だってあんなにもボロボロなのにレンは、めちゃくちゃ楽しそうな顔しているのだから。
なんでたろうな?こんなにも惨めにボロボロなのにさ、こいつとの戦闘楽しい。もっとやりたいもっと強くなりたい。ただそれを思ってしまうと笑顔になっちまう。
「ハァ、ハァ、ハァ、限界か... 最後に1発で良いからさ技を打たせてくれ。俺の体頼む」
「何だそれ?でもお前と戦って楽しいんだよ。だからよ正々堂々真正面から貫いてやるよ」
「それはこっちのセリフだ。投擲・インフェルノ」
「貫突き」
レンの攻撃は避けられ、レンはそのまま技を、腹部に喰らって倒れたのだ。
「レン」
俺たちは、すぐさま駆け寄ろうとした時だった。
「死んでねぇよ。今回だけは、これで見逃してやる。続きは魔王城でやろうぜ。って伝えておいてくれ」
ラングは帰ろうとしたその時だった。勇者カイト一行が転移して来たのである。
「遅かったな。今終わった所だ!!また何も出来なかったな」
「今ここでお前倒す」
そんな時だった。「止めをさせ」
忌々しいその声が俺たちを包む。ラングは、それには従おうとせず、その瞬間レンの周りに違和感を覚え俺は、すぐさま神速からの一閃でレン横たわっている位置の上空で、発動した。
それは師匠も同じようで、2人一緒にただならぬ技の気配を押し返したのであった。
一瞬でソード・インパクトが撃てるレベルの攻撃。もし気づかなかったら、レンは死んでいたんじゃないかと覚えてしまうぐらいの恐怖を味わったロードなのだった。
「やっぱロードたち強いな」
その後俺たち、すぐさまレンを移動させ絶対安静で交代制で見ることが決まった。
「師匠。北門から来たんですか?」
「いや違うんだ。北門から帰って来て、カレンの父親の元で修行していた。テレパシーも切った状態だったから気づくのに遅れた。本当に申し訳ない」
「そうですか。やはり北門厳しいんですね。後謝らなくても良いです」
そうしてレンとラングの戦いが終わり、俺も強くならないとと思い、1人夜の砂漠に入っていくのだった。
その頃魔王城では、ラングと魔王が話し合っていた。
「なぜ止めを刺さなかった?いつものお前なら刺していただろう」
「ロードたちは、必ずここに来るからです。その時に命のやり取りをしたいと思ってしまったからです」
「そうか... もう良い下がれ」
そうしてラングと魔王の会話が終わり、「いつまで聴いていれば気が済むんだ?」
「なんだ、バレちゃったか。ロードって聞こえたからつい盗み聞きしちゃった。早く来ると良いわね。その時が貴方最期なのだから」
そうしてメグは言いたいことだけ言って立ち去り、魔王はただこれからのことを考え始めていたのであった。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
いかがだったでしょうか?
魔王とメグもお久しぶりに登場しましたけど、まだまだ話は続いていきますのでよろしくお願いします。
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