第261話 エオリカの伝統奥義
楽しんでいってください。
レンがマグと再開した頃、ライカもまたエオリカにてミークルと再開していた。
「なんで門のうえに集まっての?早く魔物倒さないと」
ライカの疑問は、一般的に見たら当たり前のことだ。だが、ここは風魔法の使い手が多くいる小国エオリカである。
「ちょっと見てて。皆んな魔力の準備は良いかしら」
「「おおーー!!」」
門の上の監視場に集まっているのは、どうやら風魔法の使い手とすぐさま判断する。
ライカは、何をするか全くわからず、ただ見ていることしか出来なかった。
「疾風!」
「「疾風!!」」
ミークルの疾風、それを覆い被せるかのように円状の門の上から疾風が発動されたのであった。
「え、なにこれ?住居ぶっ壊してるけど!?」
そんなことお構いなしで、魔法は街を飲み込んでいく。それは、ライカにとって信じられない光景である。
街を破壊するとともに、魔物も吹き飛び押しながらされる。
だが、それは城壁を突き破ることはない。
その理由は、2つある。
1つめは、小国の王が住む城に貼られた魔術障壁の影響があるから。
2つめは、城壁に結界を張り、壊れないようにしているから。
そして魔物の多くは、そのどちらかに強く叩きつけ圧死していくのであった。
「やっぱりあの障壁、全くビクともしない」
ミークルは、焦っている。だんだんと魔力が尽き、疾風の威力が落ちているのだ。
「ライカ、あの障壁って壊れる?」
「任せておいて!!」
私は、自信たっぷりにそう答える。
「影分身、神速、神速式・二刀一閃双剣雷閃」
10人たらずに分身する。
そのまま神速から、技で魔術障壁を粉砕させる。
「ナイス!みんな最後の力振り絞って!!」
「効かんわ!!」
次の瞬間、風は止む。
正確には、打ち消されたと言っても過言ではないだろう。それだけのことが起きたのだ。
サキュバスクイーン1体、そいつ以外、この瓦礫の街には立っている魔物はいない。
これがもし、私が居なかったらと想像するとゾッとするしかなった。
それだけコイツ単体で、今の国なら簡単に攻め落とすが出来るであろう。
「バケモンかよ」
「あなたに言われたくないわよ」
剣が部分障壁とぶつかる。
それが何度も何度もぶつかり合う。
「障壁が1枚なんて誰も言ってないわよ」
嘲笑うかのように、コイツは楽しんでいるように見えた。
「嘘でしょ、あの双剣と互角に渡り合ってるなんて」
ミークルは、驚きのあまり声が出てしまう。ライカが強いことを知っているからこそ、驚いているわけではない。
部分障壁を自在に操る、サキュバスに驚いていたのだ。
正確な防御、それこそがヤツが強いと思わざる負えない確たる部分である。
「そう焦っても砕けないわよ」
「クソが、極力一閃!」
障壁を二重に重ね、壊れることはない。
「じゃあこれでも喰らって寝てなさい」
次の瞬間、腹部に衝撃が走る。気がついた時には、吹き飛び地面に横たわる。
「ーッグゥ」
そしてそのまま背中に、もう一撃喰らったのであった。
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