第3話 終わる日常③
楽しんでいってくださいね
帰ってきたのは、次の日の昼頃だった。加速を使わずゆっくり帰ってきたので、まだまだ体力があった。
まぁ昼ごはん食べてから、村の手伝いで気がついたら夕方になっていた。それからギルドで、ゴブリン魔石を買取した。
次の日俺と、メグは村外れにある平原で訓練用の剣とレイピアで組み手をしていた。
お互いを知り尽くし合っている為、即効もカウンターも騙しさえ効かず、両者決定打を与えられずにいた。
体力もほとんどない。両者危険を感じ取り、一度後ろに下がり大きく深呼吸をした。
俺は剣を構え直し「全く決まらないな。これも経験になる。レベルアップに必要な、レベルアップをするまでの過程でどう成長したかによって攻撃、防御、素早さの、数値が1〜5に割り振りされるからな」
メグも同様に動き「えぇそうね」
言い終わった瞬間、お互いに走り出し剣と剣の音が響き合っていっく。 攻撃、避けられ、左から右に攻撃、弾かれ、メグのカウンター攻撃、避けつつ、カウンター返しを、これで、決めようと上から大振りしたのを大きく弾かれる。
体制を崩した俺を逃すわけのないメグは、刺突しようとしたのを、体制をなんとか立て直し剣で体を守った。
「クソが!決めたと思ったのに」
「口悪っ!聖女様がそんな言葉遣いでいいのか」
後ろに少し下がったのを見逃さないメグは、もう一度刺突の体制になり突き出した瞬間「そこまで!」と声が聴こえてお互いに一歩下がった。
声が聴こえた方を振り向いていると「全く、いつまでやってだ。もうかれこれ3時間近くはやっておるぞ。もう昼飯の時間じゃ戻ってこい」
お互いに「はーい」と答え、お爺ちゃんと一緒に家に戻った。
その頃魔王フェンは、人間の姿に成り変わって国に入っていた。
情報を集め、聖女様の名前から住所などを知ったのである。
まさか居場所が、最南端に位置する小国のまだ南にあったのを知りどんなに早く行けても夜になってしまうことを懸念していた。(早く会いたいからである)
とりあえず、人目のない場所に移動して姿を見えないようにして飛び立った。
昼ごはんを食べた後、俺とメグは実践する為、村のギルドを訪れていた。
「なんかいい、クエストないかな?」
壁に貼られた、クエスト一覧を見ながらメグは、そんなことを呟いていた。
ここのクエストは、全て俺たちがいずれしないといけないやつである。俺とメグしかこの村で戦える人はいない。
メグが何枚か貼られた紙を引き剥がしこちらに持ってきた。
「なになに?害虫駆除スライム討伐依頼 10体(魔石10個で銅貨1枚)、三菜、薬草それぞれ20枚(薬草・山菜それぞれ20枚で銀貨1枚)ほど持ち帰ること、村の外れの洞穴での魔物発生調査(銀貨1枚銅貨5枚) 」
「全部やろよ」
俺は、頷きカウンターの方に向かった。
ギルドカードとクエストが書かれた紙を出しながら「これらやるので、申請お願いします」
「わかったわ。承認します。後貴方達C級冒険者認定として認めると手紙が来てたわ。10歳から登録して、最速C級認定貴方達で3人目。1人目は少し早く産まれた現魔法会トップ」
そう言ってギルドカードの裏面にDと書かれた横にCのスタンプを押した。
俺とメグは、ギルドを後にした。まずは、スライム討伐から始めようという話になった。
「こんにちは!スライム討伐に来ました」
メグの元気の良い声がいい感じに響いて、今回の依頼主が家から出てきた。
「来てくれてありがとうな!スライムが少しデカくなり過ぎてもう夫婦では対処がキツくてな。ちょっとついてきてくれ」
10分ほど歩いたところに畑があった。ビックスライムではないにしても、通常スライムより大きすぎる。早速、俺たちは駆除作業に取り掛かった。
剣を構え、切っていく。スライムは、最弱過ぎて技を使わなくても簡単である。流石にデカくなったら、依頼主の老夫婦には無理だ。
メグは、刺突で終わらしていった。5分もかからずクエスト達成した。
依頼主の老夫婦から野菜をお礼にと貰った。俺とメグは、「ありがとうございます」って伝え後にした。
次は、村から少し出て山菜と薬草を見つけにきていた。本来この村は、ポーションとか買わなくても良い。メグが、定期的に見て回ってる為あまり必要ではないのだが、災害等の支援で役に立つと定期的に開始されるクエストだ。
「鑑定」と2人で唱え、見つけて入れていく。累計40枚集め終わり、洞窟の近くまで加速を使った。
洞窟に入る前に「気配感知」とメグが唱え洞窟に入っていく。そして俺は杖を取り出して「ライト」と唱えた。
これで明るくなり安全に戦える。
「どう?魔物の気配は?」
「スライムが近くに5体、奥に5体。通常個体のゴブリンが近くに3体、奥にコボルトが10体いるね。でもここは奥に通路は、あまり伸びてないからこれ以上は居ない」
久しぶりに、ゴブリン以外の二足歩行魔物と戦うことが出来ると思うと、2人とも嬉しいのか鼻歌混じりになっていた。
道中音に気がついてゴブリンやスライムが出てくるが、一気に倒した方が楽ということもあり、メグの光魔法「ライトニング」で瞬殺した。
ライトニングとは、太い光の槍で攻撃力の高い魔法で、光魔法でこれ以外の魔法は、確認されていない。
コボルトも寄ってきたので、ライトの光を上に投げ全体を明るくさせた。コボルトは、少し動揺していたが棍棒を振り翳そうと構えていた。
俺とメグも剣を構えて準備万端だ。
「いざ、勝負!」
コボルトは、棍棒を振り翳そうしてきたところを、それより早く首を切った。
他コボルトも仲間が死んで、怒りで向かってきた。メグは、棍棒を避け次の瞬間刺突で倒していく。棍棒を弾いた所で刺突して倒したりしていた。
俺は、棍棒を避け切っていく。ただそれだけ。最後は、俺もメグもスラッシュを発動して倒し終わった。
戦いも終わり、魔石も取り終わり、全体を明るくしていたライトを元に戻して、洞窟から出てライトと気配感知は解除した。
お互いにハイタッチをして、洗浄と唱えてギルドに戻り、依頼達成の報告と買取をお願いした。
買取は、すぐに終わり「まずは依頼達成報告のから行きますね。銀貨3枚銅貨6枚です。そして魔石分は、スライム10体は先ほどお支払いしたので退けて、コボルト魔石10個で銀貨2枚、ゴブリン銅貨3枚、スライム銅貨1枚です。お確かめください」
「ありがとうございました。またよろしくお願いします」
村の中央まで戻ってきてまだ午後4時を過ぎたあたり。お爺ちゃんのところに行き、2人とも剣のメンテして貰って家に戻った。
ご飯を食べ、それぞれの部屋に戻る前に「おやすみ」と言って自室に戻ってベッドで寝た。
午後11時。ここか、ここに聖女がいる。村に貼ってるバリアを割って入った。それを、気づかないわけのないメグは、咄嗟にテレパシーで、ロードに危険を知らせた。
(気づいてる。いつでも防御力アップして窓割れるようにしてる)
(123の3で飛び出すよ)
そんなことを知る由もない魔王は大剣で家を真っ二つにしようとしていた。
(12の3)
バリンって割った瞬間家が真っ二つになった。
俺たちは、なんとか無事だったが、家は粉砕した。なんとか別の家は、大丈夫だった。
「メグ、村の家全部に防御魔法貼れ」
「もう準備してる!この一帯を要塞となれシールドマスター」
でかい魔法陣が地面に現れシールド貼られた。
そして、家を壊した剣が上に上がる。それを、見上げた。
空中に居たのは、とんでもないプレッシャーを放つ魔物だった。
「我が名は、魔王フェン。そこの聖女を攫いにきた!」
最後までお読みいただきありがとうございます
初めての戦闘描写なんとか書き切りました
とうとう魔王フェンの登場です
次回で終わる日常最終回予定です
これからもよろしくお願いします