第301話 ロードvs魔王フェン
楽しんでいってください。
話は、ロードと魔王の対峙まで約数十分ほど遡る。
ロードは、辺りを見渡すとともに口が開いた。
「メグはどこにいる」
魔王城に着いてから、魔力感知にメグの反応がない。こことは別の場所にいるのかと最初は、考えたがそれはおそらくないであろう。
「メグか。メグなら牢屋にいる、ただし我が命が尽きるまで開きはしないがな」
そういう制約がないと、メグは止まらないと判断したのを直感する。魔王城でたびたび映っていたメグは、いつも外から帰ってきたり、魔王の邪魔をしていたりと様々なことをしていた。
「邪魔をさせないためだな」
「そうだ、さぁ殺るか」
次の瞬間、いうまでもない。剣と大剣が激しくぶつかり火花を垂らす。
その攻撃は、勇者カイトと戦っていた時以上の力だと推測出来るほどだ。
「師匠の時は、全然本気出してなかったんだな」
「やはりわかるのか。なんとも言えない強さだな」
「お前が襲ってこなきゃ、こんな強さ手に入れてないわ」
大きく剣を振りかぶって、重い一撃を入れ込む。剣で守られたとはいえ、すぐには反撃は出来ないぐらいには効果はある。
「ソード・インパクト!」
それと同時に魔王は、大きく後ろに後退して威力を下げた。
「黒炎斬」
「極力一閃」
両者一歩も引かない攻防が続く。魔王の技をもろともせず進むロードは、まさに勇者の名にふさわしいと誰もが思うしかなかった。
「おいおいおいどうした!! お前、俺が来る前から立って待ってたくせに、全然大したことねぇな!」
テンションが上がったのか、ロードは口悪く魔王を挑発していた。ロードは、あとさき考えずに喋っていた。
「黒炎斬」
ロードは、その光景に苦笑してしまう。
「何を笑ってやがるロード!!」
「いやバカだなって思ってさ」
魔王は、目の前の光景に目を疑った。ロードは、先ほどまで地面にいたはずだった。だがそこには誰もおらず、技は失敗に終わる。
だがとてつもなく臭い匂いを放つ袋が、束になって置かれていたのだ。
それと炎が引火を起こし大爆発を起こすとともに、匂いも一気に充満したのだ。
正直今すぐ吐きたい気分だ。それほどまでに臭いのだ。
「はい1個目」
ロードの声が思いがけないところから聞こえた。それは右肩心臓の所である。
次の瞬間、心臓が弱って止まるのを感じ取る。
「ロード!!」
「びっくりした? 何もしなくてもいいの?」
魔王は、少し戸惑った顔になっている。それを嘲笑うかのように、瞬時に左足の心臓を突き破った。
「声出さないんだな、いや違うなそれだけ弱ってるってことか」
それを否定するかのように、剣を振りかざす魔王を、最も簡単に跳ね除けたのだ。
「弱っているお前に、割く時間はないんだ」
よろけた瞬間に、右足心臓も停止させる。
「これでとりあえず終わりだな。ソード・インパクト」
そして魔王は倒れ込んだのだ。心臓を全て破壊され部屋は、静寂に包まれていた。
その時、4つの扉が開いたのであった。
「ロードが魔王を殺してる?」
その衝撃に動揺が走る。あぁこれで終わりなのかと。
「みんな勝ったんだな。これからもっとキツいのと戦うぞ」
魔王は死んでいるのに、わけが分からなかった。
だがその考えが、根本的に間違っていると今の私たちには気づけなかった。
「フェンは、もう1回戦うんだよ。これはただ呪いを解いたようなものだろうな」
「まさか、こんな簡単に破れるとはな。そう簡単に死ねると思うな」
その言葉にロードはニヤリと笑い、他の4人はすぐさま臨戦態勢を整えるのであった。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
いかがだったでしょうか?
ロードが簡単に魔王を倒す回でした。
まぁこれ、準備運動みたいなものだと思っていただけたらいいです。
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