第241話 疲労感
楽しんでいってください。
24章開幕です。
小国を出て数週間が経った。
険しい山道を、何日も何日も掛けて登っていく。
「流石に険し過ぎだろ!」
何度目か数えるのもバカらしくなった、マークの文句また聞いた。
「「……」」
「ちょ、みんな黙るなよ〜」
思った反応が得られず、焦ってふうに言い出した。俺たちは、この文句に対して何も言わないことを口裏を合わせている。
そんな時だった、幾度目かの魔物反応である。
「ロック鳥か」
くちばしを尖らせ、地面に突っ込んできた。上り坂の山道なため、避けるのにも一苦労だ。
「ずいぶん威勢のいいロック鳥だな。大剣の錆にしてやるぜ!!」
先ほどまで、文句を垂れていたマークはイキイキとしている。
地面に突き刺さったまま動けなくなっているロック鳥を、一頭両断する。
続けて上空で見物していた、ほか2匹も消滅させた。
「いやーやっぱ戦うのは最高だな」
「その調子で歩いてくれよ」
「ちょっと待ってよ、それとこれは別だよレンー」
そうしてまた歩き出す。
「カレン、山小屋までどれぐらいだ?」
「えーとね、まだ数時間は歩かないと無理かな」
俺は、リーダーとして仲間の士気を高めるのも仕事のうちだ。
「よしみんな!今日は山小屋まで一気に行くぞ!」
「「おおーー!!」」
そこからは、比較的速かった。
みんなここ数日、屋根のある場所で寝てないのだ。
結界があるだけで、プライベートいうプライベートが無いところで野宿をしていたのだ。
気合いの入り方が違う。そう誰しもが思ってしまうほど、ダラダラ済んでいた時と比べて、圧倒的に早くなった。
「着いたー!!」
想定よりも、1時間早く着いたのだ。
だが、それは体力的な面での限界を迎えるのと同じである。
ゆっくり歩いて、無駄に体力を使わないはずが山小屋で休みたい一心で来たため、着いてからはほとんど動けなくなっていた。
「疲れた」
マークがそんな言葉を吐き捨てるかのように吐いた。
誰もそれに応えようとはしなかった。
今日の疲労に加え数日間の疲労が一気に、安心感からか来てしまったのだ。
「料理作らないと…」
もう殆ど残っていない体力を振り絞り、立ち上がる。それを手助けするかのように、ライカが支えになってくれたのだ。
「私も手伝うよ」
その言葉は正直言ってとてもありがたかった。
「すまねぇな。ライカも疲れているのに」
そうして、食材を出し準備をしていく。
それにしても疲労感がやばい。尋常じゃないぐらいだ。
それでもロードとライカは、力を振り絞り作っていた。
だが、出来上がった頃にはいつ倒れてもおかしくないぐらいになっていたのだ。
体はふらつき、呂律が回らない。
異変を感じ取ったカレンが、近づいてこようとするがバランスを崩して倒れてしまう。
「まって…なんで気が付かなかったんだ」
その言葉を最後に気を失うカレン。
ロードもライカも、倒れ込んでしまうのだった。
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