第254話 サキュバス軍団侵攻開始
楽しんでいってください。
翌朝、カレンたちはすっかり元気を取り戻し起きてきた。
「おはよう!やっぱゆっくり眠れたら体軽いわー」
「もうご飯が出来るぞ!皆んなを起こしてきてくれ」
カレンは、すぐに起こしにテントの中に舞い戻って行った。
そんな時だった。
「すみません、どうかご飯を分けては頂けないでしょうか」
ここは、小国の難民キャンプ場から少し離れたところに俺たちはテントを立てていた。
それでも小さな赤子を抱き抱え、痩せた女の人が声を掛けてきたのだ。
「わかった。ちょっと待っててくれ」
俺は、スープとパンをお皿に分け、人肌に温めたミルクを彼女が持っていた小瓶の中に入れた。
彼女は、泣き出し何度も何度もお礼を言っていた。
「ありがとうございます。ありがとうございます。このご恩は忘れません。いつか必ず何か…何か…」
「そんなのどうでもいいよ。それより俺たちが必ず小国を救ってやる」
彼女は改めてお礼をいい、泣きながら難民キャンプ場に戻って行った。
「かっこいいロード!」
寝起き早々のライカがからかってくる。そしてカレンに起こされて、レン達も起きてくる。
「ご飯出来てるんだから皆食べろよ!」
「「は〜い」」
何とも気合いのない返事だが、そんなことは気にしない。
そうして、事件が起こったのは食べ終わってすぐの出来事だった。
突然、小国全土にて生配信が始まったのである。
「皆さんごきげんよう。私サキュバスでございます。たった今から世界に宣戦を申し上げますわ」
「王都、ヴィストラ、レスター、エオリカ、ダイバリンでの攻撃を開始しました」
そう言い終わる頃には、魔法会宛に救難要請が数多く届いているとカレンが言う。
「カレン、弟子頼むわ」
「任せておいて、レスターとエオリカはレンとライカで、ヴィストラ任せたわよマーク。後全員に加護付与しておくから」
そう言って、全員転移して行った。先ほどまで、ご飯を食べていたとは思えないぐらいだ。
「神速」
ダイバリンの大きな正門の前まで来た。
多くの人がパニックに陥り、辺り一体大混乱である。
「テメェら落ち着きやがれ!俺に任せておけ」
その大声は、どうやらサキュバスにも届いたらしい。
ニヤリと笑っているのが目に映った。
イラつく顔が目に入り、怒りが体の底から湧いてきやがる。それほどまでに、俺はアイツらのことが嫌いだ。そう確信するのであった。
その頃には、パニックも治り全ての視線が俺の背中に届いてくる。
「じゃあ行ってくるわ」
ハイ・ジャンプで門の上まで飛び上がり、そこから侵入するのであった。
一方その頃、マークはヴィストラ正門に来ていた。人々は、避難している最中で辺りには沢山の魔物が徘徊し始めていた。
「あらマークが来たのね」
手前の家に飛び乗ったら、知った声が手前が目の前から聞こえてくる。
「エリナ!?なんで?」
「観光よ。それに私だけじゃないわよ」
そこには、東門で戦ったエルフ族が揃っているのであった。
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