第34話 彼女の涙と再出発
楽しんでいってください。
彼女は泣いていた。その涙は、喜び、悲しみの2つの感情が混ざった涙であった。
「大丈夫か?」
「っ……、ぅ……、うん。大丈夫」
「あの人は知り合い?」
「うん。あの人はエルフ族のアリランさん。エルフ族の5つの指入る強さの人だよ。まさか生きていたなんて...」
以前亡くなったと言ってた人が生きていたのか。どこで情報が食い違いが出たのか。それはともかく、生きていたのは良いことだ。
とりあえず先にこいつらをどうにかしないと行けない。
そんな時だった。カレンの母親が王都軍を連れて転移してきた。
「大丈夫だったかしら?」
「えぇ。でも幹部とその付き人には逃げられた」
母親は驚いた表情だったがすぐに素に戻って「そう」と言ってこの話は終わった。
それよりアリランのことを伝えられずにいた俺たち。アリランは、ほぼ100%洗脳を受けている。
しかも強力なやつだ。普通あそこまで攻撃を与えたら自動的に切れるはずだ。
でもアリランと叫んだ時に、止まったのは、良い傾向だ。次いつ現れるかわからない。
その時に、必ず元の正気に戻してやると強く誓ったのである。
そうして俺たちは、村を足早に立ち去った。
歩いているうちに、アリランがどんな人物だったのか聞くことになった。
「アリランは私の兄弟子なんだ。私より強くて、かっこよくて魔法も強いエルフなんだよ」
「兄弟子か、確かに魔法は凄まじい威力だった」
「そうなの?手合わせしたかったな」
「俺もしてみたいな。カレンの方は、取り巻き倒しながら見てたけど、一方的だったな」
それなのに取り逃がしたのを、悔やむカレンの姿があった。そうして俺たちは、エリナと別れを告げ再出発をしたのであった。
俺たちには不安要素があった。それは、ギルドクエストを受けられていないことである。
あの村で受けようと考えていたのに、まさかの出来事によってそれは出来なくなってしまった。
「どうする?」
「クエスト?まぁ、大丈夫でしょ」
「心配は残るよな」
考えても仕方ないのではあるが、不安は残るのである。次も村予定なのだが、まだこれから、1週間近く着かないのでずっと不安が残ったままになってしまうのであった。
数日過ぎた頃、俺たちは、バードファングという大きな牙を持つ鳥とかち合っていた。
「こんなやつ初めてみた」
「バードファングは、B級魔物指定で、大きな牙で攻撃、素早く動いて撹乱が得意な魔物なの」
「ハイ・ジャンプ、乱れ突き」
それを全て軽やかに避けていく。俺は一閃発動。カレンは糸を発動するが見事に躱される。
そしてその糸は、俺に巻きつき、体勢を崩してそのまま落下しかけた。
自ら寄ってきたバードファングは、噛み付こうとした時、ライトニングで、貫かれ無事倒すことに成功した。
カレンによるとこの牙は、素材として銀貨5枚で買い取ってからので良いそうだ。
その日はバードファングの群れを見つけ、無事全員倒すことに成功して、その日は平原で野宿することが決まった。
「お疲れ様でした!!乾杯」
酒を飲んでいく。1日の疲れを癒すのに最高の時間だ。
そして王都で仕入れていたオーク肉を塩胡椒簡単に炒めて食べていく。
こうした時間も最高。
「バードファングの群れのおかげでだいぶ資金が潤いそう」
レンの言う通りだ。だいぶ狩ったのでその分素材もギルドで買い取ってもらえる。
嬉しい限りだ。
「明日からも続けて歩いていこう。狩れる時に狩ってないと後々の資金集めが大変になるからね」
俺たちは賛成と言いながら今日を締めていく。
そして俺たちは、眠るのだった。
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