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第276話 リサと和解


 楽しんでいってください。


「おーい起きろ! いつまで寝てたら気が済むんだ」


 俺たちは、国の中まで帰ってきていた。近くにあったベンチにリサを降ろし声を掛けるが起きそうになかった。

 カレンが後ろから声を掛けてくる。


「ちょっと退いて。ウォーター」


「つ、冷た! ちょちょ、起きて、起きてるから止めて」


 カレンの容赦のない一撃が、リサを襲うのだった。顔面はもちろん、服もびしゃびしゃになっている。


「酔いは覚めたかしら?」


 水のように冷たい声が、リサを震えさせる。


「覚めた覚めた。だからその目をやめて、怖い怖いからさ」


 リサは、完全に萎縮している。


「ご飯奢るからさ、話しようよ」


 カレンは、了承したのか上機嫌である。指定した店を見てリサは完全に青ざめていたのは、また別の話である。


「闘技場の件は本当に申し訳ない。はいこれでこの話はおしまい。ロードたちはいつまで滞在するの?」


 めっちゃ早口で終わらしたことはおいとき、俺は口を開く。


「まぁ、2、3日かな。別にここでする用事もないし」


「それはもったいないよ。後2週間もしたらお祭りをやるのよ。参加していきなさいよ」


「それは出来ないわ。私たちは、魔王との戦いが控えてるの」


 カレンが即座に断りを入れるが、リサは食い下がる様子はないようだ。

 

「まだレベル100に到達してないんでしょ。別に魔王は逃げない逃げない」


「俺は賛成だぜ。ここんとこ野宿ばっかだったし、ゆっくり休みたいぜ」


 まさかのレンの反応にカレンは戸惑っていた。どちらかというと、こういうのを言うのはマークだからだ。

 だが、マークとライカは今話を一切聞いていないであろう。


「ちょっとマーク、この肉取らないでよ。私が食べようとしてたのに」


「さっさと食べないライカが悪いんだろ。リサの奢りなんだから頼めよ」


 絶賛、肉を揉めて喧嘩中である。


「2人ともそろそろやめろよ。カレンの鉄拳が飛んでくるぞ」


 次の瞬間、俺は強い衝撃とともに床にめり込んでいた。

 

「なにすんだよ。円卓のテーブルの一部破損したぞ」


「ロードが余計な一言言うからだよ、あー!! マークそれ私のサラダ食べてる」

 

 テーブルと床を魔法で治しつつ、カレンに話しかけるが無視され続けている。

 

「祭り見るか」


「はぁ…ロードが決めたんなら文句言わないわ」


 とてつもなくでかいため息をついたあと、カレンはそれに納得した。


「ありがとな。まぁここにいたら魔物との戦闘も出来るしな」


「そうだよ。2、3日たたずしてまた襲ってくるから」


 最前線でもなくてもこの有様だ。それは魔王を殺したって変わらないであろう。

 魔王を殺したってこの生活はおそらく変わらないと、どこか思ってしまっている自分がいるのだ。

 

「そろそろ帰るぞ。リサ、今日はありがとなご馳走様でした」


 その後、リサは青ざめた表情で差額を払って欲しいと頼み込んできたのには、納得した表情で了承したのだった。

 

 カレンが指定したお店は、この国で最も高い料理店。

 〜料理屋 はなまる食堂〜というとてつもなく高い代わりに、料理の腕は世界一とまで称されるお店なのであった。



 




 最後まで読んで頂きありがとうございます。 

 いかがだったでしょうか?

 はなまる食堂の話を、スピンオフとして書くのも楽しそうだなって思いながら書いていました。

 書いても数話ぐらいの短編予定ですが。

「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします!

 もししていただけたら作者のモチベーションも上がりますので、更新が早くなるかもしれません!

 ぜひよろしくお願いします!

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